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【Jリーグ第11節】福岡 1-0 FC東京

■ 2023年5月3日(水) 15:00キックオフ
■ ベスト電器スタジアム

ゴールデンウィーク初日、アウェイでの福岡戦。福岡も東京も天気のいい祝日となった。どこへ行くにも高いし混んでるし、おとなしく自宅DAZN観戦。

リーグ戦2連勝中だが中3日、中2日で福岡、札幌とアウェイ連戦になる。なんでこんな日程なのかと思うが、いい流れをしっかりチームの底上げにつなげたい。この2試合で最低でも勝ち点4は取りたいところ。

前節終了間際に負傷退場した中村がアキレス腱断裂とのことで離脱、代わって右SBには長友が先発。その他、バングーナガンデ、森重、小泉をベンチに置き、代わって徳元、木村、東慶が先発した。

布陣

スウォビィク
長友 木本 木村 徳元
東 松木
仲川 安部 松木
オリヴェイラ

前半

事前の予想どおり、東京がボールを支配するものの福岡が積極的なプレスをしかけ、それをかいくぐっても帰陣速くブロックを形成する堅守で東京はビルド・アップに苦労する。それでも東京は中盤を省略した長いボールをとりまぜてチャンスを作ろうとする。

福岡は引っかけたボールを前線に当ててくるがそれも散発で、どちらかといえば東京が好機をうかがうかっこうになるが福岡の守備は固い。互いにフィニッシュまで行き着けないまま序盤が過ぎた。

19分、右サイドで仲川からパスを受けた渡邊が中央へ切れこみシュートを放つがボールはファー・ポストにあたりゴールを外れる。東京のファースト・シュート。これが入らなかったことが今日のすべてかもしれない。

その後も福岡の堅守とそれを崩そうとする東京のポゼッションからの組み立て、長いボールも辞さずといった展開になるが、それ自体が福岡のゲーム・プランでもあり、東京は福岡のペースにつきあわされながら攻撃を試みる時間が続く。フィニッシュが遠い。

39分、エリア手前でボールを持った長友が直接ミドルで狙うが敵GKがセーブ。意外に鋭いシュートが枠に飛んだが惜しかった。ここで打って行くところに長友の価値を感じた。ポゼッションをゴールにつなげることができないままスコアレスで前半を終了。

前半スコアレスは悪くないし意図の見えるトライは続けられているが、この展開で嬉しいのは福岡の方。我慢しつつここ一番の勝負どきを見逃さずたたみかけたい。持ち駒、カードはあり、勝ち筋を手ばなさないように神経を研ぎすませたい。

後半

しかし後半に入ると福岡が攻撃のギアを上げて前がかりにゴールを狙いにくる。この局面でバタつき後手にまわったのが後半ずっと響くことになる。ゲーム・マネジメントで福岡にしてやられ、主導権を失ってしまう。

63分、仲川に代えて小泉を投入。安部を右ウィングにスライドし、松木をトップ下に上げる。土曜日をにらんでの交替という面もあると思うが、仲川は悪くなかったし替えるなら俵積田かアダイウトンでもよかったように思う。

さらに70分、安部、松木、徳元に代えて森重、アダイウトン、バングーナガンデを投入。森重を中央に置いた3バックに移行し、アダイウトンは右ウィングに入った。守備対策だと思うが、ここで3バックは意外感あった。

ところが直後の72分、ゴール前でキープされ、人はいたがボールをつつき出せずにいたところ、落とされたボールをけりこまれて失点、0-1と先制を許す。シンプルにクリアでよかったが見合ってしまい責任があいまいになった感じがあった。

77分、木村に代えて俵積田を投入、4バックに戻す。なんなん。俵積田が右ウィングに入り、渡邊がトップ下にスライドしたと思う。その後は攻め急ぐ東京に対し福岡が守備から時間を使って試合を殺す展開になる。

俵積田、アダイウトンらのしかけなど最後までゴールを狙ってトライを続けたが福岡の守備も堅く、フィニッシュまでもちこめないままタイム・アップとなり0-1での敗戦、連勝は2で止まった。

戦評

前半はチャンスも作り攻撃のかたちは見えていた感があったが、後半試合に入りそこね、後手にまわるなかで試した3バックがハマらず失点、福岡にうまく守られてシュートも打てないままに妙手もなく淡白な攻撃に終始した。

連戦の中で主力を使い倒すわけにも行かず、交代制みたいな感じでうまくまわせるかと思ったが、スコアレスの状態から守備優先の3バックで後ろを固めようとしたのが裏目に出てバランスを崩した。

松木、安部、仲川と動ける選手を軒並み下げてしまい、アダイウトン、俵積田も個々の働きという意味では決して悪くなかったが、連動性は目に見えて失われ、散発の単騎突破に近い状態になってしまった。

数字的にはシュート数2-10、CK2-3、ポゼッション56-44。ボールを持ちながらも福岡のブロックを崩せなかったことが如実にわかる数字だし、ていうかそもそもシュート2本て意味わからんわ。

まあ、主力が負傷で離脱していた時期よりはまだチームとしてやりたいこともわかるし動けているが、それがフィニッシュにつながらないのはここ数試合、結果が出ている試合も含めての課題であり、それが極端な形で出た試合になった。

広島戦のようにシュート3本でも2点取った試合もあったが、それを常に期待できるわけもなく、さすがに10本前後のシュートを打てるところまで攻撃の組み立ての質を上げなければならない。そこを抑えられるとこうなるという悪い例が今日の試合。

ここ2試合のように結果が出ていれば、内容の悪さも素直に課題として次へのテーマにできるが、こうガッチリ抑えこまれると悲観的な声も出る。旅は長いし覚悟は必要だ。やり続けるしかない。

ゴールデンウィークで日程がきつくなるのはわかるが、次節を中2日でブッ込まれ(土曜日2試合、日曜日6試合)、それも福岡から札幌と南の端と北の端の転戦という恨み言も出るハードさ。せめて真ん中の今日の試合をホームにするとかあればよかった。

見たくはないが順位表をいちおう確認しておくと、11試合終了して4勝4敗3分で勝ち点15(1試合あたり1.36)で順位は9位に。首位神戸が引き分けたので勝ち点差はひとつ広がっただけで8だが、上とこれ以上離されるとどんどんしんどくなる。

すぐにまた次の試合がある。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
スウォビィク(3.5) 試されるシーンは少なかった。失点はやむない。
長友(4.5) 対面の敵FWに後れをとるシーンが多かった。
木本(4) いい守備もあったがパフォーマンスが安定せず。
木村(4.5) 失点シーンではギリギリのところでやりきれず。
徳元(3.5) どんどんよくなってる。途中交代は不可解。
松木(3.5) 前への推進力として不可欠。下げて戦力ダウン。
東(4) スペースを埋め、縦にいいボールも入れた。
仲川(4) 預ければなにかやってくれる感はあったが不発。
安部(4) 動きまわったが敵を崩しきれず。
渡邊(4) 最初のアレが入っていればすべては変わっていた。
オリヴェイラ(4.5) マーク厳しく収めきれなかった。
===
小泉(4) パフォーマンスは安定。流れは変えれらず。
アダイウトン(4.5) このところの使われ方むずかしいな。
森重(4.5) 混乱のなかで守備を統率できず。
バングーナガンデ(4.5) よさが出せず。
俵積田(-) 時間短し。トライはしたし悪くなかった。

今日は小泉の投入により7-17-27-37-47のビンゴが完成したのが感慨深かった。5人ビンゴはおそらく東京史上初ではないか(過去に7米本、17河野、27田邉、37橋本の4人ビンゴはあったと思う)。

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