【Jリーグ第31節】浦和 0-2 FC東京
■ 2024年9月21日(土) 19:00キックオフ
■ 埼玉スタジアム2002
途中で寄り道する時間を読み間違い、浦和美園の駅に着いたのが18時半、なんとかキックオフ前に埼スタの席に座ることができた。急な豪雨の可能性あるかと思い、駒込のローソンでビニ傘買って行ったが帰りも含め完全に空振りになったのがむなしい。なんかうまくいかない日だ。こういう日は気をつけなければ。
前節、ようやく久しぶりの勝利のあとで、流れを確かなものにできるかどうか大事な試合。むずかしい相手とのアウェイゲームであり、ふわっと入るのは避けなければならない。プランどおりに行かないときの対応が問われる。勝ちたい。
トレヴィザンがはずれ木本が最終ラインに入ったほかは前節と同じ布陣に。中村、安斎がベンチに入ったが白井、小柏、ガウディーノらの名前は引き続き見られず、トレヴィザンも含め離脱が多い。一部は22日になって負傷離脱のリリースがあったが、シーズン終盤になって人繰りが厳しくなるのはどこに問題があるのか。
布陣
野澤大
小泉 木本 森重 岡
東慶 高
仲川 荒木 俵積田
オリヴェイラ
前半
立ち上がりは浦和がボールを持って攻撃をしかける流れ。東京は自陣での守備から入る。シュートも打たれるが身体を張って守り、この時間帯をしのぐと、8分、仲川がエリア右からドリブルで進入、シュートを放ったが敵DFにブロックされる。
9分、俵積田が左サイドからしかけ、ゴール前にボールを放りこむ。敵DFがこれをダイレクトでクリアしようとしたが、ボールをミートしきれず、ボールは後方のゴールにそのまま吸いこまれてしまう。オウンゴールで東京が1-0と先制する。
14分、右CKを荒木がけり、ニアで森重が低い姿勢でヘディングシュートを放ったが敵DFにブロックされる。ここでVARが介入、OFRの結果、これがハンドの判定となりPKを得る。17分、荒木がこれを落ち着いて決め、2-0とリードを広げる。どういう経緯で荒木がけることになったかはナゾ。
その後は拮抗した展開に。浦和がボールを持つ時間が長いが、東京は自陣で固いブロックを形成、決定的なチャンスをつくらせない。30分、25メートルほどの位置からのFKを荒木が直接狙うが枠に飛んだボールは敵GKにセーブされる。
野澤大の好セーブもあって浦和にゴールを許さず、前半を2-0で終了。敵失からリードを得て主導権は握っているが、内容で上まわっているわけではない。後半、流れが変わってしまわないよう、雑にならずに戦いたい。ベンチにカードもあり勝ち筋は見えている。
後半
50分、荒木のスルーパスを受けて俵積田が縦に抜け、シュートを放ったが敵GKがセーブ。東京がボールを握って時間を使いながら攻撃の機会を窺うが、大きなチャンスにはつながらない。自陣ではブロックをつくって浦和の攻撃をしのぐ。
66分、東慶、俵積田に代えて長友、遠藤を投入。長友は右SBに入り、小泉をボランチに一列上げる。浦和がボールを持つ時間が増えるが、決定的なシーンはほぼつくらせていない。中盤でボールをやりとりする展開が続く。
76分、荒木、オリヴェイラに代えて山下、安斎を投入、山下、仲川の2トップになり、安斎は右ウィングに。終盤は浦和がリスクを取って攻撃をしかけてくるが、東京は時間を使いながらこれをいのぐ。いい形でボールを奪うシーンもあるがフィニッシュまではもちこめていない。
90+4分、仲川に代えて野澤零を投入、浦和の最後の抵抗も野澤大のセーブなどでしのぎきり、序盤のリードを守って2-0のクリーンシート達成で2連勝となった。
戦評
オウンゴール、ハンドでのPKと敵失からいただきの2ゴールで先行でき、余裕をもってボールを動かすことができた。浦和の攻撃を受ける時間も長かったが、守備も手堅く、大きなチャンスを与えないまま試合をクローズできた。
シュート数7-15、CK4-1、ポゼッション47-53と必ずしも圧倒できたわけではなく、特に攻撃面ではフィニッシュまで持ちこめるシーンが少なかったが、序盤のリードで得た主導権を手ばなすことなく、時間を味方にして、数字で見るよりは無難に戦いきった印象。
バクスタ上層で浦和サポに囲まれながらステルス観戦していたが、周囲の浦和サポからは「東京固いなあ」との声がなんども聞こえてきたとおり、ファーストディフェンスでのディレイ、自陣でのブロックともにしっかりできていたと思う。守備で手を抜かず最後まで集中していたことが勝因。
攻撃面では、奪ったボールを少ないタッチ数で動かし、敵のプレスをはがしながら前進する、全体を押し上げるというベースラインが窺えるシーンも多く、周囲の浦和サポからは「うちもあんなふうに動かせないのかなあ」という声が上がっていた。
しかしそれがゴールにつながったかといえば、少なくとも流れからのゴールはなく、最後のところでもたつく、ぶ厚い敵をかきわけきれないシーンが目についた。いただきもののゴールがあったことで勝てたが、それがなければ苦しかった。
中盤でいい形でボールを奪えるシーンはなんどかあり、そこから前線への展開まではタイミングよくできているのに、それを追加点につなげられなかったのは大きな課題。ただ、それができないなら失点しないという鉄則を守れたことで勝てたのはよかった。
これで31試合を終了、12勝11敗8分と勝ちを先行させ、勝ち点44(1試合あたり1.42)となって暫定ながら6位に浮上。試合数で先行しているため額面どおりは評価できないが、最終的に1試合あたりの勝ち点が1.50となるシーズン勝ち点57まであと13となり、残り7試合を4勝2敗1分という現実的なところまで来た。勝ち点60もねらえる。
白井、トレヴィザン、土肥の負傷離脱が発表され、ほかにもガウディーノ、小柏ら顔を見ないメンバーがあって、残り試合の戦い方は簡単ではないが、ようやくトンネルを抜けた勢いで、少しでもいい順位でシーズンを終えられるよう、ここからもう一段積み上げたい。
評点
[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
野澤大(3.5) 好セーブでクリーンシート守った。
小泉(4) 対面の敵にやや手を焼いたが手堅く守った。
木本(4) 最終ラインを締めて好きにやらせなかった。
森重(4) 試合が続くので身体のケアをしっかり。
岡(3.5) 高さを生かし攻守で存在感見せた。
東慶(3.5) 中盤の底で流れに緩急をつけた。
高(3.5) 東慶との分担がうまく行っている。
仲川(4) 背中で姿勢を見せ続けた。
荒木(3.5) ボールの出しどころに意志を感じる。
俵積田(4) しかけがまたいきいきしてきた。
オリヴェイラ(3.5) 身体張ってボールをキープ。
===
遠藤(4) 守備に追われる時間長かった。
長友(4) 経験知で終盤を締めた。
安斎(-) 時間短し。復帰うれしい。
山下(-) 時間短し。ボール触れず。
野澤零(-) 時間短し。
右足の小指を骨折し、シーネで固定してクロックスで歩いたので、駅とスタの往復がキツかったが、行った甲斐はあった。