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【撮影】歴代球場で使用してきた機材を語ろう(レンズ編)

以前はカメラについて執筆いたしました。しかし、一眼レフを持った皆様が頭を悩ませるのは、むしろレンズのほうだと思います。

私自身も大いに悩みましたし、今現在でも悩んでいます。開催される球場やゲーム開始時間、はたまた天候や移動手段によっても大きく変わります。今はレンタルという『お試し』ができる時代ですが、もちろんそれ相応のコストはかかります。


今回は、私が球場で実際に使用した(使用している)レンズを中心に紹介できれば、と思います。ぜひひとつ前のカメラ編と共に一読してくださると幸いです。

そもそも望遠はどのくらい必要か

現在はどの球場でも、打球による怪我を防止するため、ネットが張られています。今回は、あくまでその防球ネットを透過できることを基準として、話を進めさせていただきます。

神宮球場や地方球場など狭い球場であれば200mm~、選手に寄って表情を撮影するのであれば、300~400mm以上のものが望ましいと感じます。


ちなみに、私は広いマリンスタジアムでの観戦が多いため、望遠距離と手持ちが可能かの2点を注目することが多いです。

レンズ紹介

前置きが長くなりました。今回紹介するのは、全て400mm以上の『超望遠レンズ』です。
スマホでは手の届かない距離をグッと近づける、魔法のようなレンズを紹介していきます。

TAMRON 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD(Model A035)

いきなりサードパーティレンズです。というのも、Nikonではこの手の望遠レンズがありません(勿論カバー出来るレンズはありますが、値段や重量の面で検討外になる事も)。

それでも最近のサードパーティレンズは非常に優秀であり、長年課題としていた解像度や手振れ機能など、改善されている箇所も多く見られます。

このレンズの大きさは、およそ500mlペットボトル1本分。重量も1,115gとこのクラスのレンズの中では非常に取り回しがしやすく、初めて超望遠レンズを使用する方におすすめです。
ちなみにほぼ同様のスペックでSIGMAからも発売されています。

2019年、全て上記レンズにて撮影

SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM

となるともう1歩、踏み込みたいと欲が出る頃。単純な私も釣られてレンズを探し始めました。
しかし、500mm〜となるとそれなりにお値段も張ってきます。

その中でも手が出しやすいのがこのレンズ。
2010年発売と少し古く、現行レンズに比べると機能が劣るのは難点ですが、静止時間が多い野球というスポーツにおいては充分かと思われます。

よく「高倍率ズームレンズは写りが甘くなる」との評価を聞きますが、手持ちで500mmの超望遠状態でもファインダーは安定していますし、ピントを捉えていれば解像度も純正と見劣りしません。
何より、これ1本持っていればどんな状況でも対応出来る、という安心感の方が強いかもしれません。

ちなみにこのレンズと次に紹介するレンズは、重量約2,000gと所謂『バズーカ』と呼ばれ、手持ち撮影も可能なものの、それに耐えうる体力や根気が必要です。

2019〜2021 上記レンズにて撮影

SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary

【超望遠】で【手持ち可能】という相反する想いを叶えてくれる究極のレンズは、これ一択になるかもしれません。球場で見かける事も多く、こちらもほぼ同様のスペックで、Tamronからも発売されています。

狭い球場であれば、バックネット裏から外野手の撮影もお手のもの。手振れ補正や流し撮りにも対応しているため、重量ある機体の操作でも、綺麗に解像してくれます
付属しているテレコンバーターで、さらに撮影可能距離を広げる事ができるのも、嬉しいポイントです。

ちなみにSIGMAでは、150-600mmはContemporaryとSportsラインがありますが、Sportsラインは最大3,155gと一脚が必要になるかと思われます(三脚の使用は原則禁止となっています。一脚の使用は各球場のルールに則り使用してください)。

2021年〜上記レンズにて撮影

おまけ

※この項目で取り上げるか否か迷いましたが、紹介のみさせていただきます。

AF-S NIKKOR 400mm f/2.8E FL ED VR

買ってしまったプロ御用達の本レンズ。
フィールドスポーツで、各報道機関のカメラマンさんが使用しているものと同じものになります。
レンズ自体の大きさがあるため、周囲環境と撮影状況の条件が良い場合のみ使用しています。

やはり明るい単焦点レンズという事もあり、描出される写真は『圧巻』の一言。
このレベルのレンズの中では、比較的軽量な部類(それでも4kgはありますが)のため、一応手持ちも可能となっています。

2024〜上記レンズにて撮影

終わりに

いかがでしたでしょうか。
皆さんが思っているよりも、望遠レンズは身近にあります。

普段見ている景色とはかけ離れたものを、ファインダーを通して見ることができるのは魅力ではないでしょうか。
今回紹介したものは、全て(おまけ除く)10万円以下(時期や入荷状況によって変動する可能性があります)で、特に上の2つはタイミングと運次第では、6万円以下で手に入ります。

ぜひ購入する際の検討材料として、この記事を活用していただければと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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