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いけばな歳時記

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いけばなに使われる花材は、四季の移ろいを映す「季語」のような、連綿とつながる文化の結び目であり、いけばな作例を使った「歳時記」としてまとめることができます。
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#正月花

いけばな歳時記 センリョウ

いけばな歳時記 センリョウ

 センリョウは赤・黄の実をつけ、正月花に使われる日本列島を含むアジアに分布する常緑低木。水揚げは悪くありません。元気がない場合は茎先をつぶす・表皮をむくなどします。湯上げもいいと聞きます。
 上作例は、ワカマツ・金ヤナギ・センリョウ・ハボタン・アンスリウムなどを合わせた正月花・混ぜさし。→広瀬テキスト76p

 上左 フォックスフェイス・コオリヤナギ・ツバキ・センリョウ・金ヤナギを合わせた正月花混

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いけばな歳時記 マツ

いけばな歳時記 マツ

 マツは針状の葉と松かさ(松ぼっくり)の実が特徴の大型針葉樹。北半球全域に分布し、アフリカ・オーストラリアにも移植されています。
 斑入りのジャノメマツなどの赤松、花材に多い黒松などは針葉が二本束。五葉松は五本束。アメリカ原産、葉の長いダイオウショウは三本束。
 いけばなでは、上記のマツの種類別の他に、以下仕立ての区別もします。
 ①若松(3〜4年真っすぐ上に育てる)・②小松(3〜5年自然に育

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