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【Jリーグ第17節】鳥栖 0-1 FC東京

■ 2024年5月31日(金) 19:00キックオフ
■ 駅前不動産スタジアム

自宅DAZN観戦。晩ごはんと風呂をすませてテレビの前で待機した。このところリーグ戦4試合勝ちがなく順位もジリ貧。アウェイだが勝ち点3を積んでカップ戦ウィークに入りたい。

仲川を右ウィングに置き、トップには荒木、トップ下に松木を配する布陣。長友がベンチ外となり安斎が右SBに入った。中村がベンチ入り。


布陣

野澤大
安斎 木本 トレヴィザン バングーナガンデ
高 小泉
仲川 松木 俵積田
荒木

前半

試合は立ち上がりから東京がボールを支配、少ないタッチでボールを動かしながら鳥栖ゴールに迫る流れになる。4分、荒木からのパスを受けた俵積田がエリア外からねらうがGKにセーブされる。

6分には仲川がバングーナガンデからパスを受けエリアにつっかけてシュートを放ったがDFにブロックされる。積極的に攻撃をしかけてフィニッシュまでもちこめている。

11分、CKからのこぼれ球がエリア外に流れたところを高が頭でエリア内に押し戻すと、木本がこれを受け角度のないところからシュート。ボールはバーに当たってゴールに入ったが副審がフラグアップ。

VARチェックとなったがオフサイドではなかったとの判定になりゴールが認められた。東京が早い時間帯に1-0とリード。ここしかないというコースに決まったゴラッソだった。オンサイドの判定も妥当だったと思う。

その後も東京が主導権を握り攻撃をしかける。23分、自陣から出たフィードを俵積田が追うと、敵DFがこれを収めてGKにバックパス、ところが敵GKがこれを空振りし、ゴール前でルーズになったボールを松木がゴールに流しこんだ。

追加点かと思われたが俵積田がオフサイドポジションにいた可能性があるということでVARとなり、かなり長い時間をかけたあと、オフサイド判定では異例のOFRの結果オフサイドとの判定に。真横の画角の映像がなく、縦位置の映像での判定となったがやむなしか。

40分にも敵DFのミスからゴール前でボールをもった俵積田がシュートするがDFにブロック。43分にはエリア内でボールを拾った仲川が高に落とし高がダイレクトでシュートを放ったがGKがセーブ。

鳥栖の不安定な守備につけこんでチャンスをつくったが追加点は決めきれない。結局そのまま1-0で前半を終えた。やりたいことをしっかりやり続け、先制もできているが、リードは最小でこのまま終わる保証はない。矢印を前に向けて攻め続けたい。

後半

後半に入っても東京が主導権を手ばなさずに試合を進めるが、やや膠着した流れとなり互いに大きなチャンスはつくれない。52分、左サイドから切れこんだ俵積田がシュートを放つがファーに外れる。

65分、仲川に代えて中村を投入。安斎が右ウィングに上がり中村は右SBに。東京は疲れも出たかミスが目立つようになるが、鳥栖も精度を欠きともに我慢の時間帯となる。74分、持ちあがった松木がシュートを放ったがゴール右にはずれる。

76分、俵積田と松木に代えてシルバとオリヴェイラを投入。78分、小泉からパスを受けた左サイドのバングーナガンデがクロスを入れるとオリヴェイラがダイレクトで合わせるが枠をはずしてしまう。決まっていればというシーンだった。

終盤はリスクを取って前がかりにしかける鳥栖の攻撃を東京が迎え撃つ時間帯に。85分、中村が右サイドから切れこみシュートを放ったがファーにはずれる。87分、安斎と荒木に代えて徳元と原川を投入、徳元が右ウィング、原川はトップ下に入る。

その後は5分のアディショナルタイムも時間を使ってしのぎきり、序盤のリードを守って1-0で勝ち点3を手にした。

戦評

序盤からボールを握り優位に試合を進めた。早い時間帯にセットプレーの流れから先制すると、その後のゴールはVARで認められなかったものの粘り強い守備でゴールを守りきり、リーグ戦5試合ぶりの勝利となった。

