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【Jリーグ第11節】福岡 5-1 FC東京

■2022年5月3日(火) 17:00キックオフ
■ベスト電器スタジアム

ゴールデンウィーク3連戦の中日は天気のいい5月の休日となった。自宅でDAZN観戦。前節国立で大雨の中快勝した流れを途切れさせたくない。アウェイだがしっかり勝ち点を持ち帰りたい試合。

森重が全治4週間の離脱と発表され、加えてトレヴィザンも前節終了間際に肩を傷めたため欠場、CBには小川をコンバートし、左SBにはバングーナガンデが今季初先発。また前節途中出場でゴールを決めたレアンドロが開幕戦以来の先発となった。

フォーメーション

スウォビィク
長友 木本 小川 バングーナガンデ
安部 青木 松木
アダイウトン レアンドロ オリヴェイラ

前半

試合はいきなり動いた。4分、敵CKからのヘディング・シュートはゴール前に入ったオリヴェイラが止めるが、このボールをオリヴェイラとスウォビィクが一瞬見合って対応が遅れ、そのまま混戦から押しこまれて失点。0-1と早くも先制を許す。結論からいえばオリヴェイラがけり出すべきだったと思うが真空のような時間があった。

その後もボール自体は東京が持つものの福岡のプレスが早くなかなか自陣から持ち出せない時間が長い。主戦場がゴールに近いためロストするとすぐに大きなピンチになってしまう苦しい状態で試合が進む。

18分、右寄りで得た30メートルほどのFKを小川がけるがボールはGKがセーブ。さらにこぼれ球を拾ったバングーナガンデが左サイドの深いところからクロスを入れると中央のアダイウトンが頭で合わせるがシュートはGK正面に。

24分、敵のバックパスがルーズになったところを見逃さず松木がカット、そのままGKとの一対一をかわし、無人のゴールに流しこんでゴール。1-1の同点に追いつく。松木はこれがプロ初ゴール。GKをかわしたあと枠をはずしがちなところをよく決めた。

その後は東京が一転して攻勢に。高い位置でボールを支配できるようになり敵陣でゴールを窺う時間帯となる。しかし福岡の守備はコンパクトでなかなかフィニッシュまで持ちこめない。右サイドの長友とアダイウトンのコンビネーションを軸に攻撃を試みるがゴール前でのシーンは少ない。

39分、敵FWにドリブルでしかけられ中央に侵入される。DFの数は足りていたがだれも寄せきれずシュートを許すとこれがゴール左隅に決まり1-2と勝ち越される。前半も残り数分のところ、流れを取り戻そうと前に出ていたなかでの失点で再び勢いを失う。シュートが上手かったがアプローチは甘かった。前半はそのまま1-2で終了。

やはり本職CBの不在を感じるが、ベンチにもCBは入れておらずこのまま対応するしかない。青木がCBの中央に落ちる格好で守備をケアしているが、決定的な局面になると急造の粗が出てしまう。まず1点がほしい。

後半

しかし開始早々の48分、右サイドを深くえぐられ、ここからポストぎわに速いクロスを入れられる。ここに敵FWが走りこんで頭で突き刺しゴール。1-3とさらに点差を広げられる。これも敵FWがノーケアで、頭でクリアしようとした小川の前に飛びこまれた。小川はまったく存在が見えていなかったと思う。

54分松木に代えて永井を投入、安部と青木のダブル・ボランチにし、オリヴェイラをトップ、レアンドロをトップ下、永井を左のウィングに置いた4-4-2または4-2-3-1の布陣となる。

しかし62分、前がかりになったところでロング・ボールで裏を取られ、敵FWがカウンターで裏に抜け出す。スウォビィクとの一対一になったが冷静に決められ1-4に。これも小川が競り負けて裏抜けを許した。この辺で終了感が漂う。

65分、レアンドロ、アダイウトン、バングーナガンデに代えて山下、紺野、渡邊を投入する。紺野、渡邊らが精力的に動いてチャンスを作ろうとするが、福岡はコンパクトなブロックを崩さず、バイタル・エリアに侵入できない。

