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世界的にトランステックという新潮流

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 これまで、最先端テクノロジーの世界、たとえば、人工知能、脳科学、IT生命科学、量子コンピュータ、ドローン、空飛ぶクルマ、宇宙ビジネス、拡張現実など、さまざまなテーマに取り組んできました。テーマごとに、私自身の思い入れがあり、かなり大胆な発想やコメントも載せさせていただいています。
    今回はトランステックの世界です。よろしくお願いいたします。


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    トランステックが米国で注目され、全世界に拡がろうとしているが、振り返って日本の関連市場を見渡してゆくと、すでにトランステックの萌芽が日本にあったといっても、よいのでは、と思われることがある。

 筆者は、1994年に、「こころビジネス(ハイパーブレイン)に関する調査」を行っている。当時注目された研究者や製品開発を調査しているのだが、この中には、政木和三博士のパラメモリーについても開発の動向、販売動向等を調査してまとめている。

「こころビジネス(ハイパーブレイン)に関する調査」(1994年)

    取り上げた研究者の中でも、政木和三博士の人物的魅力はさることながら、実績は大きなものがあり、今さらながら、感嘆される。

     政木氏は1916年生まれ。関西電気工学科卒業後、大阪帝国大学工学部通信工学研究室に入り、航空工学科、造船工学科、精密工学科、また医学部等を経て、工学部工作センター長を務められた。発明、開発したものは3,000件以上にものぼる素晴らしい実績を残され、2002年に他界された。

    大阪大学の工学部・医学部にて約45年間、科学畑を歩まれた。政木氏が発明したものには、自動炊飯器、瞬間湯沸かし器、自動ドア、エレキギター、魚群探知機、CTスキャンなどがある。発明、開発したものは3,000件以上にものぼり、ごく一部を除き、特許を私物化しなかった。その結果、当時の松下電器、シャープ、三菱、日立などの家電メーカーは、その政木氏の発明を研究し、そのおかげでできた製品は実にたくさんあり、もしロイヤリティを得ていたなら、数千億円にのぼっていたという。

    同氏の開発した中で、とくに神経波治療器(磁力線発生装置)と、パラメモリーは、人類へ大きく貢献する製品として位置づけていたようだ。

    先に述べたのように、パラメモリー発売当初の販売の動きを弊社は調査レポートにまとめていた。念のため、確認してみると、パラメモリーの販売数量は月間2000個を上回るなど、一時的に大きく伸び、将来性は十分にあった。しかしながら、メーカー(マックランド)と販売会社(北都)、代理販売会社(能力開発研究所等)などとの関係において、広告戦略等の方向性がかみ合わなかった。またその後、当時の林原生物化学研究所との経済的関係や通産省、厚生省などの意向も複雑に関係し、さらには医療機器との関係性も問われるなど、残念ながらパラメモリーという製品そのものは、やがて市場から消えてゆくことになった(当時のレポートには詳細が書かれているが、ここでは割愛する)。

    パラメモリーの評価は実際高かった。パラメモリーは、耳から聞こえる左右の周波数のギャップによって、α波が出せるというものだが、集中力を養ったり、瞑想用として活用する人が多かった。たとえば、当時、音楽業界のヒット曲ランキングなどを手掛ける、オリコンの小池社長は、人気や、感動のメカニズムを研究していたが、感性も感動も、もとをただせば超宇宙意識につながるとして、マシーン(パラメモリー)を上手に使っていくと、呼吸法や瞑想を行う時に、早く変性意識状態に入ることができると、パラメモリーを推奨していた。これは、呼吸法や瞑想は大切だが、α波が出せるマシーン(パラメモリー)の有用性をはっきり指摘していたのである。小池氏は宇宙瞑想法というものを提案していた。これは、自分がマクロの宇宙と、ミクロの宇宙の、ちょうど間に入ってる感じがつかめるようにするというものである。自分自身が、両方と対話していくことによって、その中間の存在であることに気づく。ただ中間にあるだけで、これは、実体のない空なる存在ということになり、自己は完全に空になっていく。自分が空になったということは、宇宙そのものは空だから、自分が宇宙と一つになったことに成功していることになる、と説明するのである。ごく自然に宇宙との一体感を獲得することができるようになるとしている。パラメモリーをつけた小池氏(『宇宙呼吸法であなたの願望は実現してしまう 超細胞革命』(小池聰行著)より)。

    さて、市場からいったん、消えたパラメモリーだが、その後は政木氏とご縁のあった人が、パラメモリーの機能をよみがえらせようと努力し、その結果、同様な製品が出てきたというのが、最近の状況である。

    ところで、神経波治療器やパラメモリーなどの発明者である政木氏には、興味深い話がある。

    同氏は今でこそ、非常に信心深い方だとの印象だが、実は、長年にわたって、完全に科学者の頭だったため、神仏の存在や精神エネルギー、超能力等の科学で証明できない現象を否定する頭の固い人間だったという。ところがである。当時ユリ・ゲラーという超能力者がスプーンまげをテレビで行っており、

「そんなことはありえない」

とテレビ局に文句を言ったところ、それでは、番組に出て、証明してください、とのことで、計測機器を携えて、テレビに出ることになった。(この辺のいきさつは、たけし、さんまのテレビ番組にも取り上げられている)。結局、スタジオでの実験では、使われるスプーンは政木氏持参の精密計測器にのせられトリックが使えないようにした結果、政木氏は完全に勝ったと思ったという。ところが、精密測定の結果を見て、政木氏は驚愕した。。。超能力の存在を認めざるを得なくなったのである。。政木氏はその後、さまざまな不思議体験をしたとのことである。

    画期的な製品であっても、社会的評価を得ながら順調に発展してゆくことは、なかなか難しい面があるようだ。しかしながら、今日、政木氏の開発した、かつてのパラメモリーが、形を変えたものの、よみがえってきた。折から、世界的にトランステックという新たな潮流がでてきた。・・・


トランステック、マインドフルネス瞑想の需要動向と市場予測に関する調査

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