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糖質制限はやっぱり正しいと思う理由

伊豆の山の中でセカンドライフを送っているペースケです。
私は、2021年の5月から糖質制限を始め、2022年の1月前後、一時的に玄米食などで糖質制限を緩めましたが、最近はまた、3食共に主食を抜いた糖質制限を継続しています。

実は、さんざん糖質制限が正しいのか間違いなのか悩んできました。
本やネットの情報を漁って、糖質制限推奨派や反対派の意見を比較してみましたが、最終的に自分の中では「糖質制限はやっぱり正しい」という結論に至りました。

まず、その一番の根拠となっているのが、人類700万年の歴史の中で、糖質に依存した暮らしは、農耕開始からまだ1万年足らずという事実です。
それ以前の699万年は、脂肪を主なエネルギー源として生きてきたわけです。

いくら生物が自然環境に適応すると言っても、1万年の間に、脂肪エネルギーから糖質エネルギーに完全に適応出来たかと言うと、それは無理だと思います。
その結果が、生活習慣病と言われる高血圧や糖尿病などの増加です。

そして、糖質の血中濃度は、約80~120mg/dl と言う狭い範囲で保持(ホメオスタシス)されていますが、それはつまり、糖質が多過ぎても少な過ぎても身体に悪影響を与えるためです。

糖質と不定愁訴

糖質の過剰摂取による血糖の急激な上昇と下降は、生命維持が危機にさらされるため、交感神経が緊張して血管を収縮します。
血管が収縮することで起こる不定愁訴が、冷え、肩こり、頭痛などです。

糖化と認知症

アルツハイマー型認知症の特徴の1つとして、脳内に老人斑と呼ばれるシミのようなものが沈着し、神経細胞が死滅すると考えられています。
この老人斑から大量に検出されているのが AGE(終末糖化産物)です。
長年の糖質の過剰摂取が、アルツハイマー型認知症の原因の1つではないかと言われています。

糖化が引き起こす人体への悪影響

糖質の過剰摂取により、体のあらゆるところで AGE がたまることで、さまざまな病気のリスクが高まると考えられています。
血管を構成しているコラーゲン繊維に AGE がたまると、血管がかたくなり弾力性が失われて、動脈硬化が起こりやすくなり、骨のコラーゲン繊維に AGE がたまることで、骨がもろく折れやすくなります。
また、水晶体を構成するタンパク質が糖化して AGE がたまることで、水晶体の濁り(白内障)の原因になります。

しかし、その一方、糖質制限を長く続けると、膵臓( β細胞)のインスリンの産生能力が退化し、糖尿病のリスクが高まると言う主張があります。

実際には、どんなに糖を制限しても、インスリンは最低限の量(基礎分泌量)が産生されており、インスリン産生能力が退化する事はあり得ません。
但し、長く糖質制限を続けている人は、急に大量の糖を摂取すると、一時的にインスリンの産生能力が追いつかず、糖尿病患者のように血糖値が急上昇しますが、この現象は、退化ではなく、休止状態にあっただけです。

その他、糖質制限を始めると、ケトン体が汗や尿の中に排出されるため、ケトン臭と呼ばれる臭いが発生します。
しかし、これも一時的なもので心配する事はありません。身体がケトン体に順応してくれば、自然とケトン臭もしなくなります。

ここまで、糖質の過剰摂取はヒトの健康を脅かすものと断定してきましたが、しかし、人類700万年の歴史の中で、糖質が全くゼロだったわけではありません。
果実や木の実、芋類などにも糖質は含まれています。
特に果実は、狩猟採集生活に於いても、ふんだんに摂取していたに違いありません。

だからこそ、ヒトは糖質をエネルギーとして活用出来るわけです。
近年、果物などに含まれる果糖が悪者扱いされていますが、私個人としては、果糖も通常の糖質も、適量であれば、即効性のエネルギー源として摂取すべきものと考えています。

要は、過剰な糖質が、インスリンの過剰分泌や糖化などを引き起こすのであって、適量の糖質は、精神衛生上のメリットも報告されています。

糖質を摂取する事で産生されるインスリンによって、トリプトファンが脳内に多く取り込まれ、精神を安定させます。
トリプトファン、は野菜や果物のような植物性タンパクに少なく、食肉・卵・チーズ・魚の肉に多く含まれますが、食肉摂取後にデザートとして甘い物を摂るという習慣は、食後の満腹感、至福感を増す効果があるようです。

また、最近の研究で、脳のエネルギー源は、ケトン体と糖質のハイブリットですが、ケトン体濃度を 0.2〜0.5mM に維持するとセロトニンを継続的に産生し、脳を健全な状態に保つという報告もあります。

そこで、適正な糖質量とはどれくらいなのかですが、この点に関しては、個体差もあり、なかなか具体的な数値を示す事は出来ませんが、糖質は、脳のエネルギー源の10%程度が良いという研究もあるので、ちょっと飛躍がありますが、私個人の見解では、今のところ1日130g 程度。1日3食として1食あたり40g +間食に10g 程度と見ています。(白米 100g で糖質 35.6g です。)

当然、オカズや調味料などにも糖質は含まれますから、それを加味すると、もし白米を食べるなら1日1回 100g 程度に抑えて、あとはオカズから摂取するのがベストなのかと思います。

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