介護医療院が生まれた背景

介護医療院という名前を聞けばどんなサービスが行われている施設が容易に想像がつくでしょう。名前の通り医療と介護の両方を提供している施設です。しかし名前そのものは初めて聞いた、聞き馴染みがない、という方も多いはずです。じつはこの施設は2018年に創設されたばかりの新しいコンセプトに基づく施設なのです。

「介護療養型医療施設」という名称を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。もともと医療行為と介護の両方を提供している施設といえばこちらがよく知られていました。しかしこの施設は2017年に廃止され(ただし全面廃止までには6年間の猶予があります)、新たにこの介護医療院の制度が法定化されたうえでスタートしました。高齢化の進行や介護ニーズの多様化などを踏まえた上でより医療・介護の実情にあったサービスを提供するためにこのように変更が行われたのです。

簡単に言えば従来の介護療養型医療施設のコンセプトを引き継ぎつつ、より医療行為と日常生活における介護を融合させながらサービスを提供できる施設を目指して創設されたのが介護医療院なのです。

おもな特徴、ポイントとしては医療・介護の両方を提供するため医師と看護師が常駐していること、そして単に高齢者や要介護者の治療や介護を行うだけでなく、看取りやターミナルケアへの対応を重視していることが挙げられます。入居者が適切な医療・介護を受けながらできるだけ快適な日常生活を送るだけでなく、人生の最後をふさわしい形で迎えることも視野に入れたサービス・環境を整えているわけです。

なお、地域社会との交流、地域社会への貢献を目指すための役割も重視されており、地域が高齢化社会と向き合う上での拠点としての位置づけもされています。まだ新しい施設だけに、今後どのような形で機能していくのか注目されている段階もいえるでしょう。

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