見出し画像

お母さん、30年ぶりに運転します!宣言

車を運転しよう!

突然そう思い立った、ペーパードライバー歴およそ30年の私がまずしたことは、周りに決意表明することだった。自分の心の中だけに収めていては、なかなか実行できない。人に宣言することで自分を追い込む作戦だ。

まず、中学生の娘に宣言してみた。

「お母さん、クルマ乗れるように頑張るわ!そして塾もピアノも、じゃんじゃん送っていけるようにするから」

ーいいやん!

目を輝かせる娘。かわいい、かわいすぎる。

好きな音楽かけていい?と言うので「もちろん!」と請け負う私。楽しみやな、どんなクルマがいいかな、選ばせてな、と嬉しそうだ。

ここは、娘に母の本気を見せなければならない。有言実行がどんなに素晴らしく大事なことか、身をもって示すのだ。ここで辞めたら母の株は一気に落ちてしまうだろう。

そして、夫。

若い頃から車やバイクが好きで、いわゆる走り屋タイプ。愛車への想いは人一倍強く、自分でカスタマイズして日々カーライフを楽しんでいる。そんな命より大事な彼のクルマを万が一ぶつけたりしたら・・・そう思うと気軽に運転させて、とはとても言えなかった。これも、長年ペーパードライバーだった理由の一つだと思っている。

北海道に家族旅行をしたとき、運転してみる?と夫に言われ、レンタカーを運転したことがある。誰も走っていない広くてまっすぐな道を数百メートル走って「はい終わり」と強制終了。まったくもって信用されていないことがよく分かった出来事だった。


「ペーパードライバー講習に通おうと思うんだけど。自分のクルマじゃなければ運転しないだろうから、クルマも買いたいと思ってる」

ーはあ?なんで今さら?

オレみたいに若いころから乗ってるならともかく、急には運転できないよ。運転するってそんな簡単なことじゃない、感覚もいるし、もう若くないし、反射神経も落ちてるし、遅すぎる、何よりお金もかかるし・・・

と、想像以上の全否定。

こちらは、そんなこと百も承知である。だーかーらー、ペーパードライバー講習でプロに習うと言っている。それに、車を買うのは私で買ってくれとは言ってない。これまで必死で働いてきたのは、何のためなのか。自分の車くらい買ってもいいではないか。

「とにかく乗れるようになりたい。この機会を逃したら一生乗らない。ていうか、私は運転したらあかんの?」

ーいや、そういう訳じゃないけど

じゃあ一体、何が不服なのか。

「とりあえず、乗れるかどうか試してみる。今が一番若いので。何事も遅すぎることはないと思っているので」

と、ネガティブな夫にポジティブ全開で応酬。この決意を邪魔する声には耳を貸さないことにする。

これで、いよいよ後に引けない状況に。もう前に進むしかない。誰に頼まれた訳でもないのに、勝手に自分を追い込む私が滑稽にも思えてきた(泣


さあ、どうなる私!



この記事が参加している募集

#最近の学び

182,202件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?