見出し画像

いけばな歳時記 ツバキ

 ツバキ春先かなり早くから咲き始め冬場早春を飾ります。の厚みと艶が花を美しく見せ、をうまくカットすれば、の動きが加わり「一種いけ」も効果的です。の粘りはあまり無いので、細いは爪を使って「潰し矯め」、太い枝は金づちを使います。
 上記で使ったオトメツバキは、中輪八重咲き花芯が包み隠された花形が、可憐な乙女を思わせるとしてつけられた名前です。

上左 ヤブツバキ一種 花器 広瀬さちよ作長足碗 上右 侘助ツバキ一種 花器 草月アトリエ鉄花器

 上左のヤブツバキは日本の山野に多いふつうのツバキで、花が碗形に咲き丸ごと落ちることで、皿型に開き花びらで落ちる→サザンカと区別します。
 上右は「侘助(ワビスケ)」の名前で知られる利休好みつぼみ咲きツバキですが、ここではマスで華やかに扱っています。

上左 紅白オトメツバキ・ボク 上右 八重咲きツバキ一種 花器 白化粧青磁花器 広瀬典丈作

 上左はボクを配してオトメツバキを紅白で使っています。上右は八重咲ツバキの園芸種ですが、私は乙女侘助以外はツバキですませています。

ハンノキオトメツバキで投げ入れ基本立真型をいけています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?