四つん這いの効果

肩や腰の痛みというのは悩みを抱えている人が多いと思う。
私もその1人で、大学生くらいまではバイオリンを弾いていて肩がいたくなるなんてことがなかったのだが、最近はそういうことも増えている。いろいろな解消方法をみな模索していると思うが、今回はひとつご紹介。

四つん這いになって家の中を歩き回るというものだ。
テレビで「多裂筋」という筋肉を特集していた。背骨に小さな筋肉がたくさんついていて、それをまとめて「多裂筋」と呼ぶとのこと。腰痛の原因の8割はこれらの筋肉とのこと。動かさないと筋肉は弱るが、小さい筋肉なのでデリケートとのこと。

多裂筋をうまく動かしている動物の紹介があった。チーターだ。非常に足の速い動物という印象だったが、その走る姿のスローモーションを見てわかったのだが、背中が波打つ様にきれいに動いている。多裂筋が連続してうまく動いているのだ。

非常に美しい。

基本的に4足歩行の動物はうまく「多裂筋」を動かしていて腰痛は起こりづらいようだ。ダックスフントとかは胴体が長すぎて起こるようだが。人間は二足歩行になった故に、これらの筋肉を使わなくなった。たぶん、肩こりの原因でよく挙げられる僧帽筋も同様だと思う。

この「多裂筋」のエクササイズが番組では行われていたのだが、その時に何度も繰り返された言葉で、「日常生活ではなかなか四つん這いにならない」ということを言っていた。

まあ、確かに人前で四つん這いになるのは恥ずかしいし、自分の四つん這い姿を想像しても気持ち悪くなるし、まったくそんな需要はないだろう。グラビアならあるかもしれんが。

でも、人知れず、ひとりになった時に布団の上でなら、1日に一回はだれでもできるのではないだろうか。

寝る前に、日課である筋肉体操とテーブル懸垂をやった後に、四つん這いをやってみた。

適当に布団の上や床が硬くない部分を歩き回るのだ。そんなに長時間やる必要もない。ただ少しだけ、背中を動かすことを意識してみるのだ。

CATSを思い出した。高校の文化祭でも私の入学時には取り組んでいたクラスもあったり、最近では映画化もされていた有名なミュージカルだ。まったく別のテレビ番組でCATSの主人公を演じる劇団四季の団員が出ていて、猫の動きの練習をしているシーンを見たことがある。このときは、猫の動作を真似ることで肩のあたりの謎の筋肉が発達することが少し強調されていたが、彼らもたぶん、肩こりや腰痛などに苦しむことが減っていたのではないか。

チーターというよりも猫の方が個人的にはしっくりきた。そういうイメージで背中から肩にかけての筋肉をゆっくり動かしたり、伸ばしたりを繰り返す。

翌日、意外とバイオリンがスムーズに弾ける。足取りも軽い。

もちろん、個人差もあるし、床が硬いと結構膝が痛かったり、だからと言って爪先立ちをするとそれはそれで腰が上がって結構アンバランスなので、難しいが、腰痛や肩こりで悩む人たちは試してみて欲しい。

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