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$美味しんぼ 生きた魚

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$『美味しんぼ』(おいしんぼ)は、原作:雁屋哲・作画:花咲アキラによる日本料理・グルメ漫画作品。
ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて1983年20号より連載。
1987年、第32回小学館漫画賞青年一般部門受賞。2020年10月時点で累計発行部数は1億3500万部を突破している[1]テレビアニメ・実写テレビドラマ化。

$概要

『東西新聞』文化部記者の山岡士郎栗田ゆう子を主人公とし、「究極のメニュー」作りを通して様々な人々が抱える悩みを、食を通じて解決させるストーリーである。
それまでの料理漫画には見られなかったリアリティあふれる描写が好評を博し、テレビアニメテレビドラマ、映画など様々なメディア展開が行われ、グルメ漫画や日本のグルメブームの活性化に寄与した。

作中では料理に加えて食材や食文化、さらに食品添加物コメ輸入自由化、捕鯨問題などを扱い雁屋の独自論を主張する。回を追うにつれて批評対象が食と無関係の事象にも及ぶようになったことや、雁屋の事実誤認や偏見、科学的立証に基づかない批判もあるため、読者や批判対象となった企業・団体などから本作に抗議が寄せられることも多々見られる。

作中では実在する人物や現実にあった出来事、実際の発表データなどが多く使われているのに反して、祖母が鶏肉を食べただけで同居している家族(ゆう子の兄)の事すら誰かわからない程の認知症が治る、トコブシ炊き込みご飯(通称「海のマツタケご飯」)を食べただけで重度の記憶障害が治る、チゲを食べただけで二日酔いが治る(そのような科学的根拠はない)、豚肉を食べただけで末期のが治癒(これについては山岡が「ガンが消えた!!」と驚愕するなど、作中でもあり得ない事例として描かれている)、超能力によって時空を移動して昆布鰹節の製造工程を見学するなど、漫画ならではの非現実的な描写もある。

取材のためとして2000年頃からは1年のうち大半を長期休載し、東日本大震災など一つの主題を連続で描くときも途中で度々休載し、休載せずに完結することは少ない。
ビッグコミックスが刊行する単行本は2003年に累計1億冊を売り上げ、文庫版、愛蔵版、テーマ毎に再編集した総集編、のほかに「美味しんぼ塾」「美味しんぼの料理本」などの関連書籍も刊行されている。第1巻から第60巻までの収録分は有料でネット配信されたが、配信サイト「ライコスジャパン」が日本から撤退して終了した。台湾では小学館から正式認可を受けた東立出版社が、『美味大挑戦』を繁体字中国語版で刊行している。

連載と長期休載が不定期に反復される状態を雁屋や関係者らが話し合い、『ビッグコミックスピリッツ』2008年24号で連載開始から25年間続いた山岡士郎と海原雄山父子の確執を和解させ、ストーリーに区切りを付けて2009年13号から連載を再開したが、後述の『福島の真実』編が終了した2014年5月19日25号以降、休載状態にある。だが、全編の登場人物が出てきてどんちゃん騒ぎするという最終回の構想は既にできているという。

$タイトルの『美味しんぼ』は雁屋の造語で、フランス語の「グルマン」に近い意味で、「おいしいものをたくさん食べたがる食いしん坊」という意味を込めた。「食べ物を題材にした漫画を描いて欲しい。」と依頼され、作品名を決めることが面倒で担当編集者に依頼したが、提案された「味で勝負」「味キング」「味一番」などが気に入らず、結局、雁屋自身が編み出した。雁屋は、『男組』『野望の王国』の原作などで稼いだお金が「哲ちゃんが飲み食いしちゃった」ため残っていないと妻に言われ、「食べ物で失ったお金は食べ物で取り返そう」と決意して始めた。

$あらすじ

プロローグ『東西新聞』文化部の記者である山岡士郎栗田ゆう子は味覚のテストを合格し、同社創立100周年記念事業として「究極のメニュー」作りに取り組むことになった(第1巻)。文化部のお荷物記者だった士郎と新人記者ゆう子のコンビは不安視されたが、士郎の鋭敏な味覚と広範な知識、優れた調理技術により食べ物を通じて諸問題を解決し、二人は周囲の信頼を得ていく。しかし、美食倶楽部を主宰する美食家・海原雄山との出会いから、士郎が雄山の実の息子と判明する。父子は母親の死をめぐる確執から絶縁しており、偶然顔を合わせる度に意地を張り合い、料理対決することになる。究極のメニューVS至高のメニューやがて「究極のメニュー」への対抗から、ライバル紙の『帝都新聞』が雄山の監修による「至高のメニュー」という企画を立ち上げ、週刊タイム誌上で定期的に「究極」と「至高」の一品が同時発表されることが決まる(第15巻)。企画は事実上、両者を比較する「究極」対「至高」の料理対決であり、料理を通じた父子対決の場であった。しかしゆう子は、雄山の態度や二人の過去を知る関係者の発言から、父子の確執の原因は士郎の誤解と気づき、父子関係の修復を図るようになる。『東西グラフ』誌の企画「世界味めぐり」に士郎・ゆう子らも同行し始め(第21巻 - )、二人の活動範囲が国内外に広がる。この業務関係者のうちから、士郎・ゆう子それぞれに対し求婚者達が現れるが、同時に両者が惹かれ合っていることを自覚していく。しかし士郎は母の死のトラウマから、なかなか結婚に踏み切ることができなかった。ゆう子との結婚その後、士郎とゆう子は正式に婚約。双方の元求婚者達とは良き友人となる。披露宴は究極・至高のメニュー完成発表会(一度目)の場を兼ね、総括的なメッセージを込めた前菜・主菜が発表される。その直後 審査員から究極・至高の続行を要請される(第47巻)。士郎・ゆう子らが新婚生活に苦労する頃、悪徳マスコミ経営者・金上が東西新聞および雄山に攻撃を仕掛ける(第50巻 - )。そうした事件を含めて、士郎と雄山の協力劇が増える。日本全県味巡り「日本全県味巡り」が提唱され、これも究極・至高対決の題材となる(第71巻 - )。士郎・ゆう子の間に長男・長女が双子として誕生(第75巻)。両メニューが雑誌として定期刊行を始めた頃から(第86巻)、士郎・ゆう子・雄山は究極・至高メニューの世代交代を考え始める。『東西新聞』文化部に配属された飛沢周一は、士郎と美食倶楽部との間を行き来し、後継者候補となる(第91巻)。その後、士郎・ゆう子の間に二女が第3子として誕生(第99巻)。雄山との和解士郎・雄山の和解を望むゆう子は、2度目の両メニュー完成発表会を「相手を喜ばせる」対決とするように図り、親子は一応和解した(第102巻)。そして士郎は雄山と過去を乗り越え、父子はついに真の和解を果たすこととなる(第111巻)。






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