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原子力発電は本当にコストが低いのか

 原子力発電賛成派の意見として大きいのは「コスパがいい」「化石燃料を減らせる」ということだと思います。反対派の意見として大きいのは「安全性」だと思います。私は反対派ですが、論点が違うと話が噛み合わないので、コストや環境面などからも考えてみたいと思います。

 まず、私が原発反対である一番の理由は、「人の手に負えないものには手を出さないのが賢明である」と考えているからです。核廃棄物が人体に影響がなくなるまでには数万年かかると言われています。人の一生はせいぜい100年ほどですから、寿命の数百倍負の遺産を残す・・・そのことに強烈な違和感があります。

 それに、核は人の手に負えるものではないため、今後も活用していくとなると、チェルノブイリや福島みたいな原発事故が定期的に起こると予想されます。そのことも含めてコストは考えていく必要があると思います。

 話は脱線しますが、原子力発電が事故を起こすなら、原子爆弾も、本当は使う予定じゃなかったのに、事故で爆発してしまう可能性も十分にある気がします。私は原子爆弾の仕組みをきちんと理解しているわけではないので、本当のところはどうなのかわかりません。私は今17歳なので、あと80年くらい生きる予定なのですが、そのあいだに原子爆弾が爆発する可能性はどれほどあるのか少し気になります。でも、こんなことを考えていたら幸せに過ごせないので、できるだけ考えないようにしていますが・・・。

 原発事故の損害額を集計することは不可能です。汚染された土地の地価の下落くらいは集計できますが、それだけじゃなくて、農産物の被害、事故が原因で病気になった人の医療費と稼げるはずだった金額の保証・慰謝料、活用できなくなった建築物、対処法を決める人たちへ支払われる人件費、心の傷・・・パッと思いつくだけでもいろいろあります。

 あと、「化石燃料を減らせる」ということについても考えてみます。化石燃料を減らすメリットは、コストダウン、外国への依存度を減らせる、二酸化炭素削減、などかな。

 私が考える理想の発電方法は、再生可能エネルギーとゴミ焼却の熱回収ですべてをまかなうことです。ゴミ焼却にはある程度化石燃料を使ってもいいと思いますが、電力を得るためだけに化石燃料を使うのはもったいない気がします。

 国際的にはゴミ焼却の熱回収はリサイクルに含まれていないみたいですが、日本人は環境問題への意識が低いため、プラごみと可燃ごみの分別が、かなり適当だなと思います。学校のゴミ箱を覗くと、よくわかります。プラごみに不純物が含まれると、リサイクルはしにくいみたいなので、なんだか非効率的だなとモヤモヤします。古紙やペットボトル、卵パック、発泡スチロールなど、わかりやすいものだけリサイクルして、他は熱回収にしたらいいと思います。

 日本の環境問題への対策が評価されないのは、心の底から環境問題へ関心を持っている人が少ないからだと思います。環境問題に取り組まないと国際社会で生き残れないから、仕方なくやっている、という感じがします。(実際はどうなのかわかりません。個人の感想です。)日本人の国民性や、化石燃料の埋蔵量、地理環境を踏まえた結果、この方法がいいと判断した、と自信を持って言える政策をすれば、評価されると思います。

 熱回収でどれくらいの電力をまかなえるのかはよくわからないので断定することはできませんが、もし、ある程度まかなえるなら、再生可能エネルギーと組み合わせることで、核を使わず、化石燃料も削減した、現実味のある発電計画になりうるのではないでしょうか。
 

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