シュート数11-11、CK4-8、ポゼッション54-46と数字のうえではそこまで優位ではなかったが、ボールを握って試合をコントロールすることができていた。なんどかチャンスも作られたが、野澤大の好セーブもあってクリーンシートを守った。

意図の見える攻撃ができており、追加点のチャンスはありそこを決めきっていればもう少し楽に運べた試合。後半は互いに失速気味で、しょっぱい攻防になってしまったこともありなんとか無失点でしのげたが、必ずしも理想的な試合ではなかった。

オフサイドになった松木のゴールは難しい判定になった。僕自身の印象は俵積田が敵DFより前に出ていたように見え、オフサイドやむなしとは思うものの、ゴール時の判定はオンサイドであり、VARでも使える画像が限られ決定的な線引きができていたかは疑問。

主審がOFRで確認しなければならないような微妙なオフサイドをあの画角とあの解像度、インパクトの瞬間のコマ止めなどで見きわめられるのかは非常に疑わしい。画像でも確認しきれない(反証がない)のであればフィールドでの判定を尊重してオンサイドでもよかったのではないか。

制度の運用としては理解できるが、1秒未満のタイミングの違いでオンかオフかが変わってくる世界で、粗い解像度の画像に線を引くことや、人の目でインパクトの瞬間のコマを特定し、数センチ単位のオフサイドを判定することが本当に可能なのか。VARのオフサイド判定は基準を見直した方がいいと思う。

逆に木本のゴールのシーンはオフサイドの判定がVARで覆ったかっこうになったが、副審がボールのゴールインを見てからフラグをアップしたのは正しかった。これくらいのはっきりした事象がVARでのオフサイド判定の限界だと思う。

チームとしては今できることをやったという試合だが、まだまだ試合によって、相手によって、コンディションや選手の組み合わせによっても、できることとできないことに落差があり、コンスタントに意図通りのフットボールができている状態ではない。

できないケースの要因を検証してボトムラインを上げ、パフォーマンスの振れ幅を小さくして行くことが今の課題で、やろうとしていること自体はおかしくない。自陣からの構築も危ういシーンは散見されるものの、敵のプレスを外に吊りだして中にはたくなど、開幕当初から見ても進歩は窺える。勝った試合こそできなかったことにきちんとフォーカスして兜の緒を締めたい。

これで17試合を終了、7勝5敗5分となり勝ち点26(1試合あたり1.53)で暫定5位に浮上。。金曜日の試合であり他のクラブの結果待ちなので順位はわからないが、ここで勝ち点を上乗せしてカップ戦ウィークに入れるのは大きい。

中村が復帰、小柏も練習参加できているとの報があり、心配な選手はまだ何人か残っているもののケガ人は徐々に戻りつつあるようだ。カップ戦をうまく使いながら選手層の再構築を図り、6月中旬以降のシーズン中盤に備えたい。

この後の試合予定としては、水曜日(6月5日)と日曜日(9日)に広島とルヴァンカップを戦うほか、12日には天皇杯でヴィアティン三重と味スタで戦う。6月は味スタで5試合が予定されており、ここで勢いをつけたい。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
野澤大(3.5) 好セーブでチームを救いクリーンシート。
安斎(4) 酷使されすぎだがそれにこたえる働き。
木本(3.5) CBとは思えないゴラッソで完全復活。
トレヴィザン(4) 中央を締めて敵の攻撃を遮断した。
バングーナガンデ(4) 攻撃時の視野が広がってきている。
小泉(3.5) ここでボールが収まるのが大きい。
高(3.5) もっと高に持たせて大丈夫。
仲川(3.5) 頭が下がるハードワークで手本を示す。
松木(4) チームの進むべき方向を示した。
俵積田(4) そろそろ切れこむヤツで一本決めたいね。
荒木(3.5) 1試合でコンディション戻してきた。
===
中村(3.5) アレが決まってたら劇的だったが。
オリヴェイラ(-) 時間短し。仕事は十分した。
シルバ(-) 時間短し。もう少し見たい。
原川(-) 時間短し。
徳元(-) 時間短し。

ベンチ入り9人制はよ。

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