[超短編] 喉が渇いた

喉が渇いた。ふと、この渇きは誰のせいなのかと考えた。ここ三ヶ月、毎日振り続ける雨は大地を潤しても、私を潤すには至っていない。毎晩、私の裸体に覆い被さるようにして寝る彼女も、私の渇きを満たさない。これは世界の欠陥なのだろうか。はたまた私の思い込みなのだろうか。
 
自販機を探して歩いている。

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