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『点と線』!

『点と線』は松本清張の代表作品のタイトル。
なぜかこのところ彼の初期の短編小説を読んでいるが2度3度と読んでも面白い。こちらが細部を忘れているからでもあるがそれでも面白い。
『張り込み』『共犯者』『殺意』『一年半』『市長死す』などいすれも新鮮だ。
彼の作品は『犯罪の動機』に重点を置いているのでいわゆる『謎解き』ではない。
今の作家で『何かが起こりそうで必ず起こる』筋たての面白さは『桜木紫乃』さんと『柚月裕子』さんの作品だ。このところ二人とも寡作になっていて少しがっかりだ。
ところで先日近くの書店に松本清張の短編集で未読の本を注文したら若い店員さんでおそらくアルバイトらしき店員は『松本清張』と言う名前を知らなかった。攻めているのではなく改めて昭和も遠くなったなあと慨嘆したところだ。残念だがやむなしだ。
別の日に注文したら出版社の方でもすでに『絶版』とのことで再販予定はないと言うことであった。出版社でも見放したと言うことか。
今読んでも面白いのになと再び慨嘆した次第。

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