八村塁が叫ぶ街にも春がやってくる

街の至る所で八村塁が叫んでいる。

街中に設置されたサイネージに、八村塁が映っているのをよく見かける。アサヒスーパードライの広告だろうか。バスケ好きとして八村が街中で見られるのは嬉しい。表示される広告には何パターンかあるようだが、アングルは違えど、その全てで八村は叫んでいる。「最高の渇きに、DRY。」のキャッチフレーズとともに、八村は迫力満点の叫び顔を披露している。

私はぼーっとそのサイネージを見ていたわけだが、それにしても迫力がありすぎることに気づいた。それもそのはず、サイネージ画面の9割は八村の顔で埋め尽くされており、右下にちょこっとアサヒスーパードライの缶が表示されている。ボールを脇に抱えているとか、シュートを放っているとかは無く、ただただ大男の叫び顔が画面いっぱいに表示されている。バスケ要素が皆無なのである。

八村といえば、NBAという世界最高峰のプロバスケットリーグで活躍しているスター選手だ。しかし八村を全く知らない人からすれば、「いかつい大男が叫びながらなぜかアサヒスーパードライを勧めてくる」という心臓に悪い広告になってしまっているのではないか。サイネージを見かけたお婆ちゃんが腰を抜かすのも時間の問題である。

八村は「アサヒ 颯(そう)」のCMにも出演していたことを思い出した。八村はそのCMの中でも「颯ォォォォォオ!!」と声をあげ叫んでいる。そこから八村の叫び芸が定着してしまったのだろうか。

今日も八村は街中で叫び続けている。雪は溶け、八村の叫ぶ街にももうじき春がやってくる。叫び芸もいいが、そろそろクールな八村塁も見てみたい。