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【Jリーグ第22節】柏 3-2 FC東京

■ 2024年7月6日(土) 19:30キックオフ
■ 三協フロンテア柏スタジアム

関東地方では夕方から激しい雷雨となり、柏でも17時ごろから断続的に強い雨が降った。このためキックオフは当初の19時予定から30分延期され、一時入場を停止して来場者を隣接する体育館に避難させる騒ぎとなった。

僕も駅近くのかつやでヒレカツ丼を食べてから18時ごろ日立台に着いたが入場できず、雨がやみ入場が再開された19時前まで体育館に避難させてもらった。豪雨は一過性のものでキックオフのときには完全にやんでおり、試合そのものには影響なかった。

前節福岡に味スタで苦杯を喫しており連敗は許されない。野澤大と荒木のオリンピック代表選出や松木、原川の移籍報道などわさわさしているが試合に集中したい。上位に食らいついて行くために重要な試合。ファーストユニでのプレーとなった。

前節から大きくターンオーバー、両SBを白井、徳元に任せ、中盤は高と小泉のコンビに。俵積田が先発に復帰し、松木はベンチスタートとなった。


布陣

野澤大
白井 木本 岡 徳元
小泉 高
安斎 仲川 俵積田
オリヴェイラ

前半

立ち上がりの2分、白井がタッチライン際からスルーパスを送ると、これを追った安斎が右サイドの深いところから中央に折り返したボールにオリヴェイラが頭で合わせゴール。東京が1-0と先制する。東京が一気に流れをつかんだかに見えた。

しかしその後は柏が徐々に勢いを増し、東京は自陣で守備に追われる時間が増えて行く。14分、右サイドの裏を取られそのままシュートを決められて1-1の同点に。白井と野澤大が対応したがニアをぶち抜かれた。敵が一枚上手だった。

19分、徳元の左CKにオリヴェイラが頭で合わせるがバックヘッド気味になりボールに力を乗せきれず敵GKにセーブされる。23分にはエリア内でオリヴェイラが敵DFと接触しルーズになったボールを小泉がシュートしたがGKがセーブ。

24分、徳元のCKからエリア内でルーズになったボールを小泉がけりこもうとしたが敵GKがセーブ。直後、エリア外にこぼれたボールを高が放りこむと、攻め残った岡が頭で落としオリヴェイラがシュートしたがこれもDFがブロック。決めきれない。ここは決めきりたかった。

29分、自陣でオリヴェイラの落としを拾った俵積田が単騎で左サイドをドリブル突破、そのままカウンターからゴール前に持ちこみシュートを放ったが惜しくもバーに当たって枠外へ。いい形だったがこれも決めきれなかった。

すると32分、野澤大が出しどころを探して中盤に差しこんだボールを敵FWにインターセプトされ、そのままロングシュートを受ける。これが決まってしまい1-2と逆転される。野澤大がというよりはチームとして受けどころをつくれなかった。

その後も攻撃はしかけたものの追いつくことはできず、1-2とビハインドを背負って前半を終了。チャンスはつくったが流れを支配できず逆転を許した。カードは手のうちにあり勝ち筋はある。後半早い時間に追いつきたい。

後半

後半に入り50分、エリア手前、20メートル強の地点でFKを徳元が直接狙ったがバーの上に。58分、徳元のCKからのこぼれ球を拾った白井がエリア外からシュートを放つが大きくバーを越える。

63分にはエリア手前で高からの縦パスを受けたオリヴェイラが反転してシュートを放つが敵DFがブロック。チャンスはつくれているが中央では柏の守備も厚い。

65分、オリヴェイラ、俵積田、仲川に代えて荒木、松木、遠藤を投入。時計が進むが試合は拮抗した展開となりなかなかしかけられない。75分、白井に代えて長友を投入。一進一退の攻防を繰り返す。81分、高に代えて原川を投入。

86分、左サイドで得たFKを徳元がけると、ファーから飛びこんだ岡がヘディングでたたきつけゴール。土壇場で2-2の同点に追いつく。オフサイドの可能性があるということでゴールチェックがあったがゴールは認められた。

