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【余談】旅とごはん①-由比の桜えび

 「旅において何を重視するか」については個性が出る。気の合う友人でさえも、一緒に旅に出るとそれを実感する。私は街歩きができ、資料館等を訪れられれば満足。それができないとお昼ごはんを質素にしたり、食べなかったりもする。ご当地グルメを食べたい友人に言わせれば、「あり得ない」の一言。街並みが気になっていたからしょうがない。
 そんな経緯もあってか、余裕のあるときはリサーチし、腰を据えて食べるようにした。この余談では、旅先で食べたご飯等をまとめて行こうと思う。

 静岡県は由比を歩いていたときの昼ご飯。桜えびを目当てにしていた。桜えびとは、小型のエビで、その色合いが桜色に似ていることからその名がついている。国内で桜えびが水揚げされるのは静岡県の駿河湾だけ。かなり希少なことがわかる。
 開店時間の11:30に合わせて街歩きを終えて、お店へ向かう。今回の目的地は、『井筒屋』さん。開店5分後にも関わらず座敷はほぼ埋まっており、カウンターも残り2席ほどだった。早めに来てよかった。
 奥の席に案内してもらい、由比定食を注文。迷った挙げ句、一番人気のメニューにした。
 定食が到着して気づくのは、桜えびを贅沢に使ったメニューであること。ごはんは、桜えびの炊き込みご飯。吸い物、佃煮にも桜えびが使われている。まずはかき揚げを一口。サクッとした心地よい音のあと、海老の香ばしさが広がる。かき揚げにたくさんのエビが使われているからこそ、感じる香りだった。次に炊き込みご飯、吸い物へ。先ほどの香ばしさとは変わって、出汁の味と桜えびの甘みがよく合っている。佃煮はご飯とよく合い、お土産として買って帰ることにした。食後のみかんで定食全体が重たいとは感じず、爽やかな後味だった。ご馳走様でした。

由比定食
サクサクふわふわな桜えびのかき揚げ

 由比を歩いたあとは、山梨へ行ったのだけど、それはまたどこかで。こちらの街を歩いた記録もいつか書いていこう。

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