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JKが遺伝子組み換えを考える

 私は小4〜小5の頃、がんに興味を持っていました。何がきっかけかはあまり覚えていません。学校図書館にあった、がんについてのマンガとかの影響かな?

 小5の夏休みの宿題では、がんについてのレポートを書くことにしました。そのときに遺伝子組み換え食品には発がん性のリスクがあるということ、また、種子が強力な農薬とセットで販売されていることも多いと知りました。ちなみに強力な農薬は、ベトナム戦争で使用された枯葉剤と同じ成分のものだとか・・・。怖いと思ったので、遺伝子組み換え食品はあまり食べないようにしたいと思いました。

 高校生になり、どの教科か忘れましたが、授業中に資料集をめくっていると・・・ゴールデンライスについての小さなコラムを見つけました。ゴールデンライスはビタミンAを多く含有する遺伝子組み換えのお米です。毎年たくさんの発展途上国の子供がビタミンA不足で失明しており、ゴールデンライスはこの問題を解決できるかもしれないと書いてありました。

 私はこれを見たとき、遺伝子組み換え食品の見方が大きく変わりました。私が健康に悪いから食べないでおこうと思っていた遺伝子組み換え食品が、発展途上国の人にとっては、失明を防ぐための救いのような食品になるかもしれないのです。

 そのとき、私はゴールデンライスが広まればいいなと思ったと同時に、私は遺伝子組み換え食品を食べたくないのに、発展途上国の人が遺伝子組み換え食品を食べるのはいいと感じた自分にモヤモヤしました。私は、命には格差があると考えているのでしょうか。いや、でも社会主義みたいなみんな平等というのも違う気がします・・・。

 遠く離れたところにいる人より、自分のことが大切だと思ってしまうのは当たり前のことなのでしょうか?でも私と同じように、血が流れた人間だよ?でも、自分→家族→関わりがある人→すべての人→動物→生命のように「同じ」の範囲を広めていくと、肉どころか野菜も食べられなくなってしまうので、難しいですね。

 この記事を書くにあたり、ゴールデンライスについてもっと調べることにしました。するとまた、遺伝子組み換え食品に対する考え方が変わりました。

 ゴールデンライスにもデメリットはあります。例えば・・・

①高い種子代、農薬代、肥料代を企業に払わなければならない
→農家の負担になります。

②農薬や化学肥料による土壌劣化のリスク
→農業が続けられなくなって、失業・食糧不足などの問題が生じるかもしれません。

③花粉の飛来
→生殖って不思議だなと感じました。花粉をすべてコントロールすることはできないので、遺伝子組み換え作物とそうでない作物が交配することはあるでしょう。こうして組み換えられた遺伝子を持つ植物が広まっていき、もしその植物が生態系に悪影響を及ぼすとするならば・・・怖いですね。

④農業生産が企業の手に握られるリスク
→始め、アフリカで遺伝子組み換えを拒んでいるところがあるという記述を見つけたとき、「でも食糧不足になるよりはマシじゃない?」と思ってしまいました。しかし、土壌が劣化して他の作物を育てられなくなって、毎年種子代を先進国の企業に払わないといけなくなるのは恐ろしいですね。植民地支配を受けた経験のある国からすると、またあの時代に戻ってしまったかのように感じる気がします。食料がないと人は死にますから、それが他国に握られているのは、命が他国に握られているようなものですね。

 新しいものに挑戦するとき、始めは問題点が見つかるのは当たり前です。その段階で辞めてしまうと、新しいものは何も生まれないので、加減が難しいです。今後どうするか考えるにあたり、いろいろな視点から物事を見て、柔軟性を持つことは大切です。もし私が、資料集にある知識しか知らずに暮らしていたら、ゴールデンライスに対する考え方はだいぶ違ったと思います。

 まだまだ勉強不足なので結論は出ないですが、今のところ、遺伝子組み換えには反対します。やはり土壌が劣化するとなかなか戻らないので怖いですね。健康被害もどれほどになるかわからないし、農業生産が企業の手に握られると、もう引き返せなくなる気がする・・・。

 私は大学では農学について学ぶつもりです。「遺伝子組み換えは反対!」と言ってそれについて学ぶのを放棄するのではなく、積極的に学びたいです。遺伝子組み換えを進めようとしている人は、食糧危機や害虫・天候による凶作などの問題を解決したいという思いが根底にあると思います。その思いは共通なので、どのようなアプローチを取るのがいいのか、さまざまな意見を持つ人と一緒に考えたいです。

 大学生になるのが楽しみです♪

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