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幸せの湯船

朝、目をつぶって
スーッと息を吸って
ふーっと息を吐いてみる

ゆっくりとまぶたを開けると
柔らかい日差しと、まだ少し冷えた空気の混じった生暖かい風が吹く。

「もうそろそろおきてみたら?」

と窓から微笑みながら話しかけられた気がして

「まだ眠たいんだけどなぁ」
なんて言葉をこぼしながら目を擦る。

そんな君をいつまでも横で見ていたい

なんて柔らかくて
暖かくて
時間を忘れる空間なんだろうと

ぽやーっと考えていた

目をこすりながらボソボソっと
「おはよう」
と言う君に

優しく私は
「おはよう」
と同じように繰り返す。

そんな幸せな時間に浸っていたところで
目玉焼きを焼いている途中だったことを思い出す。

急いで蓋を開けてみて

「…今日は半熟じゃなくてもいい?」
「ふふ、しょうがないなぁ。」
「ソースか塩!どっちかける?」
「いや醤油でしょ笑」
「えーこないだはソースルンルンでかけてたのに」
「完熟なら醤油なの。」

変なこだわりだなあなんて思いながらも
可愛らしく見えてしまう


ああ、まだ幸せな時間に浸かっていたい

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