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2022ベストアルバム30【洋楽編】30位〜21位

今年もいよいよ終わりますね! 本年はラジオ出演を機にNoteをはじめてみたものの、介護の状況なども影響して結局1本しか更新できませんでした。

せっかく始めたNoteなので、来年はコンスタントに更新したいな・・という気持ちもこめて、この時期みなさんがよくアップしている「年間ベストアルバム」をわたしもやってみたいと思います。

洋楽・邦楽に分けて各30曲ずつを予定しておりますが、アルバムランキングということで、推し曲の試聴リンクなどを多めにのせたい・・ということで少しでも読みやすいよう、分割してお送りすることといたします。まず第一弾は洋楽の30位〜21位まで!

なお、本企画における洋楽・邦楽共通のレギュレーションと略記は下記の通りです。


  • アルバム単位(フルアルバムもしくはEP)

  • サブスク/ダウンロード/CD等の発表形態は問わない

  • レコーディング音源としてリリースされていない楽曲は除外(ライブ動画のみ公開されているケースなど)。

  • ランキングは【1アーティスト1枚のみ】

  • リリースが2022年内のものに限る。

  • カバーアルバムは原則除外

  • 試聴用音源は原則としてYouTubeにてオフィシャル音源を探す(みつからない場合は別記)。

[MV]ミュージックビデオ[Live]ライブ動画
[Lylic]主に歌詞を中心とした動画
[Audio Only]上記がなくYouTube Music用の音声トラックがあった場合。
[Teaser/Trailer]リリース前後のチラ見せなどダイジェスト的な動画。

以上です! ではどうぞ〜


30位 Rema / Rave&Roses

ナイジェリア出身の22歳、Rema。アーティスト名の“Rema”とは”異次元からのお告げ”を意味する。いわゆるアフロビーツ(ナイジェリアのR&B)にインド~アラブ音楽も取り込んだスタイルを彼自身は「アフロレイヴ」と呼んでいるそうです。

Calm Down[MV]

Divine[Lylic VD]

シンプルだけどよく練られたサウンドに一度聞いたら忘れないくらい耳に残る、くせになる声。てゆうかよくみたら”Calm Down”のMV、再生回数もうすぐ3億回じゃないですか笑 すごいな・・。

Calm Down[Live]

これ、バンドアレンジのスタジオライブもあったので観てみたんだけど音源よりちょっとシリアスな感じでこれまためっちゃかっこいいです。本当はもっと上の順位でも全然いいんだけど、本企画のオープニングナンバー的な感覚でこの位置にしてみました。

Divine (Live Performance) |Glitch Session[Live]


29位 yeule / Glitch Princess

Bites on My Neck[Audio Only]

シンガポール出身で現在はロンドンを拠点に活動中のNat Ćmielによるプロジェクト、yeule(ユール)の2nd Album。本作はエレクトロを軸としつつも、ドリームポップ、シューゲイザー、アンビエント、インディポップなどさまざまなサウンドを取り入れています。

“Glitch”は直訳すると”(機械・計画などの)欠陥、故障、電力の突然の異常”ですが、音楽(というかサウンド)のジャンルとしてもありまして、そっちは録音した音の波形を編集する際ブツ切りにして、意図的にプチッとかザザッといったノイズを発生させたり、サンプリングする際にわざとビットレートや周波数を低下させて発生したノイズサウンドなどをあえて取り入れてトラックを作成していく、といった塩梅です。このどちらの意味ともとれる”Glitch Princess”という今作のタイトル、まさに言い得て妙だなと思います。

Don't Be So Hard On Your Own Beauty[MV]

まぁあのー、MV見てると曲によってはちょっと世界観が理解できん・・ってのもありますけど笑、これ(Don't Be~のMV)はなんとも言えない奇妙な美を感じます。パフォーマンスがすごいですね。


28位 CHARLI XCX / CRASH

Good Ones[MV]

