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【Jリーグ第12節】FC東京 0-1 鳥栖

■2022年5月8日(日) 15:00キックオフ
■味の素スタジアム

思ってたほど晴れず、曇り空で肌寒い気候での試合となった。ヴェスパで味スタに向かった。前節、福岡にアウェイでショッキングな大敗を喫し、今節はそこからの立て直しを問われる重要な試合になる。ゴールデンウィーク最終日、ホームで勝ちたい。

岡崎をCBで先発起用、小川は左SBに戻し、長友はベンチ外となった。ケガか。前線もオリヴェイラ、アダイウトンがベンチ・スタートとなり、山下が今季初めてリーグ戦で先発した。

フォーメーション

スウォビィク
中村 木本 岡崎 小川
安部 青木 松木
永井 山下 レアンドロ

前半

互いにボールをつなぎながら敵ゴールに迫ろうとする似たスタイルどうしの戦いに。東京は小川とレアンドロのコンビネーションを生かしながらボールを展開しようとするがなかなかフィニッシュまでは持ちこめない。

一方で鳥栖も縦横にボールを当てて落としながら押し上げてくるスタイルは東京に比べて一日の長がある。最後のところはDFとGKがしっかり対応しているが、何度か危ないシーンを作られる。中盤での拮抗した戦いに。

30分、エリア手前、ゴールまで20メートルほどの左寄りの位置でFKを得る。これはレアンドロのエリア。レアンドロが右足でけったがボールは惜しくもクロス・バーを直撃、ゴールにはならない。惜しかった。なにげにこの日の勝負を分けた。

その後も互いにチャンスをつくったものの決め手を欠く。43分にはクロスに中央で合わせられ、鋭いシュートが枠に飛んだがスウォビィクが片手でセーブ、難を逃れる。結局スコアレス・ドローで前半を終えた。

チャンスは作っているが決めきれていない。気になるCBは岡崎がここまで無難にこなし、配球では特徴も見せている。固い試合になっているがチャンスをしっかりモノにしたい。後半勝負になる。

後半

後半開始早々の48分、中村がスウォビィクに戻したパスがそれ、ボールがゴールに向かったため、スウォビィクがやむなく手でかき出したが、当然バックパスを手で扱ったということで鳥栖に間接FKが与えられた。

スウォビィクがボールを触ったのはゴール至近だったため、ゴールエリアまでボールを下げての間接FK。東京はゴールライン上に壁を構築、鳥栖のフェイントに壁が飛び出すなどして永遠にFKが行われないんじゃないかという雰囲気になったが、結局シュートは壁に当たりゴールにはならず。

59分、レアンドロ、永井、山下に代えてオリヴェイラ、紺野、アダイウトンを投入。前線を総替えしてゴールを狙いに行く。68分、松木からのパスを受けたアダイウトンがドリブルで持ち上がり左サイドからシュートを放ったがボールは惜しくもポストに嫌われる。

77分、松木に代えて東を投入。一進一退の攻防が続く。81分、エリア近くでのFKを直接決められ失点、0-1と先制点を与えてしまう。前半のレアンドロのFKがバーに当たったのと対照的にきれいに決められスウォビィクは動けず。明暗を分けた。

82分、小川に代えてバングーナガンデを投入、同点を狙いに行くが攻撃はちぐはぐになりフィニッシュまで持ちこめない。結局ゴールは遠く終盤の失点を挽回できないまま0-1で2連敗となった。

戦評

数字を見ればシュート数7-6、CK3-9、ポゼッション58-42と、ボールは支配しながらもなかなか敵陣で効果的にボールを動かせなかったことが窺われる。実際、決定的なピンチも少なかった一方で、枠に当てた2本以外はこちらの決定機も多くはなかった。

前節は守備が破綻して大量失点となったが、この試合では守備は集中できており、FKでの失点ひとつだけに抑えたことは進歩と言っていい。小川をSBに戻す一方で「本職」の岡崎をCBに置いてまずは手堅く守った。

岡崎は次節以降、屈強な外国人FWとのマッチ・アップやカウンターを受けて背走しながらの守備などで試されることになるだろう。敵のプレスをいなしながらボールを前に付けて行く技術は高く、あとはCBとして最後の最後に身体を張れるかだ。

一方で攻撃は前プレからボールを奪い当てて落とすを繰り返しながら一気に押し上げる狙いは見えるものの、敵に脅威を与えるまでには至っていない。選手がかぶったりパスがズレたりすることも多く、まだまだ整理と落としこみが必要だと感じた。

チャンスはレアンドロ絡みが多いが、彼を戦術のなかにどう位置づけて行くかは課題。間違いなく力のある選手で、個の力でゴールを生み出すことができるが、チームの戦術にうまくハメこむことができるのか。

目先の結果もそこそこ出しながらチームを作って行くという視点からは、G大阪戦は別にすれば5試合で敵失を拾った1ゴールしかないということが大きな問題で、チャンスが少なければその分効率的に得点を稼いで長期的な課題に取り組む時間を作らなければならない。この意味でもレアンドロをどう生かすかは重要だ。

東京は2連敗となりリーグ戦12試合で5勝4敗3分、勝ち点は18のままで1試合あたりの勝ち点は1.50に低下、順位も暫定ながら6位に後退した。今月はルヴァンカップの消化試合を含めまだ5試合が残っており、このままズルズル行かないようにチャレンジを続けなければならない。正念場になる。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
スウォビィク(3.5) ファイン・セーブあり。失点はノー・チャンスか。
中村(4.5) 受けたボールの出口を探してチャレンジしていた。
木本(4) 岡崎をサポートしながら最終ラインを統率した。
岡崎(4.5) 試されることは少なかったが破綻なく無難にこなした。
小川(4) やはりSBの選手。タッチ・ラインを背負った方がいい動き。
安部(3.5) 前への飛び出し、ボールへのアプローチなどで存在感。
青木(4) ここを経由することで攻撃に広がりが出る。
松木(4) 果敢に前に出て敵には確実に嫌がられた。
永井(4) 速さを生かし攻守に貢献は大きかった。
山下(4) 前線で踏ん張ってスペースを作り続けた。
レアンドロ(3.5) FK惜しかった。あれが決まっていれば…。
===
アダイウトン(4) ボールを持てば怖いが低い位置でのプレー多い。
オリヴェイラ(4.5) ボール収まらず消えている時間長かった。
紺野(4) 仕掛けはあったがもうちょっと深いところに入りたい。
東(-) 時間短し。
バングーナガンデ(-) 時間短し。

開幕当初に比べると強度が落ちているように思える。これから暑い季節をひかえて、戦い方にも調整が必要か。


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