【天皇杯2回戦】FC東京 3-0 三重
■ 2024年6月12日(水) 19:00キックオフ
■ 味の素スタジアム
昼間はむし暑かったが夕方からはやや涼しくなった。調布でヒレカツ弁当を調達、ヴェスパで味スタへ。リーグ戦とは勝手が違い、バクスタ正面の駐輪場が閉鎖されているので三角広場にヴェスパを停めた。先週に続き客は少ない。
今季の天皇杯の初戦はJFLのヴィアティン三重。下位カテゴリーとの試合はいつもむずかしく、ここ数年天皇杯ではなかなか勝ちあがれていないが、ムダにバタつくことも逆に緩むこともなく勝ちきりたい。
日曜日のルヴァンカップ広島戦から一部メンバーをターンオーバー、仲川をメンバー外にして休ませる一方で、野澤零、岡、佐藤が先発し、オリヴェイラ、高、中村らがベンチスタート、二種登録の尾谷、永野もベンチ入りした。
布陣
児玉
安斎 森重 岡 徳元
小泉 原川
野澤零 東 俵積田
佐藤
前半
試合は東京がボールを支配、主導権を握って敵陣を中心に試合を進める。東がボールを受け起点になりながら攻撃をしかけるが、三重は最終ライン5枚でブロックを構築、単純に放りこんでもなかなか道は開けない。
それでも21分、俵積田が左サイドから縦にしかけ、ゴールライン際の深いところからゴール前にクロスを入れると、ファーに流れたボールを野澤零が頭で折り返し、ゴール前の東が至近距離からダイレクトボレーでこれをけりこみゴール。東京が1-0と先制する。
さらに37分、原川のCKに森重が頭で合わせゴール。遠目にはだれがなにをしたのかわからず、気がつくとボールがゴールに入っていたという感じ。喜び方も地味だったのでオウンゴールかと思ったくらいだった。2-0と点差を広げる。
42分にはゴール正面、30メートルほどの位置で得たFKに、徳元と原川がキッカーとして立ち、原川が直接狙うと、ボールは弧を描いて左ポストに当たってからゴールのなかにはねた。これで3-0とほぼ試合を決めて前半を折り返す。
東を起点にボールを動かし、左右に揺さぶりながらいいテンポで得点を重ねることができた。後半は若手のアピールに期待。しっかり無失点で試合を終えたい。とりわけ野澤零のゴールが見たい。
後半
後半に入っても東京がボールを握るが、三重もリスクを取って前に出る。セットプレーなど危ないシーンもあり、また自陣でハイプレスに遭ってボールを奪われるケースもあったが最後のところは身体を張り、また敵のシュート精度も高くなく無難にしのぐ。
57分、森重、小泉、安斎、俵積田に代えて、永野、高、中村、尾谷を投入。尾谷は右ウィングに入り野澤零が左ウィングにスライドする。フレッシュなメンバーで活性化するが守備の連係などに粗さも見られ、ややオープンな展開に。
それでも地力に優り3点のアドバンテージのある東京が主導権を手ばなさず、大きなチャンスは作れていないが、要所では試合を締めながら時計を進めて行く。三重の攻撃をかわしながら追加点の機会を窺う時間帯となる。
75分、東に代えてオリヴェイラを投入。この局面でのオリヴェイラは反則だろと思うが、東も久しぶりの長時間勤務でかなり走っていたし、オリヴェイラも週末に向けてコンディションは調整しておきたいということか。
終盤に入ると83分、野澤零が左サイドからドリブルで持ちあがり、GKとの一対一からシュートを放つが例によってゴール左に外れる。これが決まっていたら泣く人続出だったと思うが惜しかったし枠に行きたかった。
さらに87分、徳元からのスルーパスを受けて裏に抜けた尾谷が中央からシュートを放つが惜しくもクロスバーを直撃してゴールならず。決めれば二試合連続ゴールとなるシーンでもこれも惜しかった。手前でちょっと躊躇したのがよくなかった。
結局試合は前半のリードを守った東京が4分間のアディショナルタイムも無難に守りきって3-0で完勝、3回戦にコマを進めた。
戦評
ブロックを固めて待ち受ける敵に対し攻めあぐねる時間もあったが前半のうちに3ゴールを挙げてほぼ試合を決め、後半は敵の反撃もあったもののゴールは割らせず完封、追加点は挙げられなかったが下位カテゴリー相手に順当に勝ちきった試合となった。
引き続き長友、荒木、松木らを代表招集で欠き、また負傷で欠場の選手も多いなかで、ベテランと若手の奮起でしっかり結果を出した。シュート数7-8、CK5-5、ポゼッション56-44とそこまでの圧倒的な差ではなかったが、流れを支配し地力の違いは見せた。
なかでもトップ下でボールを受け続け、攻守に活躍した東のパフォーマンスは彼の意地を見た思い。先制点のダイレクトボレーも彼のセンスと技術の高さを見せつけた。原川の直接FKと合わせて、今日の入場料以上のものを見られた。
一方で、失うもののない下位カテゴリー相手のやりにくさはあったものの、ボールを握りながら押し上げてシュートまでもちこめたシーンは決して多くなく、シュート7本は寂しい数字。終盤には「だれが打つんや」的なシーンもあり、思いきりを欠いた感はあった。
内容よりも勝ち抜けという結果が第一の試合で、前半3点を先行し延長にもならず90分で勝ちきったことは評価したいが、内容面では必ずしも思ったようにやれたわけではなかったと思う。週末のリーグ戦(ホームでの磐田戦)に課題は残っている。
3回戦は7月10日、相手はジェフ千葉と決まった。トーナメント表からは味スタ、下位カテゴリー優先ルールならフクアリでの開催となる。リーグ戦も日程が詰まっており、夏に向けて厳しい戦いが続くが、自分たちの戦い方をあらためて確認したい。
評点
[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
児玉(4) ヤバいキック複数回あった。
安斎(3.5) 休ませてやってくれ。
森重(3.5) ゴール嬉しい。読みもよかった。
岡(4) 十分戦力として計算できる出来。
徳元(3.5) スルーパスのセンスがいい。
小泉(3.5) 休ませてやってくれ。
原川(3) ゴールだけでなく中盤でいい仕事した。
野澤零(3.5) アシスト嬉しい。戦力化している。
東(3) 鬼気迫る働きぶりで存在感示した。
俵積田(3.5) 先制の起点になる縦の突破。
佐藤(4) リーグ戦の選択肢になり得る。
===
永野(4) ややバタついたがよく頑張った。
中村(3.5) 試合を締めた。
高(3.5) 彼が生きるには周囲のレベルも必要。
尾谷(4) すこし遠慮というか迷いあった。
オリヴェイラ(4) 連係がむずかしかった。
ひさしぶりにフクアリ行きたいな。
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