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【ブンデスリーガ第21節】グラードバッハ 3-2 バイエルン

■ 2023年2月18日(土) 15:30キックオフ
■ Borussia Park

いちばんリアタイで見やすい曜日と時間帯。どの試合もこの時間にしてほしい。

中断明けから5試合で1勝3敗1分と大きく出遅れ、前節もアウェイでヘルタに先制しながら逆転を喫し1-4の大敗というヤバい状況でのバイエルン戦。なぜか分がいいとはいえ最も強く、こわい相手であることは間違いない。このタイミングで当たりたくなかった。

前節パッとしなかったスカリーに代わってライナーが右SBで先発。また前節体調不良で欠場したベンゼバイニが左SBに復帰した一方、ネッツは腿に違和感を抱えベンチ外。またテュラムもふくらはぎの問題ありとのことでベンチ・スタート。出場停止明けのヴァイグルもベンチから。

オムラン
ライナー 板倉 エルヴェディ ベンゼバイニ
クラマー コネ
ホフマン シュティンドル ヴォルフ
プレア

立ち上がりからバイエルンが積極的に攻撃をしかけグラードバッハは押しこまれる展開に。

これはなかなかしんどいと思っていたが、8分、自陣から裏へのパスを受けてカウンターで独走したプレアがエリア手前で敵DFに倒される。これが決定的な得点機会の阻止と判断され敵DFは退場に。厳しい判定にも思えたがVARでのチェックでも結果は変わらず。12分、このファウルで得たFKをシュティンドルが直接狙うが敵GKにセーブされる。

13分、右サイド深いところで得たFKを、ホフマンがゴール前に入れず意表をついてマイナスの位置にいたシュティンドルにパス。シュティンドルはこれをダイレクトでゴール右下隅にけりこみグラードバッハが1-0と先制する。やはりこの二人はなにか通じあるものがあるのだろう。いいシュートだった。

数的優位を得たがもちろんそれだけで黙らせられる相手ではなく、むしろここから長い戦いが始まった感。グラードバッハはなかなかボールを持てず、チャンスはカウンター中心となる。24分、敵陣左サイドでコネが敵DFから奪ったボールを中央に送り、シュティンドルがフリーで合わせたがボールは枠に飛ばず。

35分、右サイドを破られ、中央に速いクロスを放りこまれる。これを中央で押しこまれ失点、1-1の同点となってしまう。その後もグラードバッハはカウンター以外に有効な攻め手が見つからず、バイエルンの攻撃をしのぎながら同点で前半を終えた。

後半から前線を交替し布陣を変更してきたバイエルンに対し、引き続き苦しい戦いになるが、55分、カウンターからプレアとのワンツーで裏に抜けたホフマンが決めて2-1と再びリードする。

56分、クラマーに代えてヴァイグルを投入。これによってグラードバッハは中盤で時間が作れるようになり、ヴァイグルが落ち着いて配球することでバイエルンを抑えこめるようになってきた。

74分、シュティンドルとプレアに代えてテュラムとノイハウスを投入、ノイハウスはそのままトップ下に入った。すると84分、カウンターで攻め上がったホフマンが並走したテュラムにラスト・パス、これをテュラムがダイレクトでけりこみ3-1に。ギリでオフサイドではなかったようだ。

90分にはヴォルフと足を傷めたヴァイグルに代えてヤンチュケとヘアマンを投入、布陣がどうなったかはもはやわからず。アディショナル・タイムにはゴール前でクリアしきれなかったボールを押しこまれ3-2と1点差に詰めよられたが残り時間をしのぎきり、グラードバッハが3-2でバイエルンから勝ち点3をもぎとった。

早い時間帯に数的優位を得て先制もしたが、敵の高い戦闘能力の前に一度は追いつかれるなど必ずしも試合の主導権を握れたわけではなかった。ただそれでもリードを許すことなく我慢するところは我慢してカウンターから再び勝ち越し、ダメ押しと加点、最後に1点を返されてややバタついたものの勝ちきり、星勘定の上でも大きな勝利となった。

やはりホフマン、シュティンドルのコンビが機能するとチャンスになるのと、ヴァイグルの重要性がわかった試合。テュラムも中断明け以降ゴールがなかったがホフマンのアシストを得てようやくケチャップのふたが開いたか。

数字を見ればシュート数17-13、CK4-0、ポゼッション54-46と押し気味だったように見えるが、特に後半勝ち越すまではそこまで余裕のある試合ではなかった。ただバイエルンが一人足りない状態でも前に出て勝ち点3をねらいにくるところで、後ろが手薄になるのを見越したカウンターが機能したのは大きかった。

これがバイエルン戦限定のプレミアムなのか、これからの戦いにきちんとフィードバックされてくるのかが問題で、この勝ち点3を足がかりにこのところピリッとしなかったチームを立て直さなければ意味がない。この成功体験の上にしっかりしたスタイルを構築したい。あとヴァイグルの重要性がわかった試合だった。それからヴォルフがんばれ。

これでグラードバッハは21試合を終了、8勝8敗5分で勝ち点を29に伸ばし順位を暫定で8位に上げたが、1試合あたりの勝ち点は1.38でまったく話にならない数字。ヨーロッパの圏内となる6位のフランクフルトとは勝ち点9の差があり隔たりは大きい。かなりガッツリ行かないと上は見えてこない。ひとつずつ積み上げるしかない。ここからや。

ダニエル・ファルケ監督談話:
「もちろんいい日になったよ。なにしろ今日は大事な勝ち点3を手にすることができたのだから。ここ2試合で勝ち点1しか取れてなかったしね。この勝利は順位表のうえでも、それから我々のムードという意味でもまさに大事なものだった。選手たちには本当によくやったと伝えたい。バイエルンと戦い勝ち点をもぎとるためにはあらゆる局面で最高のパフォーマンスを出さなければならない。それをわれわれは今日うまくやったと思う。試合の最初の局面はバイエルンのものだったが、ボールをもったときにそこからの反発力を見せたし勇気をもって戦えた。試合の流れのなかで、たくさんのチャンスをモノにできなかったことで私は一段慎重になった。ちょっと雑にやりすぎたかもと思う。バイエルンのようなチームは、質からもメンタリティからもいつでもやり返される可能性がある。我々は本当の最後までしっかり目を見開いて守らなければならなかった。選手たちはふだんないほどのパフォーマンスを見せてくれた。そのおかげて我々は最終的にこの試合に勝てたし、私の意見としてはそれは妥当なものだったと思う」

ゾマーから3ゴール取れたのがなんともな。

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