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新人賞投稿作・感想「幻狼亭事件」

新人賞投稿という苦行 私は新人賞投稿、公募を継続している作家志望者を漏れなく尊敬している。「俺が本気出せば新人賞なんて楽勝だからwww」などと宣うくせに実作をまったくしない、口だけワナビは論外だが、長期間継続して自作を賞に投稿するというのは想像を絶する労力が必要なのだ。  昨今のライトノベルの賞はたとえ1次選考で落ちてしまったとしても、評価シートが貰える場合も増えているようだが、一般文芸では聞いたことがない。  自作の評価が聞けるのは最終選考にたどり着いた時だけだ。  何

    • 絶版本レビュー 第3回 高木彬光『帝国の死角』

      Dミスの定例読書会の課題本を選ぶ時その本がある程度手に入りやすいかどうかが問われることがあります。必ずしも絶版本が推薦されないわけではないですし、実際の課題本となったこともあるように思いますが、とはいえやっぱり推薦しにくい絶版本。  そんな中から面白い本を紹介しようという話です。勝手に引継ぎましたが、かっこいいタイトルは何も思いつきませんでした……。  今回、取り上げるのは高木彬光の隠れた名作『帝国の死角』。上下巻に分かれた中々の長編で上巻には『天皇の密使』、下巻には『神

      • 新人賞投稿作・感想「探偵・渦目摩訶子は明鏡止水」

        新人賞は難しい 割と多くの人がやっていることだろうが、作家志望者がプロの小説家としてデビューできる確率がどれくらいなのか、真面目に考えたことがある。  まず必要な値は一年間にデビューできる小説家の数だ。  すこし前だったら、新人賞の数と受賞者数をカウントすればそれが答えになったのだろうが、今はネット経由でデビューする人も多く、その数は中々把握しにくい。  しかしながら、ことミステリ小説に限って言えば、ほぼほぼ新人賞のみがデビューの道と言えるだろう。新本格第一世代の頃は著名

        • 新人賞投稿作・感想「殺人館の不死鳥」

          新人賞投稿作を読むのが好き はじめに断っておくと私は新人賞マニアである。  各新人賞の通過者の顔ぶれを確認したり、選評を読み、賞の傾向を分析することに読書とは別方向の快楽を見出している。  そんな私にとって新人賞投稿作(特に最終候補に残り選評が出ている作品)を読むことは無常の喜びであると言える。  無論、総合的な完成度だけで判断するなら出版社を通して市場に流通しているプロの作品に軍配が上がる訳だが、新人賞投稿作にはプロの作品にはない魅力がある。  それは編集者というフィルター

        新人賞投稿作・感想「幻狼亭事件」

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        記事

          読書遍歴という人生の振り返り

          序文  私の名前は天方。天の方向と書いて「メッカ」と読む。かっこいい。  なぜ私がこのような奇妙な名前を名乗っているかと言えば、すべては倫敦(ロンドン)という名前のDミス研の管理人が「どうせ会でnoteをやるならメンバーは統一感のあるペンネームを名乗ろう」ということを言い始めて、自分に寄せた「漢字二文字の外国地名」という縛りを作ったからだ。  なので私以外のメンバーも同じように難読地名を名乗っている。  内輪ノリも甚だしいが、ご勘弁頂きたい。  さて、この記事は私にとって最

          読書遍歴という人生の振り返り