HIDEYUKI HAYASHI

フォトグラファー(元はスタイリスト)。 TELLERSという 社会課題 x CREAT…

HIDEYUKI HAYASHI

フォトグラファー(元はスタイリスト)。 TELLERSという 社会課題 x CREATIVE のメディアを作っています。 東京→ドバイ→マレーシア→東京 ←今ここ www.teller-s.com & www.hideyukihayashi.com

マガジン

  • 社会課題 x クリエイティブ | TELLERS

    制作中のメディアTELLERSについて。

  • Youtube | PerspecTV.

    感性を育てるファッション写真分析をしています。 How toは供給過多な部分はありますが、感性については中々教えてもらえません。 まずはいい写真がなぜ人の心を動かすのかを考えるところから一緒に始めましょう。

  • 最新の思いつき。

    主に写真やクリエイティブ関連の雑記です。

  • WHO I AM. プロフィールの代わりに。

    東京→ドバイ→マレーシア→東京 で スタイリスト→フォトグラファー→メディア制作&YouTube というパルプンテな道を辿っているので、その道中について少しずつまとめていきます。 多分普通にプロフィール3行とかで読んでも、伝わらないと思うので。

最近の記事

社会課題発信には "ジャケ買い" が必要。 TELLERSのシステムについて。

前回はTELLERSを製作するにあたっての動機やそれに関する僕の原体験について記した。 ある種、原体験がないという原体験とも言うべきか。 今回はこのTELLERSの具体的な仕様について紹介したい。 感性に訴えるオリジナルコンテンツ まず、現段階でウェブ上に公開されているものはオリジナルコンテンツのみの試作版だ。 世界で現在進行している社会課題に関してのトピックを選択し、それを基にファッションやアートの香りがする抽象度の高いショートフィルムを制作。 そこに該当トピッ

    • 社会貢献のハードルは、嫌われ者の "ファッション〇〇" で越えていく。

      "アフリカの恵まれない子供達に愛の手を" かれこれ30年以上前から目にしているこのメッセージは、残念ながら僕の行動に影響を与えなかった。 温暖化の事も海洋汚染の事も、貧困の事も知っていた。 だが僕はゴミ拾いのボランティアに参加した事もなかったし、エコバックに触れたことすらなかった。 道端での募金の要請にも応えたことは無い。 とても恥ずかしい事だがこれが事実だ。 メディアの情報と原体験の限界 途上国の社会課題は先進国が解決に取り組む事も多いし、そもそも先進国

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        チャンネルの目的

        今世の中にはHow toが溢れている。 作りたい料理をどのような手順と分量で作るかはレシピサイトが教えてくれるし、 目的地までどのような交通手段で行くのかはgoogleが教えてくれる。 写真も同様に、この写真家の写真をどのように再現するのかや、機材をどの様に 使うのかという情報はYoutubeを開けば無数に存在している。 ただ待ってほしい。 目的地は誰が決めるんだろう。 そう、自分だ。 もちろんHow toは本当に有益な情報だし、僕も日々活用させてもらっている。 これらの発信者たちには本当に感謝しているし、これからも多くの人の生活を 便利にし続けるだろう。 ただHowにばかり意識を取られると、目的地と反対方向に全速力で走りかねない。 そしてそのHowが強力であればあるほど、目的地からは速く遠くに来てしまうのだ。 まるで新幹線や飛行機に乗っている様に。 そこでまず重要なのはwhatとwhyだ。 何を撮るのか、なぜその様にするのかをgoogleは教えてくれない。 それは人それぞれだからだ。 答えは自分に問わなくてはならないし、それがわかるには普段から自分が 何に心を動かされるのか、またそれは何故なのかを知らなくてはいけない。 これは人から教わることではないし、学校でも習う事が出来ない。 そして僕らも同様に。 僕らは僕らが心の底から良いと思ったものを、なぜそう思ったのかを 自分達で掘り下げていく過程をみんなに共有することにより、みんなが 自分のwhatとwhyに気付くヒントになれば良いと思っている。 そういう意味ではこれもHow toなのかもしれない。 whatとwhyに気付く為の。 ・誰に向けて発信しているのか これは何を隠そう、駆け出しの頃の僕らだ。 僕らがキャリアをスタートさせた2010年代初頭は、まだ今ほど 情報が溢れていなかった。 暇を見つけては、洋書を扱う書店に駆け込み、海外版のファッション雑誌や 写真集を読み漁った。 それが何なのか、何故自分はこんなに心踊るのかは全く分からずに、只々何か 凄い物を見ているという高揚感に酔いしれた。 それらの要因が何となくでも理解出来るまでに、少なくとも5年は掛かった。 周りにはそんな事を教えてくれる人はいなかったし、今もそれほど居ないだろう。 ファッション写真は感覚的な部分が多い故に、その良さを言語化するのが異常に難しい。 もし当時このチャンネルがあれば僕らは貪る様に観ただろう。

