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【随筆】高校3年は交換日記と図書館と



高校3年は、2年の繰り上がりなのでクラス替えは無く、また同じ顔ぶれで嬉しかった。

ある日、机の下に付いている教科書とか入れてる所に見知らぬノートが入っていた。

中を見ると、同じクラスの千鶴ちづる。私の書く字が丸っこい字だったから、きっと字を書くのが好きだろうと思って、と書いてあった。

仲は良かったけど、あまり私的な会話はした事が無かったから、
交換日記をしようと書かれていて、驚いたけど、何度か交換して日記を書いた。


さて、日記の雲行きがだんだん変わって来た。
千鶴は、クラスに好きな女の子がいる、と書いてきた。

それは、ボーイッシュな雰囲気の川又かわまただった。部活動は、バレー部で女子に体育会系というのは おかしいかもしれないが、でも、そんなタイプの子。

さっぱりした性格が良いとか、誰か付き合ってる人いるのかな、とか、
千鶴は、恋する乙女状態。

そんな話を私にしたかったらしい。

千鶴は、想いは伝えられないけど、「いつも見てるよ」と言いたかったらしい。

「変に思われないかなぁ」と書いてきたから、「変になんて思われないよ。川又、うれしいと思うよ」と書いた。

それから、手紙を書いたらしい。返事は来なかったようだけど、千鶴と川又は、休み時間、話すようになったので、千鶴は、嬉しかっただろうな。

いつのまにか交換日記は、終わる。

千鶴は、誰かに聞いて貰いたかったんだね、きっと。
それが私で、私もうれしかった。


2学期になると、学院祭がある。
3年に一度の公開祭。

私は何をしたのか、記憶が吹っ飛んでしまっているのだが、男子高校生が多数来ていたのは覚えている。

誰々の彼氏が来た!とか、あの人カッコいいとか、そんな話題ばかり。

めちゃくちゃ楽しかった。

女子校にとって学校で男子が廊下を歩く姿は、こちら側が目の保養。

それから、先生たちが作ったというクッキーがとても美味しくて、あの味だけは今でも覚えている。


学院祭が終わると、
図書委員としての大事な作業が残っていた。

『図書館報』作り。

自分の意とは関係無く委員長になっていた私は、率先して舘報作りに励まなければいけない立場。

内容は全校生徒から、1人選んでエッセイを書いてもらう事、先生から1人選んでエッセイを書いてもらう事。

選考は、どちらもスムーズに運んだ。
1年間、アメリカの姉妹校に留学して来た2年生、
女子校には珍しく、
担任を任せられてる男の先生。

あとは、図書の紹介、司書の方のエッセイ等々。

使うのはガリ版印刷

ヤスリの広い板状の上に置いたろう原紙に鉄筆で文字や絵を書いて版を作り印刷するもの。
鉄筆を使って書くとガリガリ音がするのでガリ版。

表紙は、同人誌の時の絵の上手な子に頼み、あとは依頼した原稿をガリガリガリガリ。

すべて手作業だなんて今では、考えられない事をやっていた。

製本は先生が印刷所に頼んでくれて、出来上がり。 

クラス対抗合唱コンクールもあって、私たちのクラスは、どんどん、まとまっていく。

賞を受賞したかは、またまた、記憶に無いが、クラスがまとまりすぎて卒業後、4年続けて、クラス会を行なった。  

高校卒業後、試験はあるもののエスカレーターで短大に進学する人が半数以上いたので、クラス会は、盛り上がったと思う。

私は大学に進学したので、参加出来なかった。


こんなわけで、高校生活を続けられた。
そういえば、2年の時、彼氏が出来たが二股野郎だったのですぐ別れた、なんていう思い出もある。

長くなってしまった。ここまで読みに来てくれた方には感謝、感謝。
大好きです❤️

😊☺️😉🤗😃🌟🌟🌟🌟🌟



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