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【ドラマ感想】ハンカチをもらいカレーをご馳走する【大豆田とわ子と三人の元夫#8】

皆さん、こんにちは!

今回は「大豆田とわ子と三人の元夫」の第8話について、あらすじと感想をシェアしたいと思います。

第8話では、マディソンパートナーズの小鳥遊(オダギリジョー)の過去が明らかになるとともに、とわ子に急接近します。

【あらすじ】

■朝早く起きれた

小鳥遊(オダギリジョー)との会話で気持ちも晴れて、目覚ましよりも早く起きれた大豆田とわ子(松たか子)。美容室に行ったり、カレーパンを作ったりした。ただ、カレーを作りすぎてしまった。

■ハンカチを返す

小鳥遊から借りたハンカチが洗濯物から出てきた。ラジオ体操の後に小鳥遊をカフェに誘った。プライベートとビジネスはエアコンの冷房と暖房みたいに上手くはいかない。わけではなさそうだった。

■小鳥遊の生い立ち

小鳥遊は子どもの頃から、数学が好きだった。いつか講義を受けてみたいと思える数学者にも出会った。しかし、17歳から31歳までを介護に捧げた。そんな”空白の期間”を背負った小鳥遊を拾ってくれたのが今の社長だ。

心を許した同僚にこのことを話した。業績を上げているにも関わらず、本当のやりたいことではないというのは”贅沢”な話だと言われた。それから小鳥遊は人に心を開くのを止めた。

■小鳥遊と縁談

小鳥遊にとって社長からの命令は絶対だ。社長の娘との縁談も断ることができない。小鳥遊はとわ子に令嬢との食事でなにを話せばいいのか聞いてみた。とわ子に言わせれば、小鳥遊は”三輪車に乗り始めた頃”である。手を繋ぐなど”大型トラック”に乗るようなものだった。

■カレーライス

とわ子は仕事終わりに小鳥遊をカフェに呼び出した。小鳥遊は令嬢にプロポーズされたと伝えた。でも、返事はしなかったと付け加えた。とわ子が返事の仕方を教えてくれなかったからと冗談交じりにいった。

小鳥遊は自分の生い立ちについて話し始めた。31歳になってなにもない自分に、人が作ったものを食べたほうがいいとカレーライスを食べさせてくれた。だから、恩があるのだ。

とわ子は小鳥遊にカレーライスを振る舞った。社長のカレーライス一杯で命令に従うのなら、とわ子のカレーライスで命令に背いたっても構わないというカレーライスだった。

鹿太郎と慎森、八作がやってくるも何とか追い払い、小鳥遊に網戸をはめてもらった。網戸が外れかけたとき、二人は大型トラックに乗った。

■【感想】

■エアコンと味噌ラーメンのコーン

坂元裕二の脚本には、ウィットに富んだ例えが度々出てくる。今回は「エアコン」だ。機会のようにスイッチひとつでは、人間の気持ちは切り替えることができない。

鹿太郎と慎森がとわ子にいいことが合ったのかと詰め寄るシーンがある。そこで、猫に話しかけたら返事してくれた、味噌ラーメンのコーン全部取れた、みたいな日常をくすぐってくる。一体どれだけこのストックをためているのかと思うと末恐ろしい。

■三輪車と大型トラック

とわ子が小鳥遊に手をつなぐことは大型トラックに乗るようなものだと諭すシーンがある。たしかにこの例えは、恋愛初心者の小鳥遊には納得である。ただ思い返すと、一人前の象徴が大型トラックなのか。第一種普通免許で十分である。

ただこの表現が批判できない点としては、スタートが三輪車である点だ。三輪車という子どもの乗り物から、大型トラックという変遷を恋愛に例えているから、非の打ち所がないとひとりでに屈服した。

■数学なんて役に立たない

小鳥遊が「数学なんて役に立たないんで、むしろ邪魔しかしないんで」という台詞がある。ただの高校生には、社会では使わないという意味だが、小鳥遊には自分を惑わせてしまうものに映る言葉である。

社長に尽くしたい気持ちと純粋に数学をしたい気持ちがダブルバインドとなってしまっている。小鳥遊の中では、社長に忠誠を尽くすことこそ自分に必要だ。だから、脳裏をよぎる数学は好きなのに嫌いな存在なのかもしれない。

■人間便利なもので

おなじく小鳥遊は「人間便利なもので寂しがり屋には寂しがり屋が近づいてくるものです」ととわ子に伝える台詞がある。なぜこのセリフが私に刺さったのかは言語化できていない。しかし、人間は相手が寂しそうだとどこかで感じ取れると言っているような気がした。だから、その寂しさを自分の寂しさで受け止めようとするのかもしれない。

■総括

とわ子が好きになる男性は、どこか問題を抱えている。それは人間としては普通である。小鳥遊は数学好きという設定の通り、”天気がいい”話題を自明な話とくくってしまう。実際、天気の話題が最高に面白い瞬間なんてない。

思い返すと私も小鳥遊のように考えたこともあった。しかし、現在大学生になると当たり前の話で会話が持つことは大変ありがたい。あの授業はしんどい、今週はレポートが多い。天気の話はそんなことよりもっと”自明”である。だが、万人が共通して感じ取れるものだ。

願わくばいつも最高に面白い話で周りをわかせたい。現実はそうはいかない。しなくていい”勝負”にエントリーする必要はなく、じゃんけんでいう3つはいっているやつを出し続けることも必要なのかもしれない。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございました!

次回はとわ子と小鳥遊の関係性にどんな変化があるのか楽しみですね。

また、マディソンパートナーズの社内での騒動に決着が着くのか気になるところです。

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