CHARLI XCX(チャーリー・エックス・シー・エックス)ことシャーロット・エマ・エイチスン(30)の5th Album。ワーナーミュージックジャパンのプロフをみると”シンガー、作詞作曲家、ビデオ・ディレクター、ドキュメント・メーカー、ラジオ番組の司会者、レコード・レーベルのボス”とあり、かなり多才ですね。

今作がこれまで長年所属してきたレーベルからの最後の一枚になるとのことですが、UKでは見事初のアルバムチャート1位を獲得。変化がいい方向へ結実したようです。シンセ主導のポップなサウンド、「ハイパーポップ」って言う・・らしい。(もうサブジャンルは細分化されすぎて正直よくわからない笑)

Beg For You feat. Rina Sawayama[MV]

後ほど本ランキングの後半で出てくる予定のRina SawayamaをフューチャーしたMVなどをみてるとなんかつよつよアベンジャーズ感というか、圧が強すぎて「お、おう😧」ってなるし、彼女のパーソナリティやメッセージ性など、深いところに共感できるかといったらちょっと違うけど、単純に2022年型の1枚のポップアルバムとして音が気持ちいいので今年前半かなり聴いていました。


27位 Ethel Cain / Preachers Daughter

American Teenager[MV]

米フロリダ州出身のシンガーソングライター エセル・ケイン(24)のデビューアルバム。最初に聴いた“American Teenager”のポップで爽やかなサウンド(ちょっとクランベリーズっぽくもある)に惹かれて他も聴いてみたら・・どっぷり暗い笑。 “Family Tree”とか、同じアーティストとは思えないほど。

Family Tree[Visualizer]

南部の宗教色の強い家庭に育ち、幼い頃から聖歌隊に属していたとのこと。しかし12歳で家族に同性愛者であることをカミングアウト、16で教会をやめ、20歳の頃トランスジェンダーの女性であることを公にしつつ活動を始める・・という複雑なバックグラウンドからくるのか、良曲が多く、聴き応えのあるアルバムです。評論家筋からの評判もかなり高い様子。今後の活躍が期待されます。

Western Nights [Visualizer]


26位 The Big Moon / Here Is Everything

Trouble[MV]

英ロンドンを拠点に活動する女性4人組バンド、The Big Moonの3rdアルバム。ボーカルでメインソングライターのジュリエット・ジャクソンのマタニティフォトが目をひくジャケットの本作ですが、コロナ禍による活動停止中に妊娠・出産を経験し、重圧やさまざまな不安・困難に見舞われつつも母親となり感じた興奮や不安をリアルタイムで記録しているとのこと。

本作のテーマは「母性」、「子育て」、「出産」、「ロックダウン」、「友情」、「愛」。前作『Walking Like We Do』リリース直後にパンデミックとなり、活動は休止。ジュリエット(g/vo)は家賃を払うためにZoomでギターの先生をしつつ、男児も出産!

「Tower Records Online掲載 販売元提供資料より」

Wide Eyes[MV]

わたしが一番好きな“Wide Eyes”のMVでは作中でメンバーが一人ずつ増えていきつつ、手を重ねあわせて力強く踊るんですが、これは「友情」がテーマでしょうかね。なんか観ててすっごく幸せな気持ちになります。

Wide Eyes[Live]

Liveの佇まいといい、結束の強さが伝わってくる、魅力的なバンドです。終始ぶつかり合っていてその緊張感がスリリングな作品やライブとして結実するタイプのバンドもありますが、最近は仲良くやってるバンドが観たいです。疲れるから笑


25位 Alvvays / Blue Rev

After The Earthquake[Audio Only]

カナダはプリンスエドワードアイランド州シャーロットタウン出身(現在はトロントを拠点に活動中)のインディーポップ/オルタナティヴロックバンド・Alvvays(オールウェイズ)。佇まいがいかにもインディーバンドって感じでいいですね。2011年結成、既に10年選手です。バンド名の綴りは、既にAlwaysという名称のほかのバンドがソニーと契約署名していたからだそうです(vvでwってことね)。

Many Mirrors[MV]

