第51回『ホストのお客さんがストーカーになる理由』

うぃす!

大阪男塾の塾長です。

ここのところストーカー事件のニュースが多いっすね。

僕も現役ホストをしていたときに、ひとりのお客さんからストーカーされて、月間売上が400万円下がったエピソードについて過去のnoteで書いています。

水商売は生々しい感情が出やすい状況が多いんすよね。ときにはお客さんがブチぎれたり、ホスト側がブチぎれたりと激しいやりとりが少なくないっす。

例えば2019年5月、歌舞伎町のガールズバーで働く女性が、担当ホストを包丁で刺したニュースが話題になりました。

幸い刺されたホストは一命をとりとめたものの、意識を失う重症で、一時は生死の境をさまよったそうっすね。

刺した直後に女性が「好きで好きでしょうがないから刺した」「刺したあと、相手が『好きだ』と言ってくれて幸せだった」という供述が報道されSNSでは「ヤバすぎる!」という声があがってました。

最近の事件でいえば、西新宿で元ガールズバー経営者でタワマン住まいの女性が、客だった男性にストーカーされて無残な殺され方をする事件もあったっすね。

マスメディアは「いかに注目を集めるか?」を重視して、記事を派手に書くっすけど、その分、事件の本質が見えなくなりがちやなあと思うんすよ。

「人を刃物で襲う」っていうのは、確かにヤバい行動です。ガーシー氏が出した本『死なばもろとも』じゃないっすけど、自分も相手も破壊する、ドラクエのメガンテみたいな行為っすね。

本質を知るには、まず「なぜ客側がそんな自暴自棄なことをしてしまったのか?」の問いかけが大事。

メディアは目立っている点の部分だけを報道するんすけど「どんな因果があって、そうなったか?」という線の部分の見ることが大切なんすよ。

僭越ながら10年以上トップホストとして走り続けた、僕の意見を述べさせてもらいましょう。

「キャスト側がお客さんのケアをおこたった」の一択ですね。

人がストーカーになるには、必ず理由があります。

もちろん一部、何の落ち度がない人ををストーカーする激ヤバな人もいるっすけど、ほとんどの場合、原因があるんすよね。

例えば「羽振りのいいときだけ仲良くして、稼げなくなったら露骨に切り捨て無視する」とか「自分の都合で、できない口約束をして破り続ける」とか、ないがしろにされ続けた側の不満は、どんどん溜まっていくんすよ。

我慢強い人ほど、キャパオーバーしたときの行動は過激っす。

ちなみに、現在、大阪男塾のツッコミを担当してる幸太郎もそうでした。
まだ僕が現役ホストのときに、VIPルームの僕の席でヘルプをしていた幸太郎は、こともあろうか、酔っ払って僕のお客さんのおしりに顔をグリグリしながらソファで寝出したんす。

これはアカンと慌てて熱湯を持ってきて幸太郎にかけたんですが、次の瞬間、幸太郎はブチ切れてその場にあったガラス製の水差しを、思いっきり僕に投げつけてきたんすよ。

間一髪VIPルームのドアをしめて事なきをえたんですが、僕の喉にはガラスの破片が刺さってました。

普段から溜まっていた僕への鬱憤が爆発した瞬間っすね。

たらこ唇をプルンプルン震わせながら涙する幸太郎を見て「こいつは女に騙されたら、確実に犯罪犯すタイプやな」とおもったっす。

人が「無敵の人モード」になると、法とか社会的制約が関係が一瞬で消え失せます。「やってまえモード」になるんすよね。そうなると悲惨な事件に発展することも珍しくないんす。

水商売で売れるにはマネージメント能力が必要なんすけど、お客さんをことごとくストーカーにしてしまう人間は、そもそも相手と上手く向き合えてないっすね。

水商売では、一晩でビビるような大金が動きます。

僕でいえば、1ヵ月でサラリーマンの人の平均年収を超える額を稼いだこともありました。もちろんそのときも、僕はしっかりお客さんと向き合い続けたっすね。

大金を使ってくれる人には、こちらもそれだけのサービスを提供しないとウィンウィンにならないっすからね。
その天秤がホスト側だけへ利益が転がり込むような形で傾くと、たいていよくない事態が発生します。

アホなホストほど、感謝の気持ちがなく「俺がすごい人間やから稼げたんや」ってイキりちらかしますね。でその後、ダメになっていくパターンをこれまで嫌になるくらい見てきました。

水商売は、人間関係ありき。自分の快楽ばかり追求して、人をないがしろにしてると、絶対にどこかで痛い目に遭うんすよ。

今、僕はホストを育成するグループ会長の立場にあるんすけど、うちで働くホストたちには口が酸っぱくなるほど「お客さんの人生を壊すな」「しっかり向き合え」「無責任なことはするな」って伝えてるっすね。

「死ぬ気でやる」って言葉があるっすよね。
それくらい覚悟を決めて女の子を応援して、命の次に大切なものを売って得たお金を費やして、それに対して「使い捨て」みたいな雑すぎる扱いをされてしまったらそりゃ怒りますよ。
しかも納得いかない上にストーカー扱いされたら、火に油も注ぐようなもの。たまりかねて復讐したくなる気持ちになるのは当然かも?

もちろん、絶対にやったらダメなことやとは思います。
ちょっと冷静になって周りを見れるようになったら、他にたくさん生きがいを見つかることもできるとは思うんすけどね。「だから切り替えないと」っていう視点はありますが、人間は感情に支配されがちな生き物。やっぱりそこまで狂わされたら無理っすよね。

僕は復縁カウンセラーをやってるんすけど、元恋人に未練を持つ理由のほとんどは「相手の人が最後まで向き合って話し合ってくれなかった」でした。

やっぱり大事なのは「相手に納得してもらうこと」っすね。

今回は真面目な話になりましたが、事件の報道を見て「的を射てへんなあ…」という気持ち悪さを感じてたんで、僕の本音を包み隠さず書いてみました。

最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!

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