        • ファッション写真が視覚で見せる歴史年表だとしたら、無個性の現代写真群は価値を持つかもしれない。

          これ程までに自分の個性を保つのが難しい時代があっただろうか。 個性個性と世の中で叫ばれてから久しいが、ファッション写真に関しては日を追うごとに紋切り型のものが増えている。 本来、"新しい価値" や "他人と違うモノ" を世に提案していくべきメディアである写真が、最もコピー品で溢れているというのは何という皮肉であろうか。 これは、現代において入手できる情報が爆発的に増加した事に起因すると言えるだろう。 ありとあらゆる写真のデータベースに秒速でアクセスでき、instagr

        社会課題発信には "ジャケ買い" が必要。 TELLERSのシステムについて。

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        • 社会課題 x クリエイティブ | TELLERS
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        記事

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          2人組のフォトグラファーというあり方。

          Mert Alas & Marcus PiggottというデュオのフォトグラファーによるVogueイギリス版のストーリーについて分析しています。 写真は主観のメディアですが、彼らはそこにある種の客観性を取り入れる事により他には無いものを生み出しています。 彼らは2000年代初頭から既に活躍しており、デジタル表現の可能性の追求と合わせて、言ってみれば二段階先の表現をしていた事になります。 ここ10年ぐらいのファッション写真のトレンドはリアリティですが、彼らやNick Knightはブレずに、それでいて最先端を走り続けていると思います。 Harley Weirらに代表される親密でリアルな写真から、Mert&Marcusの超現実性までのレンジを幅広く抱え込む、懐の深さがトップマーケットです。

          2人組のフォトグラファーというあり方。

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          ホイミが使える戦士になるという事。 コロナ後のクリエイター "道" リミッター解除。

          「道を踏み外してはいけない」 「目標に向かい一直線に向かう事こそが唯一無二の方法だ」 そんな "道" 思想がどの世界にもある。 スポーツで言うと本田圭佑さんが、ビジネスを始めたばかりの頃随分と叩かれていた。 サッカーという"道"を極めたと言っていい程の彼ですら、だ。 ドラクエで言うならば、メラゾーマを習得したとしてもLv.99になるまで転職してはいけない世界。 ビジネス界では、掛け算による希少人材になる事が重要視されて久しいが、一般的にはまだまだだ。 クリエイテ

          ホイミが使える戦士になるという事。 コロナ後のクリエイター "道" リミッター解除。

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          ファッション写真はアートか? ファッション写真分析 PerspecTV.

          良いファッション写真の条件とは何だろう? 一つに"計算された余白"が考えられる(見かけ上の余白の事ではない)。 "美しい物を美しく"とは一線を画すDavid Simsの表現は、ある意味ではファッションフォトの王道だと感じられる。 ARENA HOMME+から、心に爪痕を残す写真とは何かを考察する。

          ファッション写真はアートか? ファッション写真分析 PerspecTV.

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          英語の拙さにより無数のマウントパンチを浴び代理店のエレベーターで泣いた話~中東クリエイティブ業界開拓記 3~

          信じられない事にドバイの広告代理店のPPMでは、いつも怒号が飛び交う。 *Pre Production Meeting / 広告撮影の直前にクライアントを交えて行う会議 責任の押し付け合い、簡単に言うと口喧嘩だ。 これはドバイローカルの小さな代理店の話ではなくて、インターナショナル系の超有名代理店たちだ(日本のじゃないよ)。 スタイリストとしてドバイに渡った僕は、なぜかDAY 1からこの燃え盛る炎の中に投げ込まれた(ありがたい!)。 当時の僕の英語力はというと、

          英語の拙さにより無数のマウントパンチを浴び代理店のエレベーターで泣いた話~中東クリエイティブ業界開拓記 3~

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          日本人より日本人らしい美意識!? | 世界のファッション写真分析 | PerspecTV.

          外国人によって撮影された日本が舞台のファッションストーリー。 海外版のVogueなどでよく見られる、日本ストーリーとは明らかに一線を画しています。 ゲイシャ、トウキョウ、アキハバラの世界観ではなく、引き算の美学を高次元で体現しているのが日本人より日本人らしい。 PerspecTV. 学校や人からは中々教えてもらえない写真の"感性"について、世界の素晴らしい写真を分析する事によって深めていこうというチャンネルです。 How toも大事ですが、感性はもっと大事です。 Host HIDEYUKI HAYASHI / Photographer Personal https://www.hideyukihayashi.com/ Instagram https://www.instagram.com/doublhstudio/ TELLERS https://www.teller-s.com/ HAYATO IKI / Photographer Personal http://hayato-foto.com/ Instagram https://www.instagram.com/hayato_iki/ October studios https://octoberstudiosny.com/

          日本人より日本人らしい美意識!? | 世界のファッション写真分析 | PerspecTV.

