2020/10/01

わたしは祖父母と同居している。
二人とも口うるさくて自分の考えを押し付けてくる傾向にあるからあまり好きではない。

そんな祖父に、祖父の親友が亡くなったという連絡が入った。
祖父とその亡くなった方は、小学校から大学までずっと同じで80年近く一緒にいた本当の親友だった。
その親友の方はプータさんと呼ばれていた。

プータさんは人思いな人で、いつも人の心配をしていて、思いやりのある素敵な人だった。

プータさんは5年ほど前までハワイに住んでいた。
私が4才のときに家族でハワイに行ったことがあったが、その時にもとてもお世話になった。

プータさんは奥さんが亡くなったのを機に日本に帰国し、一人暮らしをしていた。
2年くらい前から体の具合が良くなくなったが介護を受けながら一人暮らしを継続していた。
今年になって、肺を患ってしまい、酸素をつけながらの生活になった。そこまで弱っても、まだ人の心配をしていて、私の祖父のこともとても心配してくれていた。

そして一昨日、プータさんから久々に電話がかかってきた。
いつも頑固でひねくれている祖父がとても楽しそうに話していた。
幼なじみはやっぱりいいな、なんて考えながらその様子を見ていた。

そんな中で今日、プータさんが亡くなられたという連絡が入った。
電話の内容だと、一昨日なくなったらしい。祖父が電話をした日。

訃報を聞いた祖父は、見た目落ち込んでいる感じはないけれど、かなり落ち込んでいるなと伝わってくる。
なんかこっちまで泣けてくる。人はいつか死ぬものだけど、遺されるのは辛いなと痛感する。

このご時世、お葬式に家族以外が参列するのは難しいし、そもそも祖父は足腰が弱く体力もあまりないので参加できないだろう。
80年の付き合いでもこんな風にお別れなのか、と思うと本当に悲しくなる。

いつもは好きじゃないけど、しばらくは優しくしてあげたいなと思った。