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【Jリーグ第20節】FC東京 3-0 札幌

■2022年7月6日(水) 19:00キックオフ
■味の素スタジアム

週末の福岡戦を欠席したので久しぶりの味スタとなった。台風の影響が懸念されたが空振りに終わり、ここ数日の酷暑も和らいで湿度は高いもののそこまで暑くはない。在宅勤務を終えてヴェスパで乗りつけた。

前節は先制されながらも一時は逆転、ホームでの勝利も見えたが、微妙な判定のPKで追いつかれた。連敗は止めたがそこからどちらに転がるかはこの試合にかかっている。上位にくらいついて行けるか、日程は厳しいがホームで勝ち点は落とせない。

中村がケガで離脱、安部を欠くインサイド・ハーフは渡邊をベンチ・スタートにして梶浦を先発起用。前線ではオリヴェイラ、永井に代えてアダイウトン、レアンドロを先発させるなど、中3日の試合ということで一部ターン・オーバーを実施。

フォーメーション

スウォビィク
長友 木本 森重 バングーナガンデ
梶浦 東 松木
紺野 レアンドロ アダイウトン

前半

立ち上がりからいきなり東京がしかける。紺野が右サイドでボールを受け、スルー・パスでレアンドロが裏に抜け出す。レアンドロはキック・フェイントで切り返すとゴール至近からフリーでシュートを放ったが惜しくも右ポストをヒット。絶好機だった。

その後も東京はある程度割りきって前線に長いボールをけるシーンも見られるなど、速攻と遅攻をとりまぜながらゴールを狙いに行く。一方の札幌は押し上げながらパスをつないて行くスタイル。互いに譲らず一進一退の攻防となる。

試合が動いたのは34分。長友からのパスを受けた紺野がエリアに侵入、まさに紺野の位置から左足でシュートを放つと、これが相対した敵DFの手にあたりハンドの判定となる。ほぼ異論のないはっきりしたハンドだった。35分、これをレアンドロが落ち着いて決め、東京が1-0と先制する。

さらにアディショナル・タイム、エリアすぐ外、左寄りの位置でFKを得る。これはまさにレアンドロの位置で壁はエリア内に作られる。これをレアンドロがけると、ボールは壁に入った敵DFの手に当たり再びPKに。今回はレアンドロがアダイウトンにPKを譲る。アダイウトンのPKは左ポストに当たったがそのままゴールに入り2-0に。前半を終えた。

得点はいずれもPKだが、攻め上がりシュートを打ったからこそ得たもの。全体に動きは悪くなく、中盤に入ったリーグ戦デビューの梶浦が積極的なプレーで松木とともにチームを支えている。2点のリードはあるが緩むことなく勝ちきりたい。

後半

後半開始早々の51分、札幌のビルド・アップの局面でアダイウトンが敵のパスをカット、敵GKが高い位置を取りゴールがガラ空きになっているところへ丁寧にけりこんで決める。3-0と追加点を得て東京が試合の流れを手にする。

ポゼッションは札幌に譲っているがコンパクトな守備で大きなチャンスは作らせない。58分、紺野とアダイウトンに代えてオリヴェイラと永井を投入。レアンドロが右ウィングにスライドし、オリヴェイラが1トップ、永井が左ウィングに入る。

札幌がボールを持つものの試合の主導権は東京が握る。71分にはオリヴェイラの落としを受けた永井がシュートを放つが枠外に。東京はカウンターから追加点を狙いに行く形になる。

72分、レアンドロに代えて渡邊を投入。渡邊はそのまま右ウィングに入る。札幌の攻撃に対しコンパクトなブロックで対応、フィニッシュには持ちこませない。87分、バングーナガンデと東に代えて鈴木と品田を投入。鈴木は右SBに入ると思いきやそのまま左SBに。

その後も札幌の攻撃をしのぎ、結局3-0で試合終了。珍しくポゼッションを譲りながらも要所で攻撃を繰り出したことで試合の流れを手放さず、シーズン後半初勝利で大切な勝ち点3を手に入れた。

戦評

数字を見ればシュート数10-7、CK2-5、ポゼッション38-62と、ボールは持たれたが東京の方がチャンスを作れていたことが窺える。敢えて札幌にボールを持たせたのか、リードを得たことで守備的な戦い方になったのかは微妙な感じだったが、状況に合わせて現実的に戦った感のある試合だった。

レアンドロをゼロ・トップ気味に中央で使うことでタメができ、アダイウトン、紺野が生きたし、SBやインサイド・ハーフがウィングとかぶらないレーンで前に出る動きもできていたと思う。こうしてゴールを狙い続けたことが前半の2本のPKにむすびついた。

後半開始早々に追加点を得たことで東京の優位がはっきりし、札幌の反撃にある程度余裕をもって対応することができた。リーグ戦レビューでフル出場した梶浦がいい働きをしたし、途中から入ったオリヴェイラはさすがのキープ力でチャンス・メイクした。

ゴールはPK2本と敵失を拾ったショート・カウンターでありラッキーもあったが、前線からしっかりプレッシングを敢行し、ゴールを狙いに行った結果。しっかり取りきり、勝ちきったのは大きかった。前節の引き分けをいい流れの起点にすることができたと思う。

この試合は特にプレスの強度があり、前線の3人もよく追ったし、松木、梶浦、さらには東のところで取りきることを意識した守備が効いていた。相手によってハマらないときもあるかもしれないが、この試合では強度の高い守備が機能していたといっていい。3点めもアダイウトンが果敢に前から行った結果だろう。

これで東京は20試合を終えて8勝7敗5分で勝ち点29(1試合あたり1.45)となり暫定ながら7位に浮上。3位の川崎との勝ち点差は5となった。このあたりからの戦い方がシーズンの帰趨を大きく分けることになる。丁寧に戦って行きたい。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
スウォビィク(3.5) 久しぶりの完封。いいセービングもあった。
長友(3.5) 安定感のある守備。やはりなにげに質が高い。
木本(3.5) 今季木本が獲れて本当によかった。
森重(3) 危ういシーンでピンチの芽を摘んだ。
バングーナガンデ(4) 守備にはまだまだ不安あり。徐々に試合に入れた。
梶浦(3.5) ボールの刈り取りからフィニッシュまで、存在感見せた。
東(3.5) 出しどころの狙いがいい。センスが生きている。
松木(3.5) 高い強度で幾度となく敵に警戒心を抱かせた。
紺野(3) 好調を維持。PK取ったシュートもよかった。
レアンドロ(3) 2回ほど絶好機を軽く外した。
アダイウトン(3) 3点めは落ちついて決めた。
===
オリヴェイラ(3.5) 献身的にボールをさばき前線に供給した。
永井(3.5) シュート決めておきたかった。
渡邊(3.5) ひとつシュート・チャンスあったが譲ってしまった。
品田(-) 時間短し。
鈴木(-) 時間短し。

府中市でなにかの花火大会をやっていて、メインスタンドの屋根の上に時おり花火の上半分みたいなのが見えた。

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