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蕁麻疹どころじゃない子供の家出

子供の家出。。。猫のぷぷんぬが、朝起きたら窓辺で外をじっと見ている。どこを見てるのと話しかけても甘えた顔で振り向きもしない。その態度から見てこの我が子は自分の意志で隠れて自分の意志で天窓にジャンプして外に遊びに行ったのかも。とあとで思った。
朝起きて窓辺で外をじっと見ているぷぷんぬを見つめる私におはようと言ったのはエアビーの客だった。もう8日もとまっていたのに、彼女はほとんど朝から晩まで外に出かけていてあまり話したことがない旦那に言わせると一番また来てほしい客だった。彼女はミックスカルチャー人で頭のよさそうな整った顔をしていて、そつがなくうちの部屋をきれいに使ってくれていた。私が蕁麻疹と知っていたので毎日<今日はどう?>と心配そうに聞いてくれた。だから今日も今日はどう?だったが、会話は彼女の朝ごはんの話になって、彼女はアルルの写真フェスティバルに行くためニームのうちに泊まっていた人で、実はニームのことは最終日でも何も知らない。レアールというマルシェに行くこと勧めたが、どこにあるか知らなかった。スマホ見ながら話しているより連れていけば3分で終わる話や。。と思い、ヨガの練習着を着たまだ蕁麻疹が残る生々しい体を惜しげもなく見せながら、手も足も出るワンピースを頭からかぶり、一緒に行くことになった。テラスにぷぷんぬが退屈そうな顔をしていたので、ついてこないで、外に出ないで、と言いながらテラスのフェンスをしっかり閉めた。話しながらガイドさんをした。そうすると面白いほどマルシェで写真を撮るではないか。。そういうの面白くなる方なので、朝ご飯の場所をあと3か所見せることにした。そこから選ばせてさようならと去ればいいかと。彼女が選んだカフェでほとんどバイバイだったのだが、彼女が面白そうな話題にふってきたので座って珈琲をすするのも悪くないと思った。彼女もそうして欲しかったようでカフェをおごってくれることになった。今日初めて開いた二人であった。
さあこれが振り出し。カフェに行ったのは8時半。家に帰ったのは9時半。御飯の時12時にぷぷんぬが一番乗りに来ないのが不思議になり、探し出した。12時と言えば、蕁麻疹がほとんど消えてしまう時で、私がこの頃一番安心するときであった。蕁麻疹から自由になるのは午後から夜の9時半まで。そこから待ってましたかのごとく、蕁麻疹が私を征服する。そんな楽しい時間の最初に、わが子供の家出に気が付くなんてラッキーではないと感じた。ところが探しても探してもいない。外に出るはずもないと思ったが外も探した。探して探して、自主練もプラナヤマもキャンセル。探して探してミカエルのクラスもキャンセル。もうくたびれてヨガ仲間と夕食するのもキャンセル。その家出の件で蕁麻疹なんか吹っ飛んだ。蕁麻疹が出そうなアパートの一階にはいったり、熱が激しい蕁麻疹が出そうな太陽に当たったり、ぶつぶつが出たのに掻く暇もなかった。
8時、ニュースが始まるその時に、トイレをしに家に帰ってきた我が子は、ご飯を出されるままにがつがつ食べ、水もがぶがぶ飲み、冒険を大変誇るような どや顔 であった。実は彼女が家出をしたのかそれともどこか私たちが考えもしない家のどこかで寝ていたのか??わからない。
自分の夕食は全く用意していなかったので、太いキュウリをまるかじりした。トマトもパスタもササさと作って食べた。
さて、蕁麻疹君は、一寸恥じらいながら、お出ましだ。新しい箇所。。来ては欲しくない足の親指なんかに来たのでかゆくてかゆくて。。蕁麻疹君また朝3時に花が咲くか?さあ寝るか。ヨガのない珍しい日となる。ぷぷんぬのおかげ様で蕁麻疹どころじゃない日であった。


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