今作は5年ぶり3枚目のアルバムで、80’s感強めの楽曲などもあり、より幅が広がった印象です(わたしがピックアップした数曲はどちらかというと元々の路線のようですが)。この”Many Mirrors”のMVは著名なゲーム開発者とコラボしたそうで、懐かしい横スクロールで2Dのドット絵が妙にかわいい。

Easy On Your Own? And More Full Performance (Live on KEXP)[Live]

インディポップっていうと曲はいいけどボーカルが弱いとか、演奏力がイマイチ(でも雰囲気はある)みたいな感じで、線が細くてバンドとしての基礎体力みたいなものが弱いケースも結構あると思うんですが、彼女たちの場合ボーカルでメインソングライターのモリー・ランキンが音楽一家(ケルト音楽)の出であることもあってか、歌唱力もあり、印象的なメロディがあり、バンドメンバーもしっかり演奏/アレンジ力ありと、地力の強さを感じさせます。


24位 Sabrina  Carpenter / emails i can't send

Nonsense[MV]

米カリフォルニア州出身のシンガー/女優 サブリナ・カーペンター(23) 。女優としては2011年からキャリアをスタートさせているそうです。本作は5枚目のスタジオアルバム

because i liked a boy[MV]

元々女優さんだけあって、とても表現力に長けている印象。

bet u wanna[Audio Only]

推し曲が多くてしぼれなかったのでどんどん貼っちゃいます笑 大好きなCardigansの「Lovefool」を彷彿とさせるこの曲が特にお気に入り。

bet u wanna (Live from Summer of Galaxy)[Live]

何気にこのバックバンドもかっこいいです!

Vicious - Live @ Samsung Summer of Galaxy[Live]

あとこれは完全に余談ですけど、wikiを見てたらデビュー前に「ネクスト・マイリー・サイラスプロジェクト」なるオーディションで3位入賞したそうなんですけど、最後までランキングに入れるか迷ったのがマイリー・サイラスの妹のノア・サイラスなんですよ。MVやLiveパフォーマンスを観て最終的にこっちをとったんですが、彼女の新作も素晴らしいのでよかったらぜひ聴いてみてください。


23位 Maggie Rogers / Surrender

Overdrive[Visualizer]

米メリーランド州イーストン出身・マギー ロジャース(28)、3年ぶりの2ndアルバム。前作「Heard It In A Past Life」はフォーク×エレクトロをかけあわせたスタイルだったようで、気になってそちらも聴いてみたんですが個人的には圧倒的にこっちが好きです。

Horses[MV]

ボーカルスタイルもどちらかというと抑制的だったものが今作では力強く歌い上げるようになっており、ストレートに胸に迫るものがあります。トラックが少しロック寄りに変化したのも歌とのバランスを考えると良かったかと。

Want Want[MV]

That's Where I Am (Live From Coachella 2022)[Live]

ライブ(今春のコーチェラフェス)でのスケール感たっぷりの堂々とした歌いっぷり(ちょっとアラニス・モリセットっぽいかも)に今後の飛躍が期待されます!


22位 Joji / Smithereens

YUKON (INTERLUDE) [MV]

神戸生まれ・ニューヨーク在住 日系シンガーソングライター / プロデューサー Joji の3rd Album。日本国内での知名度はそれほど高くないと思うのですが(わたしが知らないだけかも🤔) 、アメリカを中心に海外で既に高い評価・・というか、極めて高い評価を得ています(※活動が完全に海外中心のため、「洋楽」ランキングに入れています) 。

日本生まれのシンガー、プロデューサーのJojiは世界中を虜にするミステリアスなアーティストであり、総再生回数は120億回を超えている。前作アルバム『Nectar』ではSpotify US Weekly Top 50 アルバムチャートで初登場1位を記録し、Billboard Independentアルバムチャート1位Billboard 200で3位となった。またオーストラリアでも初登場1位ニュージーランド、カナダ、イギリス、ノルウェーでもTOP 10入りを果たしている。

