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反応はないけど、「わたしの物語を楽しみにしてくれている」読み手がいる幸せ

インスタント味噌汁を切れ込みからうまく開封できたためしがありません、どうも、カナキテンカと申します。(どうでもいい自己紹介)

わたしは駆け出しの作家をしておりまして、作家として嬉しいことランキングを挙げるとすれば……。

3位 見本誌が来た時(「本」の形になったときの感動はひとしおです)
2位 初稿が書きあがった時(自分の頭の中の物語を形にした達成感!)

そして堂々の第1位は、なにより、「読み手の方から嬉しいご反応をいただいた時」です。

それはまず、編集さんがばーっと読んで「本にしましょう!」と言ってくださって。
ほかの編集部の方々やイラストレーターさん、営業さんからの「面白かったです」の声もまた担当さんづてで聞いて。
実際本になると、読者さんからぽつぽつと反応が来て……。

わたしの思う「面白い」は、誰かにとっても「面白い」と思ってもらえたんだなと、感情が共鳴していくことに感動を覚えるのです。
駆け出し無名のド新人なので、読者さんからいただけるご感想の量はそんなに多くないのですが……。
それでも、その言葉のひとつひとつ、一字一字が、わたしが明日また走り出す糧になっております。

このnoteは別名義でやっているので、実際わたしの本の読者さんに直接は伝わらないんですけど、「面白い」と思った本に感想を送ったり、レビューを書いたり、ツイッター等でつぶやいてくださる皆様、本当にありがとうございます。
それだけでもう、作家は命を取り留めております。結構大げさでなく!

さて。
一方で、「別に感想は送らないけど読んでくださっている方々」という存在もいらっしゃいます。
そんな潜在的な方々を、「売れ行きどうですか」と編集さんに聞けないレベルのチキンなわたしがなぜ断言できるのかというと、ひとえに『小説投稿サイト』のお陰です。

カナキはそもそも小説投稿サイトあがりなので(とあるサイトの賞を獲ってデビューしたのでなかなかに微妙な立ち位置ですが)、自分の中での主戦場はいまだにネットの世界のような気がしています。

ですので、デビュー後も、投稿サイトで連載を続けるなどをしておりました。

ご反応……というと、小説投稿サイトの場合は「レビューがどのくらいくるか」「いいねがどれくらいくるか」とかかと思われます。
正直なところ、ログインが必要な「レビュー」や「いいね」は、そこまで量は来ませんでした。

ただし、小説投稿サイトには、PV(ページビュー)がわかるというメリットがあります。
これはなにかというと、「その小説が何ページ読まれたか」を指す数値です。

わたしのとある中編(完全に趣味で書いたもの)は、93ページあって、現在PVが17,392です。
もちろん、途中で読むのをやめてしまった方もいると思うので全く正確ではありませんが、単純計算で17,392÷93ページ=187……まぁ本当にざっくりと、100人以上の方は最初から最後まで読んで下さったんじゃないかなと思っております。
それだけで、もう、すごい数値だと思いませんか?
(あっ、「書籍化作家がそんなもんか、大したことねーな」とか、ランカーさんたちの声も聞こえるっ! それを言われると耳がいたいっ……!)

つまり何が言いたいって、レビューはあまりなくても、わたしのお話なんかを100人以上の方が読んで下さっている。(多分)
その感想は「つまらねー」だったり、「最後まで読んで損した」だったりするかもしれない。
それでも、サイトに登録するまでは「誰に見せるわけでもなく、あとで自分で読み返して楽しむ」だけの趣味だったものが、具体的な数値を通して日本全国の方に読んでもらっているとわかると、それだけでもう目頭が熱くなるのです。

おそらくレビューを下さる方々の何倍もいる、本やサイトの「潜在的な読者さん」にも、改めて、心からお礼を。
あなたがたの存在を想像するだけで、わたしは、今日もがんばってパソコンに向かうことができるのです。
……そう、作家は想像することが得意なもので!

まぁ、今までの記事でもたくさん書いてきたように、「お金を稼ぐ」という点では実に弱い「作家」という職業ですが。
「おそらくたくさんの人と、自分の思う『面白い』を共有できている」という、微妙にブラックボックスなワクワクを味わえる、素敵なお仕事だと思っております。

さて、今日も張り切って参りましょうか。


……なんて、ちょっとかっこつけましたが、感想をいただけるのであればそれはもちろん大変ありがたいですっ!!
ちょっと大人の事情的な話をしますと、たとえ借りた本であったとしても、ブックオフで買った本だったとしても、その感想をお手紙などで編集部に送って下されば、編集長様が「売れてないけどこんなに反応があるのなら」と、続刊してくださる可能性が見えてくるのでっ!!
去年の余った年賀はがきに「おまえの本、おもしろかった」とだけ書いてくださるだけでもいいのでっ!!
(本当にお手紙一通で続刊が決まる可能性が多いにあります。あと、作家は棺桶に入れたい気持ちでいっぱいになります。お手紙最強です。)

ぜひとも、ぜひとも何卒よろしくお願いしますっ!!!!(笑)
(カナキはサイレント読者だったことを反省し、いまは割と積極的に反応するようにしております。本当に続刊が出ます。すごいよ感想って。)

もし、もしサポートくださるのであれば、執筆に使う喫茶店の費用にします。 ドトールの和栗モンブランとか食べます。あれ、おいしい、おすすめ。