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優れた戦略をデザインする - ストーリーとしての競争戦略

どうすればもっと良いサービスを作れる?
たくさん努力すればできる?
才能があればできる?

【結論】
努力も才能も必要。
しかし最も重要なことは、成功へのストーリーが見えていること。
そして、すべての戦略がそのストーリーの中で展開されること。

ストーリーとしての競争戦略は「成功へのヒント」を教えてくれる本。マーケティングはもちろん、UI デザインにもかなり応用できます。
実践するのは、なかなか大変ですけどね。

優れた戦略にはストーリーがある

すべての戦略がひとつのゴールに向かって配置されたとき、サービス特有のユーザー体験が生まれる。

イメージしやすいように図解してみる。

ひとつのゴールに向かう良い戦略
以下の状態を目指す。

たとえば、スターバックスの場合

まとめ
・コンセプトを明確にしよう
・コンセプトをより明確にする戦略を考えよう
・複数の戦略を可能にする最重要戦略を見つけよう(クリティカル・コア)

スターバックスの場合
第三の場所は有名なコンセプト。これを実現するために、複数の戦略がデザインされている。そして、様々な戦略を可能にしている要素は「直営方式」という戦略。これがなければ、他の戦略は実行できなかった。直営方式はフランチャイズと比較するとコストがかかる。そのため、最初は非難が多かった。それでも、スタバの経営陣は「第三の場所」を作るために直営方式を選択した。

ゴールがなく成果の出づらい戦略

こうなると上手くいかないぞ、の例。戦略同士につながりがない。

まとめ
・ベストプラクティスや近視眼的な要望対応はこの状態を生みやすい
・企画するときはコンセプトをより強くするか、を考えよう

戦略とは

マーケティング系の言葉や考え方が多いので整理。
以下を理解すれば大丈夫。

戦略の目的
企業における戦略の目的は長期的に利益を生むこと。

戦略の本質
競合との違いをつくって繋げる。
サービス特有の体験を作るということ。

戦略の視点
以下ふたつが重要。
・SP(Strategic Positioning)
・OC(Organizational Capability)

◆ わかりやすい要約
SP 戦略
サービスで差別化する戦略。
レストランだと、おいしいメニューを開発して満足度をあげよう、という戦略。

OC 戦略
組織で差別化する戦略。
レストランだと、厨房に最新機器を配置して効率化しよう、という戦略。

競争優位
競合との差別化は三つのパターンしかない。

1. Willing To Pay の増大
 顧客が支払いたい、と感じるものを増やす。
サービス特有の体験を増やすこと。

2. コストの削減
顧客が支払うコストを下げる。

3. 無競争の獲得
競争のない、もしくは、少ない業界を選ぶ。

目的と目標
この両方が必要。

目的
なぜやるか。つまりはコンセプト。
第三の場所を作りたい、など。

目標
数字。3 年後までに 売上を 120% 増やす。

戦略ストーリーの作り方

主に以下のステップで進める。
1. コンセプトを決める
2. エンディングを決める
3. 戦略の因果をつなげてストーリー化する

ポイント
特に大切なのはコンセプトを作ること。なぜなら、コンセプトがあることでやらない戦略が明確になる。つまり、ストーリーに一貫性が生まれる。


ストーリー戦略 - 10 の鉄則

以下を意識しながらストーリーを作ってみよう。

1. エンディングから逆算する
サービス特有の体験を生むには、戦略に一貫性がいる。
そのために、コンセプトを起点にストーリーを作る。

2. 本質的な感情を捉える
戦略は長期的な利益を目指す。流行りに乗っかるだけだと、環境の変化に勝てない。この先、何十年も変わらない人間の本質的な欲求を叶える体験を目指そう。

3. あいまいな論理を廃する
戦略をつなげてストーリーにする。その際、楽観的につなげてはいけない。なるべく事実をもとに、そして、悲観的につなげる。「シナジーが生まれる」のような漠然とした言葉は NG。

4. モノゴトの順番にこだわる
時間とともに、状況は常に変化する。ストーリーは常に更新される。その際、モノゴトの順序が重要になる。なぜなら、戦略 A を実現するから 戦略 B ができるようになる、という時間的構造をストーリーはもつから。

5. 過去を放棄しない
いままでやってきたことをすべて放棄しない。事業の成長は「非連続的な革命」ではなく「連続的な進化」と言える。

6. ストーリーを全員と共有する
戦略をすべての人に共有し、全員が戦略に基づいて行動できるようにする。そうでないと、失敗した要因が検証できない。子供のサッカーのように、毎回一生懸命ボールを追いかけるだけになってしまう。ストーリー戦略が機能しない。

7. クリティカル・コアを生み出す
すべての戦略のコアとある戦略。スタバの「直営方式」のように一見、非合理的。そのため、競合は真似しづらい。これが競争優位の源泉となる。

8. 競合に対してオープンに構える
優れた戦略ストーリーは競争優位の源泉。しかし、複雑な論理と各サービスが経てきた文脈に大きく依存する。そのため、模倣が難しい。競合が模倣してきても、そのために大きく戦略を変える必要性は必ずしもない。

9. 抽象化で本質をつかむ
ストーリー戦略はサービスごとの文脈に依存する。そのため、共有化した法則はない。しかし、すべてのストーリー戦略に共通する「原理・原則」は存在する。他社事例はそのままでは使えない。しかし、抽象化し、原理・原則をみつけることで応用が可能になる。

10. 情熱をこめる
一番手取り早くわかる優れたストーリー戦略の条件。それは、面白いこと。まずは、自分が心からワクワクするストーリーを作る。ストーリーが面白ければ、協力者は自然と増える。

おわりに

とても面白い本。一見、デザインとは全く関係のないものに見えますが、デザイナーにとっても、かなり重要な視点だと思ってます。プロダクトオーナーやプロダクトマネージャーと呼ばれる役割だと、この知識は必須レベルな気がしてます。

ちなみに、1 年ぐらい前にストーリー戦略をもとにメルカリを考察してみた記事。むっず。

普段、UI デザインしてると忘れがちになる視点なので、似たような記事を定期的にまとめていきたいと思います。

おわりのおわりに
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それでは、

最後まで読んでくださってありがとうございました!


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0 → 1 を繰り返して、気付けば、売れないバンドマンからデザイナーになっていました。Zaim でデザイン × データ × マーケティングやってます。いいものを作ってちゃんと届けたい。
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