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          屯田兵の血が騒ぎ、未開の砂漠を開拓したら案の定脱水で死にかけた話~中東クリエイティブ業界開拓記 2~

          "おい、ジャパニーズが来るらしいぞ!" 僕が到着する前から、僕の噂は契約したエージェント経由で広まっていた。 ドバイのクリエイティブ業界の狭さは異常だ。 業界内で会う人会う人"あなたの話は聞いているわよ"などど声を掛けてくる(盛りすぎ)。 そう、過去を振り返っても日本人など一人も居たことが無かったので(恐らく今後も)、珍獣扱いなのである。 そもそもクリエイティブ業界どころか、ドバイという首長国に日本人は2000人程度しかいない。 そして、ドバイや東南アジア(マレー

          屯田兵の血が騒ぎ、未開の砂漠を開拓したら案の定脱水で死にかけた話~中東クリエイティブ業界開拓記 2~

          屯田兵の血が騒ぎ、未開の砂漠を開拓したら案の定脱水で死にかけた話~中東クリエイティブ業界開拓記 1~

          僕の曽祖父は屯田兵だ。 石川県から出てきて、未開の地 蝦夷 を開拓して移り住んだ。 自分にどうも周りと逆行する癖があると思ったらそういう事だった(知らんけど)。 当時スタイリストだった僕は、日本でのキャリアに行き詰まりを感じ海外に新たな活動の場を求めた。 東京での戦いから逃げただけだろ、という生存者バイアス(その場で戦い続けたから勝てたという主張)という漬けダレにどっぷり漬け込まれた成功者がいると思うが、全くその通りである(ドヤ)。 今後、自分の進む道で行き詰まる若

          屯田兵の血が騒ぎ、未開の砂漠を開拓したら案の定脱水で死にかけた話~中東クリエイティブ業界開拓記 1~

          技術かセンスかという使い古された二元論によって今後の商業写真を考えてみる回(会)

          僕がもし、写真家になりたい学生に"おじさん、技術とセンスどっちが大事なの?"と聞かれたらどう答えよう。 当然、そんな二律背反ではなくどちらも大事だよという大人の答えが大半であると思うが、僕は敢えて"そりゃセンスに決まってるだろ"と答えてしまいそうだ。 独学マンである僕のポジショントークでもあるが。 技術とセンスの話は、旅行に例えるとわかりやすい。 技術は乗り物を含めた移動手段であり、センスはどこを目的地にするかだ。 この両者が比較的固定されているのが写真作家で、いつ

          技術かセンスかという使い古された二元論によって今後の商業写真を考えてみる回(会)

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          クリエイティブの自由度 | ファッション写真分析 | PerspecTV.

          希望さえ感じさせるこの一枚。 言わずと知れた THE WEEKNDがCR MENという雑誌の表紙で撮影されたものだが、欧米のクリエイティブの自由度の高さが明確にわかる。 表紙撮影のセオリーである、ハッキリクッキリ美しく、から全力で逆走する姿勢。 今までにない価値を生み出すというアートの本質と、商業写真がしっかりと握手している、そんな話。 PerspecTV. 学校や人からは中々教えてもらえない写真の"感性"について、世界の素晴らしい写真を分析する事によって深めていこうというチャンネルです。 How toも大事ですが、感性はもっと大事です。 Host HIDEYUKI HAYASHI / Photographer Personal https://www.hideyukihayashi.com/ Instagram https://www.instagram.com/doublhstudio/ TELLERS https://www.teller-s.com/ HAYATO IKI / Photographer Personal http://hayato-foto.com/ Instagram https://www.instagram.com/hayato_iki/ October studios https://octoberstudiosny.com/

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          クリエイターが起業によって、言語の大事さを思い知らされた話。

          起業家がアートを勉強しているらしい。 それも猛烈に。 変化が異常に激しい"VUCA"(Volatility(変動)Uncertainty(不確実)Complexity(複雑)Ambiguity(曖昧))と呼ばれる今の時代において、論理や経験に基づく解の価値は相対的に下がっていて、直観や感性に基づく意思決定が求められている、とは山口周先生の言葉だ。 ビジネスマンが教養としてだけでなく、実践的な意思決定の羅針盤としてアートを学ぶ。 ではその逆にクリエイターが起業するという

          クリエイターが起業によって、言語の大事さを思い知らされた話。