【Jリーグ第28節】京都 3-0 FC東京
■ 2024年8月24日(土) 19:00キックオフ
■ サンガスタジアム by KYOCERA
里帰りを兼ねて京都まで遠征。駅前に投宿しスタジアムへ。ここ4試合勝利がなく停滞が続いている。アウェイとはいえチーム戦術をもう一度整理し、今できることを出しきってほしい。
前節負傷退場となった森重がベンチ外となり岡が先発。また白井に代わって中村が右SBで先発。新加入のガウディーノが初めてベンチに入った。
布陣
野澤大
中村 土肥 岡 長友
高 小泉
仲川 荒木 遠藤
オリヴェイラ
前半
試合はいきなり動いた。2分、左サイドからのCKに中央でヘディングシュートを打たれ失点。0-1とビハインドを背負う。ゾーンで守っていたが敵FWに十分競ることができなかったように見えた。
その後も出足よくハイプレスをかけてくる京都に対し、東京は自陣でバタつき、ボールは持つものの攻撃につなげられず、前に運ぶことができない。一方の京都は奪ったボールをシンプルに前線につけシュートチャンスをつくる。
15分を過ぎたあたりから徐々に京都のプレスをいなして前進できるシーンが見られるようになり、19分、左サイドのゴールライン際で得たFKを荒木がけり、敵DFに当たって後ろにこぼれたボールをオリヴェイラがエリア内からダイレクトでシュートするが敵DFにブロックされる。これが東京のファーストシュート。
32分、荒木からのパスを受けた仲川がワントラップから反転してエリア内からシュートを放つが目の前の敵DFにブロックされる。ワンタッチで前にボールを出すことができるようになってきているが、ビハインドを背負っていることもあり主導権は京都に握られている印象。
36分、再び左サイドからのCKに中央でヘディングシュートを決められ失点、0-2とリードを広げられる。これもゾーンとマンマークのミックスの中で競り合う対象が曖昧になったように見えた。
その後もボールは保持するもののチャンスを作れないまま0-2で前半を終了。しっかり事前に研究し対策を作ってきた京都に対し、その答え合わせをされている。2点差はギリでなんとかできる。後半まずは1点返したい。
後半
東京は後半から長友に代えて安斎を左SBに起用。しかし立ち上がりの50分、自陣で奪われたボールをすばやく前線につけられ、スルーパスからの裏抜けで野澤大のニアを抜かれるシュートを決められ失点、0-3と重たい追加点を決められる。前半同様立ち上がりの時間帯にやられた。
54分、安斎が敵MFとタッチライン際で交錯、その場に倒れこむ。高めのボールに安斎が頭で行こうとしたところに、敵MFが足を上げた形。安斎はそのまま担架で運ばれて退場、代わって東がボランチに入り、小泉が左SBにスライドする。
68分、右サイドを縦に抜けた中村がクロスを入れると、中央でオリヴェイラがダイレクトで合わせたがミートしきれず敵DFがブロック、さらにこぼれ球を仲川がオーバーヘッドでシュートしボールはゴールに入ったがオフサイドとなった。
69分、仲川と荒木に代えてガウディーノと小柏を投入。ガウディーノが右ウィングに、小柏とオリヴェイラの2トップになる。
75分、左サイドからガウディーノが入れたクロスに高が頭で合わせるが惜しくもバーに当たる。はね返ってきたボールを再び高がダイレクトボレーで合わせたがバーの上。絶好機だったが決めきれず。
83分、遠藤に代えて俵積田を投入。84分、俵積田が左サイドから切れこんでシュートを放つがGKにセーブされバーをヒット、ゴールには入らない。直後には右サイドからガウディーノが同様に切れこんでシュートするが大きくファーに外れる。
その後も最後の抵抗を試みるがゴールが遠い。90+7分には敵のシュートがゴールに入るがVARによるゴールチェックの結果、攻撃側のハンドがあったとしてノーゴールに。結局そのまま試合終了、0-3の完敗となった。
戦評
立ち上がりにいきなりCKから失点、京都主導で試合が進み、前半のうちに再びCKから追加点を与えた。後半立ち上がりにも失点、安斎をケガで失うなど流れをつかめず、惜しいシーンもあったものの無得点で勝ち点を得られなかった。
シュート数9-20、CK6-8、ポゼッション60-40とボールを持たされた格好で、シュートチャンスもあったものの決めきれず、しっかり準備してきたと思われる京都相手にしてやられた試合となった。
前後半ともに立ち上がりの時間をねらわれ、終始京都に主導権を握られた。若いCBコンビが自陣の深いところでプレスを受けてバタつき、それをサポートすることができなかった。森重不在はやむないが、木本がいるのだから木本と岡、土肥のいずれかを組ませるのが穏当だったと思う。
自陣からのビルドアップでは、サイドにつけたボールが出口を作れず捨てパスになったり戻して狩られたりしたのもキツかった。敵が前プレで来るのは逆にワンタッチではがして一気に裏をとるチャンスなのだがそれができなかった。
白井、徳元、バングーナガンデのようにボランチに打ち返したり足元でいなしてはがすという動きが乏しかった。長友を前半で交代させたのは正しかったと思うが、徳元が移籍したのは痛い。
いい形でボールが来ないため前線が孤立、オリヴェイラに当ててもサポートしきれないケースが多かった。一方でワンタッチでボールを動かし裏をとるシーンも何度かつくれており、ねらい自体は見えている。そこに至る組み立てと、フィニッシュの形をもう一度整理したい。
的はずれなことをやっているわけではなく、クラモフスキー監督更迭の局面ではないと思うが、足元結果が出ていないのは事実。細部が曖昧になり、強度も落ちて後手に回っている印象がある。自信をもって主導権を握るフットボールをするためには何が必要か、弱気にならずここで問い直さなければならない。
これで28試合を終えて10勝10敗8分と勝敗が五分に。勝ち点は38(1試合あたり1.36)で順位は暫定9位に。シーズン残り10試合、足踏みもそろそろ限界だ。
評点
[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
野澤大(3.5) それでも3点くらいは防いだのだが。
中村(5) いいクロスもあるにはあったが。
土肥(5.5) もっと自信持ってやっていい。
岡(5.5) まだまだやれる。
長友(5.5) ハイプレスをいなせず。
高(4.5) 彼をもっと活かしたい。
小泉(4.5) 左SBもできたんだ。
仲川(5) あと二人くらいほしい。
荒木(5) 完全移籍早く固めたい。
遠藤(5) 不振脱出のキーマンになるはず。
オリヴェイラ(5) 前線で身体を張り続けたが。
===
安斎(-) 時間短し。ケガが心配。
東(5) 動き悪くなかった。
ガウディーノ(5) 引き続き見てみたい。
小柏(5) リズムつくれてる。
俵積田(-) 時間短し。存在感は見せた。
ここで投げ出してたら何年たっても何も変わらない。
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