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モチベーション3.0 - 書籍メモ

この本の本当のタイトルは「DRIVE: なぜ私たちは動くのか?」原題: "Drive: The Surprising Truth About What Motivates Us"であり、日本版のタイトルの付け方が謎。


構成

  1. 自己決定理論: 自己決定理論に基づいてモチベーションを説明しています。この理論によれば、人々は主に以下の3つの要素に基づいてモチベーションを感じるとされています。

    • 自己決定 (Autonomy): 自分の選択や行動に対する自己支配の感覚。

    • 技能の向上 (Mastery): 新しいスキルや知識の獲得、向上に対する欲求。

    • 目的意識 (Purpose): 大きな目標や意義ある目的に向けた取り組み。

  2. 報酬とペナルティの限界: 単なる報酬や罰によるモチベーションの仕組みは、一定のレベルを超えると逆効果になる可能性があると主張しています。特に、複雑な認知的タスクや創造的な作業においては、外部からの報酬がむしろモチベーションを低下させることがあると指摘しています。

  3. フロー体験: 心理学者のMihaly Csikszentmihalyiが提唱した「フロー」の概念にも触れています。フローとは、タスクに完全に没頭し、時間が経つのを忘れ、楽しみながらも高い集中力で作業する状態を指します。自己決定と技能の向上がこのフロー体験を促進する要素であるとされています。

  4. 20%の時間: 企業や組織において、従業員が自己決定的に取り組むプロジェクトに一定の時間を割くことの重要性を強調しています。Googleの「20%の時間」などがその例です。これにより、従業員は自分の興味やスキルに基づいて仕事に取り組むことができ、イノベーションが生まれやすくなるとされています。


個人的な感想

既存のモチベーションに関する考え方の悪手部分を、モチベーション1.0と2.0として指摘している所から始まっていますが、この部分は書籍として冗長に感じます。

本書は行動の動機づけとして「フロー」の重要性と見つけ方を書いており、その部分は非常に興味深いです。

後続書の「人を動かす、新たな3原則 売らないセールスで、誰もが成功する!」を合わせて読んでみるのも良いでしょう。


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