8分のアディショナルタイムは互いにこのまま終われない戦いとなりオープンに殴り合う展開に。しかし90+4分、エリア内で細かくつながれ至近距離からけりこまれて失点、2-3と再び勝ち越しを許してしまう。これもオフサイドの可能性ということで長めのゴールチェックがありもしかしてと思ったがゴールとなった。

残り時間、東京も捨て身の攻撃を試み、90+8分には徳元のクロスに安斎が右足ダイレクトで合わせたが敵GKがセーブ。試合はそのまま終了となり結局勝ち点を持ち帰ることはできなかった。

戦評

立ち上がり先制し今日は行けるかと思ったが押し返され、前半のうちに逆転を許した。それでもボールは保持してチャンスはつくり、終盤ついに追いついたが、アディショナルタイムにまさかの勝ち越しを決められ今季初の連敗となってしまった。

シュート数19-12、CK8-7、ポゼッション57-43と決して悪くはなかったが、リードされる時間が長く主導権が握れなかった。勝機はあったが決めきれず、最後のゴールで取れるかと思った勝ち点1も手のひらからこぼれてしまった。

2失点めは確かにお粗末ではあったが、簡単にけらずつなぐことを野澤大に要求している以上、一定の確率で事故、ミスは起こりえる。

ミスの発生率を下げるためには、野澤大だけではなく受け手のポジショニングの改善の必要で、取られたことにこだわるよりもそれを上まわる得点を取るべき失点だったが、結果的に重くのしかかってしまった。

19本のシュートを放ち、うち6本が枠内で2ゴールを挙げているのだからなにもかもがダメなわけではないし、最近の試合のなかでもこの試合がとりたてて悪かった印象もない。むしろしっかり前を向いてボールを動かし、チャンスメイクした悪くない試合のように見えたが、似たような密集をきちんと押しこんだチームと、決めきれなかったチームとで最後の最後に差が出た。

2連勝のあと2連敗となったが、内容的にはどの試合も大差なく、勝っても負けてもおかしくない試合のうち半分勝って半分負けたというだけのこと。とはいえ勝っても負けてもおかしくない試合の勝率が半分ではとうてい上位は望めない。

内容的に見て勝ちが妥当な試合(要は勝ちゲーム)を増やすことと、勝っても負けてもおかしくない試合に勝ちきるレートを上げることの両方をやらねばならないが、そのためには課題発見とその手当てを高速でやり続けなければならない。

向かう方向性は間違っていないと思うが、内容的に停滞感があるのは否めず、選手層の変動も想定されるなか、今月後半のブレイクに向けて新潟、鹿島との2試合であらためて今できていることとできていないことの整理が必要だと思う。

22試合を終えて9勝7敗6分で勝ち点33(1試合あたり1.50)、順位は8位で変わらないが首位とは13差と上位との差が広がりつつある。これ以上の足踏みは許されない。水曜日には天皇杯もあり、スケジュールがキツいが踏んばりどころだ。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
野澤大(5) 好セーブもあっただけにアレがキツかった。
白井(4.5) 安斎とのコンビも悪くなかった。
木本(4.5) 正確なパス出しで前を向かせた。
岡(4) 自信もってプレーし続けた結果のゴール。
徳元(4.5) アシストを記録、存在感大きかった。
高(4.5) もっと高の活用法がある気がする。
小泉(4.5) 押しこみのチャンスがあったが…。
安斎(4.5) 傷んだように見えても不死身。
仲川(4.5) 特長を生かしきれていない。
俵積田(4.5) 単騎突破していいから決めてくれ。
オリヴェイラ(4) 調子よかったが交代残念。
===
荒木(4.5) 随所にアイデア見せたが不発。
松木(4.5) お疲れなのか精彩を欠いた。
遠藤(5) 見せ場なかった。
長友(5) 投入の意図が不明だった。
原川(-) 時間短し。残留希望。

アウェイ側は避難する場所もなく豪雨のなかでひたすら入場再開を待っていたとも聞いたがどうだったのか。

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