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【Jリーグ第14節】FC東京 0-0 柏

■2022年5月21日(土) 15:00キックオフ
■味の素スタジアム

午前中降った雨がキックオフ直前くらいにやむ感じの微妙な天気で、味スタまでバイクで行こうか悩んだが結局やめてふつうの交通機関にした。見るには涼しい気候だが実際にプレーするにはちょうどいいくらいの天気だったかもしれない。

リーグ戦は3連敗中、週央のルヴァンカップもスコアレス・ドローとこのところ勝ちに見なされている。そろそろ勝たないと流れ的にもしんどくなってしまう。ホームゲームでありしっかり勝ち点を取りたい試合。

ルヴァンカップで前半だけ慣らし出場した森重が先発に復帰。レアンドロがメンバー外に。ケガか。山下はこのところずっとベンチに入っておらず何らかのトラブルが心配される。

フォーメーション

スウォビィク
長友 木本 森重 小川
安部 青木 松木
紺野 オリヴェイラ アダイウトン

前半

立ち上がり、いきなり敵陣でボールを奪うとパスを受けた安部が中央を割ってシュートを放つが敵GKがセーブ。ビッグ・チャンスだったが決めきれなかった。直後の4分にもアダイウトンがシュートを放つシーンがあったがGKがセーブ。

立ち上がりの時間をしのがれると、その後は膠着、中盤で一進一退の攻防となる。東京がボールを握るが、セットした柏は固く容易に崩せない。中央を固められ大回りで外から崩そうとしてもなかなかギャップを作れない。

安部、松木、紺野らが動くのと、オリヴェイラ、アダイウトンがフィードを受けるのをテコにこじ開けようとするが、パスのズレもあってフィニッシュまで持ちこめない時間が続く。

一方で柏の攻撃は散発だがカウンターからゴールに向かってくるために後ろ向きで苦しい守備を強いられる。ゲーム・プランどおりに戦っているのは柏の方かもしれない。左サイドの小川、アダイウトンのコンビに可能性を感じるがビルド・アップに苦しむ。

アダイウトン、オリヴェイラの個の突破を警戒する柏のDFが前半だけで2度の警告を受けたことくらいしか収穫がないままスコアレスで前半を終える。どちらに転んでもおかしくない拮抗したゲームになっており先制点がほしい。最近の試合と変わらずゴールが遠い。

後半

後半に入っても東京がボールを握って攻撃をしかけているように見えるものの、実際にはバイタル・エリアまで入り込むことができず攻めあぐねる時間が続く。59分、敵のFKがバーをヒット、さらにこぼれ球に詰められるが難を逃れる。ヤバかった。

61分、紺野と長友に代えて渡邊と中村を投入、そのままのポジションに入る。67分、右サイドを持ち上がった青木がクロスを入れる。敵DFが対応し、中央にこぼれたボールに渡邊が詰めるがシュートはバーの上。抑えが効かなかったが惜しかった。

71分、オリヴェイラに代えて永井を投入、アダイウトンをトップにスライドし、永井は左のウィングに。

73分、小川の縦パスを受けて永井が左サイドを縦に抜け、切れこんでシュートを放つが敵GKがセーブ。このボールがゴール・ラインを割ったがCKにならずゴール・キックの判定で場内がざわつく。声出しOKなら激しいブーイングになっていたところだと思う。

さらに77分、こんどはアダイウトンが左サイドから切れこんで鋭いシュートを放つとボールはバーをヒット。これも大きなチャンスだったが惜しかった。この時間帯は永井の投入で動きが生まれ押しこんでいただけに、ここでゴールを決めておきたかった。

その後は敵も選手交代でリフレッシュ、再び拮抗した戦いに。87分、安部に代えて三田を投入、そのままインサイド・ハーフに。

アディショナル・タイム、敵のCKからゴール前で押しこまれる。失点かとガックリきたが、VARによるゴール・チェックの結果、OFRとなる。ゴール前に落ちたボールを敵FWがバレーボールのレシーブの要領で手で押しこんでいたことが場内のビジョンでもはっきりわかり、判定はノー・ゴールとなった。

わずかな残り時間で押しこんだがフィニッシュまではもちこめず、結局スコアレス・ドローに。最低限の勝ち点は得たが正直低調な試合だった。

戦評

シュート数6-7、CK5-6、ポゼッション56-44と、東京がボールは支配したもの、お互いこれではゴールも生まれないよねという内容。シュートって全部が決まるわけではないので、もうちょっと打たないと入らないわ。

一撃必殺で少ないシュートでも決まって勝つことはもちろんあるが、それを前提に計算することはできないので、再現性のある勝利を積み上げるためにはチャンス自体を増やさなければならない。その意味で今の東京の最大の課題は得点力不足。

チャレンジはしているし、後半はワンタッチでパスがつながりゴールに迫るシーンなどもあったが、まだまだ精度が低くタッチ数もムダに多い。ここでのブレイク・スルーがない限り結局は個に頼ったゴールしか生まれない。

実際、オリヴェイラやアダイウトンの使い方に迷いがあり、とりあえず縦にけってあとはオリヴェイラが収めてアダイウトンにつないで個でド~ンみたいなのを繰り返す手はもちろんあるわけだが、それをやるわけには行かないがちょっとなら預けてみてもいいかなみたいな中途半端さが停滞を招いている感もある。

この感じはオリヴェイラもアダイウトンも気の毒だし使い方としてももったいない。過渡期、成長期ではあるが、このまま続けて成算があるのか、メンバーと戦術はマッチしているのか、先に進むにしてもいろいろ考えないといけない最初のポイントに来ているのではないかという気がしている。

森重、木本の最終ラインは安定しており、長友も攻撃での紺野との息は今イチ合ってない気はしたが守備では強さを生かしてピンチの芽をしっかり摘んでいた。また長友と交代で入った中村は週央に続いて積極的な動きで存在感を見せた。SBはいい競争ができている。

これで14試合を終えて5勝5敗4分で勝ち点19(1試合あたり1.36)となり順位はひとつ下がって8位に。連敗は脱出したというものの4試合勝ちがない状態で、ここ5試合でも勝ち点4しか積み上げられていない。引き分けの価値はその次の試合で決まる。そろそろ勝たないといろいろ雑音が大きくなってしまう。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
スウォビィク(3) ハイボールの処理に安定感。
長友(3.5) 守備で強さが生きた。紺野との連係は今イチ。
木本(3.5) 隣りが森重でより持ち味を出せた。
森重(3.5) いてくれるだけで安心感が違う。
小川(4) 右足で中に付ける試みもあった。
安部(3) シュート決めたかったな~。
青木(4) 微妙なパスミスからのピンチいくつかあった。
松木(4) やや空回り。かまわずやり続けてほしい。
紺野(4) 特徴知られて好きにさせてもらえなくなってる。
オリヴェイラ(4) 苦しい時期。それでも脅威になってる。
アダイウトン(3.5) バーをヒットしたヤツさえ入っていれば…。
===
中村(3.5) 頑張りが目に見えて成果も出ている。
渡邊(4) 彼を生かすにはどういう使い方がいいのか。
永井(3) 惜しいシュート。動きを作り出した。
三田(-) 時間短し。

柏がファースト・ユニを着てくれたのが嬉しかった。今日の勝ち点1をなんとか手がかり、足がかりにしたい。


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