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現代文の偏差値を20以上あげる東大式要約練習術

割引あり

はじめに

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僕は高校生に現代文を専門で教える仕事をしているのだが、多くの子は記述に抵抗を持つ。

実際、自分も読書感想文などは嫌いだったが、現代文の記述は大きく異なる。
というか、「優れた」感想文を構成する要素には、現代文で得点できるようになる要素が一ミリも入っていない。

小学生くらいの国語は、読んだ際の感想や情緒の変化を問う。
たしかに、国語教育の一環としては有効だろう。
ただし、国語力のアップには毛ほどもつながらない。

誤解されがちだが、現代文は「お気持ち」を極限まで排除する科目だ。
現代文の本質は情報の整理だからだ。

書いてあることと、書いていないことを正確に仕分けて、その情報メモに沿って問題を解く。
そうすると、点が来る。

国語のできない子ほど、「速読って効果ありますか?」と聞いてくるが、そのレベルなら意味はない。
問題を解く時間が無いのは、読むのが遅いからではない。

僕が速読を勧めないのは、未熟なうちから速読をしてしまうと、情報の取りこぼしが発生する可能性があるからだ。
速く読むことに意味はない。

なぜ時間内に問題が解けないのか?
それは、何度も課題文を読み直しているからだ。
何回も同じ個所を読み直しては、問題にとりかかり、やっぱり課題文を忘れて読み返しに戻るから、時間が無くなる。

一回読んだだけで、すべての情報を過不足なく拾って、整理する。
「読解力」とは、こういうスキルを言う。

では、どうすれば素早く正確なリーディングができるようになるか?
それは、要約をするとよい。
要約力こそが、いわゆる世間のいう「読解力」の正体だからだ。

例えば、次の文章を読んでみてほしい。

みなさんは、努力は報われると思いますか?「努力」というテーマは昔からいろいろな媒体で扱われています。たとえば、『アリとキリギリス』の中ではコツコツと働いた努力家のアリに対して、楽天家で怠け者のキリギリスは落伍者のように描かれました。最近の作品でも『鬼滅の刃』は主人公・竈門炭治郎が、自分自身について「特別な才能はない」と断じながらも、弛まぬ努力によって強くなり、鬼を打倒しています。
 ほとんどの作品において、主人公は「努力」をしていますし、大抵その苦労は報われています。過酷な修行をすれば新たな力に目覚めたり、以前手こずった障害を軽々と越えて見せたり、まるで成功が約束されているかのようです。
 しかし、実際はそうではありません。現実世界には、毎日欠かさず鍛錬を積んでいるにもかかわらず、まったく成長の芽が出ないなんて事態もままあります。むしろ、「努力が報われない」ケースのほうが体感としては多い気すらしています。
 こうも振るわない結果が続くと、ともすれば「努力が報われるのはファンタジーだけなのだから、現実における努力は意味がない」というように考えてしまうかもしれません。しかし、それは違います。現実でも努力はしっかり報われるのです。
 では、どうしてみなさんの努力が報われなかったのか?それは、適切な形での努力を行うことができていなかったことに原因があります。
 野球がうまくなりたいと思って、素振りをする。それはいい練習かもしれません。でも、その人が打撃については問題がなくて、むしろ守備が甘いことが弱点だったら、素振りは適切な努力といえるのでしょうか?長所を伸ばすといえば聞こえはいいですが、結局いつまでたっても弱点は変わらないままでしょう。
 努力とは、自分の長所や弱点について、それぞれ伸ばしたりなくしたりするために適切な行動をとることを言います。長所を伸ばすために、もしくは弱点をなくすためにならない努力は、努力ではありません。ただの時間の無駄です。要するに、目的によって方法を変えていかないと、無駄な努力に終わってしまうかもしれないのです。
 これは、勉強でも同じことを言うことができます。勉強とはやみくもにノートを開いて何やら書き付ければいいというものではありません。どんな目的で何をしたいのか。これらをしっかりと意識したうえで、そのために適切な方法をとって、ようやく勉強しているといえるのです。
 この本では、僕が東大に合格するまでに考えた自習術をみなさんにご紹介します。もともとは偏差値50~60ちょっとだった僕が、偏差値70~80になることができた「実際に効果がある勉強法」ばかりです。
 勉強は難しいことと思われるかもしれませんが、実はうまくかいつまんでいけば意外なほど楽をしながら切り抜けることができます。これから紹介していく「最低限の努力」の方法を活用して、最高の自宅勉強で最高の結果を出せるようになりましょう!

拙著『人生を切りひらく最高の自宅勉強法』はじめに より

読み終えたら、上記の文章を100文字程度に要約してみよう。
いったいどのような要約文が出来上がるだろうか?
ここから先は、文が出来上がってから読み進めてほしい。

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