72分、再びロング・ボールを敵FWに収められシュートを決められる。1-5に。青木がついていたが入れ替わられた。もうダメだ。すべてがむなしい。

77分、長友に代えて中村を投入、その後は交代で入った選手らが前線で動き、何度かシュート・シーンを作るが福岡の守りも厚い。5分のアディショナル・タイムもゴールは遠く、結局1-5と想定外の大敗となった。

戦評

敗因ははっきりしており、本職のCBが不在で敵のしかけに対応できなかったこと。3点め以降は前がかりになっており長いボール一発で裏を取られるリスク自体は承知のうえだったと思うが、ふだんはそれでも森重、木本、トレヴィザンらの経験と技術でしのいでいたものが、小川やカバーに入った青木ではそこまでやれなかったということだろう。

シュート数9-11、CK4-6、ポゼッション56-44と数字の上ではそこまでの優劣があるわけではないが、自陣でボールを持たされ、前に出れば後ろをヤられるという苦しい試合展開を示唆しているようではある。

小川は2、3、4点めで失点関与しており、やはりCBとしては厳しかった。もともとSBとしても攻撃センスに特徴のある選手で守備にはかねて問題もあり、リスク管理の緩さがCBでは失点に直結した。

CBは自分が力負けして抜けられたとき、退場覚悟でファウルで止めるか見送るかみたいな究極の選択を日常的に迫られるポジションで、行くならオレを殺して行け的な覚悟と殺気が必要。技術だけではない勝負度胸というかメンタル含めた適性が求められ、小川はキャラ的にそっちじゃないと思う。

森重、トレヴィザンが相次いでケガ、ルヴァンカップでいい働きをした東廉もケガとのことで、蓮川も負傷離脱から復帰したばかり、実戦での試行を経ていない。岡崎が選択肢としてどうだったのかはわからないが、小川をCBで起用するというアルベル監督の判断は理解は十分できるものの、結果として裏目に出たというほかない。

シーズンのなかにはこうした試合もある。敗因がはっきりしており学びもあった。問題はこの試合でわかったことを踏まえ次の試合でどう対応するか。ひとつの負けは仕方がないが、連敗は許されない。次節、CBの穴をどう埋めるのか、そのうえでどう戦うのかということに尽きる。

青木が最終ラインに入ってカバーした時間帯もあったが、やはりCBではない。僕としては鈴木のCB起用か、離脱戻りではあるが蓮川を試してほしい。このふたりにはCB適性が期待できるのではないだろうか。中村もありかも。

これで東京は11試合を終了、5勝3敗3分で勝ち点は18のまま、1試合あたりの勝ち点は1.64となり、順位をひとつ下げて5位となっている。中4日でホームでの鳥栖戦があり、ここまでに何をどれだけ立て直せるかが問われる。ちょっとした正念場になる。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
スウォビィク(5) 最初の失点は残念。ビッグ・セーブもなし。
長友(4.5) 右サイドでアダイウトンとの連係からチャンスメイク。
木本(4.5) ひとりではいかんともし難かった。
小川(5.5) 今日は彼の日ではなかった。CB向かないことがわかった。
バングーナガンデ(5) 攻撃はよかったが守備では後追いになった。
安部(5) 全体を動かすために走り続けたが結果出ず。
青木(5) なんとか最終ラインを落ち着けようとしたが。
松木(4.5) 初ゴールはよく枠に流しこんだと思う。
アダイウトン(4.5) 惜しいヘディング・シュートあった。
レアンドロ(5) ファウルアピールしてプレイやめるのよくない。
オリヴェイラ(5) 最初の失点はけり出すべきだった。
===
永井(4.5) 献身的にボールを追ったがチームを助けられなかった。
渡邊(4.5) 持てばチャンスを作る。しかけはよかった。
紺野(4.5) しかけは意識したがカラ回った。
山下(5) ひとつ惜しいのあったな。
中村(-) 時間短し。CBやってみないか。

SOCIO 20年めにして初めて買った2ndユニを着て観戦していた。今季はクラブからSOCIO 20年ということで1stユニをもらったので、自分では初めて2ndユニを買ったんだけど、アウェイはだいたいメインかバックで息をひそめて応援しているので着て行くあてがない。今日は着る機会になってよかった。

ところで今年も黒の3rdユニが出るらしい。今季はもう2着持っているので買わない。デザインは悪くないが去年のと印象違わないし。

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