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”韓国”をPEST分析|規制緩和、経済鈍行、上下関係、AI候補

こんにちは、へりおです。noteでは読書記録や本の紹介、Twitterではマルチな情報発信をしています。

ワンテーマPEST分析をしていきます。
PESTで扱う観点は、政治、経済、社会、技術といった4つになります。マクロ環境(外部環境)を分析するマーケティングフレームワークで、このような観点を持つことで、正しく世界を見ることができると考えています。



今回のテーマは、、、

”韓国(大統領選)”

です。

保守系最大野党である国民の力から出馬した前検事総長の尹錫悦(ユン・ソギョル)氏が大統領になった韓国を4つの観点から、PEST分析。

それでは、ひとつずつみていきましょう。

Political 規制緩和

政治、法律に関するPoliticalな面からは、尹氏交代がどのような影響を与えると考えられているのでしょうか。

規制緩和の方針を掲げており、企業としても新たなチャンスが生まれるかもしれません。実際の施策としては、ベンチャー企業のストックオプション非課税限度も5000万ウォンから2億ウォンに拡大することなどが挙げられます。(ストックオプション制度を簡潔に表現するならば、”給料を現金ではなく株でもらうようなもの”でしょうか)

ベンチャー系の株が跳ね上がった際には多額のストックオプション収益が生まれますが、それらの課税額が緩和されました。この自社株買い非課税は、優秀人材がベンチャーに集まりやすくなるといわれています。

しかしながら、政権交代をなし得た韓国ですが、議会では保守が少数といった『ねじれ状態』にあり、政治においては、与野党が協力してイニシアティブを発揮する必要がありますね。


Economic 経済成長率低下の予測

韓国経済は成長しているとは言えない状況です。韓国の経済成長率は、1996年から2000年までの5年平均5.9%だった韓国の経済成長率は、 2016年から 2020年までは2.1%まで低下しています。そしてこの下落傾向は続くと予想されています。韓国の経済学者37人を対象としたアンケートでは、そのうちの半数が5年後の成長率を1%と見込んでいました。

前任の文政権では最低賃金を急激に上げたことが引き金となり、多くの人員整理がなされました。経済協力開発機構(OECD)のデータによれば、15~24歳の若者の失業率は2021年1月時点で8.0%と高止まりしています。

そして半導体などの商品を作るための部品の輸入量が下がるなど貿易の面からも、景気が悪化していきました。そこにコロナによる打撃が。内需も停滞しました。(コロナ危機を脱したと見込まれた2021年には世界的な低金利によりGDPが4.0%増となったこともありましたが…)

大統領選中も、コロナが爆増していた韓国。さらにウクライナ危機の波及もありました。国際原材料価格と穀物価格が急騰し、物価も上昇する。このような韓国経済を背景に、通貨ウォンが下落しました。対ドル為替レートはウォンの騰落率はアジア最弱と報告されています。(2022.2/24~3/10)

ちなみに、韓国は、2021年の日本に対する貿易赤字が1兆1000億円を超えるほどの日本依存だったりします。脱日本ができるのかは、未知数です。

韓国の対日貿易赤字 by 日経新聞


Socio-cultural 上下関係を重用

Socio-culturalな観点では、主にライフスタイル。それを形成する社会的な価値観について調査します。

韓国は儒教の精神が強く根付いています。そのことが結果的に身内思考で上下関係に強く縛られる社会的価値観があるようです。年上の人を敬う精神は美しいものですが、それが社会の腐敗に繋がっていると指摘する人もいます。

我々日本人は文化的にひとつ年上の人は友達としてタメ口を使うことがあります。年齢よりも社歴を重んじることが多いです。

しかし韓国は1歳差であれ、必ず先輩と後輩、兄と弟のように上下関係を敬い友達とは思わないようです。女性から見た兄という意味の오빠(オッパ)は、韓国ドラマで多用され日本でも有名になりましたね。その「礼」の価値観も儒教の精神から来ているのです。

大学で年上の韓国人大学生の子たちと仲良くなったことがありましたが、そんなこと気にせず話していました。少し不快に思われてたかもしれないということに気づいて驚愕したへりおでした…


Technological AI候補

韓国は国土の狭さもあり、グローバルに商品を展開しようと目指します。内需よりも外需を狙うにはその分高い技術力も必要になっていきます。

有名な企業といえば、Samsung Electronics(サムスン電子)。メモリー半導体で世界シェア1位、ファウンドリー市場で世界シェア2位の実力。有名スマホブランドの「Galaxy」を始め、スマホの世界シェアも20%で1位です。テレビも29.5%とこちらは16年連続で1位になり続けています。(2022年)

ただ実は半導体の材料は日本に依存しています。そのため彼らは、フォトレジストなどの半導体向け先端素材を国内やベルギー、台湾、中国から輸入し始めています。(世界のフォトレジスト製品のシェアの9割は日本だそうです…)

日本の急激な半導体産業に圧力をかけたアメリカにより、サムスンが急進したという歴史を知りたい方向け↓


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