「Tower Records Online掲載 販売元提供資料より」

いやいやめちゃくちゃすごいじゃないですか・・。わたし本当に知らなかったんですよ・・。そこそこ音楽聴いてるつもりですけどやはり偏ってるんですかね😥 正直迂闊でした。静謐なサウンドにメランコリックなメロディーとボーカル、極めて完成度の高い作品です。よくRadioheadも引き合いにだされてますが、どっちかというとJames Blakeっぽいですね。

Glimpse of Us[MV]

今作に収録の世界的にヒットした「Glimpse of Us」はなんと再生回数5億2000万回(Spotifyなど)・・・。MVも話題ですが、うーんこれは・・。もちろんフェイク映像ですけどやたらリアル・・。クソな仲間とのクソな日常がだんだんエスカレートしてってしまいにはなんか取り返しのつかないことが起こってるって感じ?・・・なんとも言えない気持ちになりますね。いやレビュー書くなら言語化しろよって話ですけど、それを踏まえても「なんとも言えない気持ち」です😩

・・・歌詞自体は完璧な今カノがいながら元カノのことを思い出してしまう複雑な感情を歌ってる曲なんですが・・何がどうしてこうなった笑

なお、音楽でデビューする前は別名義で過激かつユーモラスな動画を投稿する690万フォロワーのYouTuberだったとか(アメリカで)。それを「より真面目な音楽をやる」ということで引退し、この路線に舵を切った、と・・・なんか、ちょっと調べるだけでもろもろすごすぎてクラクラするんですが、、しっかり語れるほど詳しくないので、ぜひこれから遡って聴いてみようと思います。


21位 Florence + The Machine / Dance Fever

My Love[MV]

英ロンドン出身のフローレンス・ウェルチ(36)率いるオルタナティヴ・ロックバンドFlorence + The Machine。ロック誌の年間ベストなんかでも常連ですがなぜかあんまり興味を惹かれなくて聴いておらず、、でも今年は好きなライターさんが上半期の年間ベストで推していたので改めて聴いてみたら実に素晴らしかったです。

King[MV]

わたしの一押し曲でありアルバムのオープナーでもある"King"のMVなんですが、廃墟の中で佇む男の前にフローレンスさんが聖母っぽく浮かんで現れ、光を背にしながらゆっくりと手を伸ばすので、なんか迷える子羊を救う感じかな?🤔?・・と思いきやいきなり逆側の窓から入ってきて謎の力(テレキネシス?)で男を無理やり引き寄せて、捉えてそのまま宙に浮くとゴキッ♪と小気味よく首ひねって殺っちまったので思わず声だして笑っちゃいましたw

な・・何を言っているのかわからねーと思うが・・・おれも・・・何をされたのか・・・わからなかった・・・ッ!🤯!

その後は後ろを付き従うさまざまな人種の女性たちと踊り狂いながら階段を登り、廃墟を駆け抜け外に出て、また踊り狂ったと思ったら宙に浮き、なんか最後は生き返った男を優しく抱き寄せて終わるという・・・。

まあ正直なところ共感とかはできないんですが、謎のエネルギーに満ち満ちていてとても好きです笑 また、シアトリカルな表現に注目が行きがちですがとにかく音が抜群に良い。ひとつひとつの楽器の音が丁寧に録られていてミックスも最高、音的にはTOP5に入れてもいいくらい好きなアルバムでした。

Free[MV]

「Free」はフローレンス・ウェルチのウクライナ人の友人に捧げられた曲で、本作のミュージックビデオは今は戦時下となってしまったウクライナの首都キーウにてウクライナ人映画制作者やアーティストたちとともに撮影されたとのこと。

また、今作からは前述の”My Love”"King"、そして”Heaven Is Here”とをあわせ、合計4本のMVをウクライナの映像チームと撮影したそうです(撮影そのものはロシアの侵攻前、昨年11月にキーウにて行われていたよう)。”King”のMVにも参加しているダンサーのうち2人は現在避難生活を強いられているとか。この戦争の一刻も早い集結を願ってやみません。


以上、サトウタケヒロ的 2022ベストアルバム30【洋楽編】第一弾の30位〜21位でした。第二弾となる【洋楽編】20位〜11位は明日夜に更新予定です!

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