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まだ薄暗い明け方の街を

お守りにしている大好きな曲があります。
中田裕二さんの「静寂のホリゾント」。
アルバム、「MY LITTLE INPERIAL」に収録されています。
これを聴いて何度夜を越えたか。

自分の好きなものに対しては語彙力を失うので、とりあえずいいから聴いてくれと円盤を押しつけるタイプです。
とりあえず聴いてくれ。絶対良いから。

https://music.apple.com/jp/album/静寂のホリゾント/557774115?i=557774401


君は何もかもに ひとつずつ眼を合わせ
それがどんな意味を 我が身にもたらすのか
探ってしまうせいで 苦しみがちだ


つまづきがちで苦笑いな毎日、頑張っているけど、頑張れないときもあって、とても上手には生きられない。


まだ薄暗い 明け方の街を 君は彷徨い 明日へと帰る 
いつかは今も いつかのままでいる
涙の川は海に出るだろうか
記憶の中に また逃げ込むけど 心は二度と 同じ顔をしない
だから行かなきゃ 次に渡らなくちゃ 
一度や二度の 悲しみじゃなくて 数えきれない 諦めの日々が
それでも君を君だと歩かせる
僕は決して無意味だと思わない
まだ薄暗い 明け方の街を  君は彷徨い 明日へと帰る
空の静寂が 僕らを抱いていた
消えない魂の呼ぶ声が響いてる 


悲しみも諦めも、無意味じゃないと言って貰えたことが嬉しくて。
それらを経て、今の君はここにいるんだろう?って。

人間のからだって、思い出で出来てるんだと思うんですよ。
「今の私はあの思い出と、あの思い出と、あの思い出で出来ている。」
芦原妃名子先生の「砂時計」に出てくる言葉です。
細胞は日々入れ替わっていくけれど、今の自分を形作っているのはまぎれもなく過去の記憶だと思うんですよね。

今まで経験した感情たちのうえに、今の私が立っている。
無意味なことなんて、何ひとつなかった。

イントロと同じメロディが、終わりには明け方の街を照らしていくような景色が見えてきます。

夜明け前がいちばん暗い。

いまはまだ、夜明け前。

地平線にもうすぐ光が見えてくる。

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