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いけばな歳時記

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いけばなに使われる花材は、四季の移ろいを映す「季語」のような、連綿とつながる文化の結び目であり、いけばな作例を使った「歳時記」としてまとめることができます。
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#ツバキ

いけばな歳時記 ツバキ

いけばな歳時記 ツバキ

 ツバキの花は春先かなり早くから咲き始め冬場~早春を飾ります。葉の厚みと艶が花を美しく見せ、葉をうまくカットすれば、枝の線の動きが加わり「一種いけ」も効果的です。枝の粘りはあまり無いので、細い枝は爪を使って「潰し矯め」、太い枝は金づちを使います。
 上記で使ったオトメツバキは、中輪八重咲きで花芯が包み隠された花形が、可憐な乙女を思わせるとしてつけられた名前です。

 上左のヤブツバキは日本の山野に

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