対人恐怖症を克服した過程〜生まれて初めて一生懸命になる〜

音楽の専門学校に入るまでは何かに一生懸命になるなんてことはなかった。

大体のことは少しやっても人並みにできることはなく、すぐに諦めた。

しかし、学校に入ってからはドラム講師の鬼のようなレッスンを受けていたので、根は真面目だったこともあり、割と頑張って練習した。

ホントに大袈裟ではなく映画「セッション」のノリやった。初めてこの映画見た時、懐かしい〜って思ったのを覚えている。

そんなこんな2年間真面目に練習はしたが、自分のドラムは好きになれなかった。

入学当初いた先輩のドラマーを見て自分もあぁいう風に叩けるようになりたい。と感じていた。

でも、心のどこかでそれを否定する自分がいた。「どうせお前にはできない。あれだけのレベルになる人達はどんなことをやっても凄くなる。逆に何をやっても出来ないやつは出来ないから無駄だ。絶対に無理」そんな声が囁いてきた。

自分には何かが人より秀でたことや、何かをやって達成感を感じたことが一度もなかったためその声を振りほどくことは出来なかった。

学校で友達が出来ずに辞めて、勉強も出来なかった、音楽、美術、工作、運動なども出来なかった。一人で楽しむ趣味があればまだ救いがあったがそれもなかった。

卒業したら終わりじゃない。プロになれるのか?いや、ドラムだってそんなにうまくない。そもそも人とまともに話せないやつがやっていけるわけない。

しばらく考えた。そしてある答えを出した。

全てのことに中途半端だったけどドラムだけは自分が認めてられるまでやろう。ホームレスになってもいい、死ぬまでやろう。と決めました。

…つづく



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