対人恐怖症を克服した過程〜またしても学校へ〜

何もやる気がなく家でごろごろしていると暫くぶりに友達から連絡があった。

「おまえ今何やってるのー?」と聞かれた。当然何もやってないよ。と返すと「今俺音楽学校行ってるんだけどお前も来ない?」と誘われた。

僕は趣味も何もなく、何をやっても続かないし、努力もできず、何に対しても楽しみを見出せずにいた。

だが、電話をかけてくれた中学時代に仲の良かった友達と一時期バンドをやっていてドラムを経験していた事があった。

自分の状況を見かねて声をかけてくれたのかもしれない。

僕も特にやりたいこともなかったし、誘いを断る理由もなかったのでとりあえず音楽の専門学校に入学することにした。

その音楽学校では生徒同士でバンドを組まされることになるが自分は秋からの入学だったので、急遽新しいバンドを作ってもらうことになった。

そのバンドのメンバーがギター、ベースそしてドラムの自分という構成だった。

なぜかそのバンドのメンバーは学校でもかなり出来る人達だった。

そして練習初日、バンドを担当してくれる先生が各バンドに一人付くのだが、僕たちのバンドはドラムの講師を務める先生だった。

この先生がマジで鬼だった。いきなり譜面を渡された。「最初は譜面なんて読まれへんからとりあえず目で追うだけでええぞ。」みたいなことを言われた。

「はい。」とりあえず返事だけしてカウントとともに演奏が始まる。

ところが途中で先生からストップが入る。
「おい、ちょっとココの小節の3拍目のウラでアクセント入れてくれんか?」内心全然分からなかったが正直に言えず「はい。」と答える。
再びカウントとともに演奏が始まる。
しかし、先ほど同様同じ場所でとまる。
次第に先生の口調がキツくなり最終的には学校の初日の授業にも関わらず怒声が飛んだ。
いや、さすがに譜面読めないやつに譜面読め!って怒鳴るのは普通じゃないけど、その先生は相当学校のなかでも鬼ポジらしかった。

そこからは鬼コーチの地獄のレッスンだった。

ただでさえ人と喋ることが怖くて学校に行くのにストレスを抱えていたのにレッスンの度に馬鹿みたいに怒られてたこと考えると本当に地獄だったなぁと思う。現にこの頃から消えたい、死にたいと常に考えながら通学していた記憶がある。

…つづく


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