A KIND OF GRAFFITI 1 / 佐野元春プレイリスト(1)
大学生のころから作っている佐野元春のプレイリストがある。タイトルは「A KIND OF GRAFFITI」。「それはある種のラクガキ」というサブタイトルがついた、佐野元春の同名の詩から取った。
デビューからアルバム「THE SUN」までの作品で構成された16曲のプレイリスト2つでできている。この他に「PURIFYING AT MIDNIGHT」というバラッド・ベスト、「HOWL」というザ・コヨーテ・バンド以後のベストがある。
ここでは「A KIND OF GRAFFITI」の前半16曲を紹介する。後半の16曲はこちら。
彼女はデリケート
大学時代に初めてカセットで佐野のベストを組んだときから1曲めはこの曲に決めている。「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」に収録されている、冒頭に佐野のポエトリー・リーディングがフィーチャーされ最後のリフレインが長いフル・バージョンだ。
スターダスト・キッズ
2曲めのこの曲も不動のポジション。シングル・バージョンから。コンピレーション・アルバム「The Singles Epic Years」収録。『彼女はデリケート』との曲間は極力詰めたいところだ。
夜のスウィンガー
アルバム「Back To The Street」から。とにかくアップテンポの曲で調子よくつないで行きたい。伊藤銀次のアレンジがいい。
陽気にいこうぜ
アルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」から。コンピレーション「NO DAMAGE II」のバージョンは中間部を編集したショート・バージョンなので気をつけたい。
ダウンタウン・ボーイ
コンピレーション・アルバム「The Singles Epic Years」収録されたシングル・バージョン。このバージョンの録音が悪かったということでアルバム「SOMEDAY」への収録にあたって新たに録音し直されたが、シングル・バージョンの疾走感が捨てがたい。新録含め5つのバージョン違いが存在するので注意。
Wild Hearts
『ダウンタウン・ボーイ』の続編とも称される曲であり忠実にオーダーを組んだ。アルバム「Café Bohemia」に収録されているが、ここではスネアが機関銃のような固い音にミックスされたシングル・バージョンを。コンピレーション・アルバム「The Singles Epic Years」収録。
ヤァ!ソウルボーイ
『ダウンタウン・ボーイ』『Wild Hearts』の系譜に連なる曲。佐橋佳幸のギター・ソロが素晴らしく、佐野の曲における彼の演奏の最高峰だと思っている。アルバム「Fruits」に収録。
Happy Man
オリジナルはアルバム「SOMEDAY」に収録されているが、ここではコンピレーション・アルバム「The 20th Anniversary Edition」に収められた渡辺省二郎によるリミックスを。ギターが前に出てよりワイルドで騒々しいロックンロールになっている。
君を失いそうさ
アルバム「Stones and Eggs」に収められた曲だが、アルバムではアウトロがそのまま次の『メッセージ』につながってしまっているため、ここではボックスセット「SOUND & VISION」収録のエンディングがフェイドアウトしているバージョンを採用。ビートルズの影響が珍しく率直に表現されている曲でのちにコンピレーション・アルバム「GRASS」にも収録された。
悲しきRADIO
アルバム「Heart Beat」から。ライブでは定番曲でこの曲からメドレーになだれこんで行くパターンも多かった。ブルース・スプリングスティーンのステージングからの影響を知ったのは後年であった。
アンジェリーナ
デビュー曲。ここでは『Happy Man』同様、コンピレーション・アルバム「The 20th Anniversary Edition」に収められた渡辺省二郎によるリミックスを。やはりギターの音がよく聞こえるライブ感のあるミックスになっている。
Strange Days
タイトルはドアーズからのいただきか。アルバム「Café Bohemia」からの先行シングルとしてリリースされたが、その後アルバムに収録されたバージョンがシングル・バージョンより長く、シングルは中間部を編集されたショート・バージョンだったことが判明した。ミックスも異なっており、本当はシングル・バージョンのジャリジャリした感じのミックスの方が好きなのだが、フル・レングスで聴きたいので泣く泣くアルバム・バージョンを入れた。
Young Bloods
スタイル・カウンシルの『Shout To The Top』に似ている。アルバム「Café Bohemia」に収録されているが、先にリリースされたシングル・バージョンの方がオリジナル。コンピレーション・アルバム「The Singles Epic Years」から。ストリングスとブラスのからみがスリリングなソウル・ナンバー。
ジュジュ
オリジナルはアルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」に収録されているが、ここではセルフ・カバー・アルバム「月と専制君主」に収められた新録の、シュープリームスを思わせるモータウン・バージョンを採用。オリジナルも全然悪くはないけど。
君が訪れる日
1989年リリースのシングル『約束の橋』のカップリングとしてリリースされた。アルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」のロンドンでのレコーディングに先だって、東京でザ・ハートランドとともに行ったレコーディング・セッションからの曲。コンピレーション・アルバム「GRASS」にも収められたが、リミックスされたうえ編集されている。ビートルズ・オマージュのサイケデリックな曲。
I'm in blue
アルバム「SOMEDAY」から。このプレイリストがカセットテープだったころから、アルバムのB面のトップ・ナンバーをカセットのA面のラストにもってくるというのはイカしたアイデアだと思っていて不動のポジション。沢田研二に提供した曲で、伊藤銀次のコーラスが聞こえる。
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