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2021年 年間ベスト映画15

今年は映画についても年間ベストを。
国内外の作品から15本選びました。

選びましたが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』、『ウエスト・サイド・ストーリー』など超大作映画の日本での公開延期、『ザ・フレンチ・ディスパッチ』『ハウスオブグッチ』など海外では2021年公開の作品が日本では最初から2022年公開となっていて、本来なら2021年の年間ベストに入ってきそうな作品が日本では公開されていないためなかなか選びにくかった。

少し話はズレるが個人的にはネタバレ全然OKのタイプなのでスパイダーマンについて感想含めて検索などしていたが、ネタバレに対してソーシャルで文句を言う人達が多すぎて、検索してもネタバレが見つけられないという困った現象も起き、、、まあそれは良いのだが、先にも書いた通り、12月に公開予定だった大作映画が1月に延期されたことに対してもっとグチを言っていった方が良いよ、と思う今日この頃。
全世界的にスパイダーマン一色で盛り上がっている中、日本はネタバレに文句を言っているだけの状況はなんだか寂しすぎる。

そんなことを思いながら選んだ15本。
今年はダントツこれ!という作品がなく非常に悩んだ。
でも良い作品は多かった。特に日本の作品で良作が多かった印象。
(と、言いながら15本のうち4本しか日本の作品入れてなったのだが、、、)

とりあえずこれが自分の2021年の年間ベスト映画15です。
上位5本に簡単にコメント残していますのでよかったらそちらもぜひ。

15 ビリー・アイリッシュ 世界は少しぼやけている

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14 最後の決闘裁判

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13 悪なき殺人 (原題:Only The Animals)

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12 イン・ザ・ハイツ

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11 プロミシング・ヤング・ウーマン

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10 ドント・ルック・アップ

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9 ダークウォーターズ 巨大企業が恐れた男

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8 偶然と想像

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7 tick, tick... BOOM!: チック、チック...ブーン!

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6 猿楽町で会いましょう

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5 17歳の瞳に映る世界 (原題: Never Rarely Sometimes Always )

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予期せず妊娠していた主人公は中絶手術を受けようとするが、親の許可なしでは受けられない街に住んでおり、従妹でもあり親友の子と親の同意なしで手術を受けられるニューヨークに向かうお話。
すごく台詞が少ない作品だが、主要キャストの2人の表情、しぐさなどで伝わるものが多い作品。
こういったイシュームービーのような作品は説教くさくなってしまう作品も多いが台詞が少なくロードムービーのような作品に仕上げているので個人的にすごく好みだった。
そしてニューヨークをキラキラしていない部分もキャプチャーされている点も良いなと思う。
原題の「Never Rarely Sometimes Always」の意味は見ればわかるが、そのシーンは今作のハイライトであり打ちのめされた。

4 空白

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『BLUE』や『ヒメアノ~ル』で高い評価を受けている吉田恵輔監督の最新作。傑作。
女子中学生の万引き未遂事件をきっかけに始まる。
万引きが見つかり外まで店主に追いかけられ逃げる生徒はトラックに轢かれて死んでしまう。
その生徒の父親は「娘が万引きをするわけがない」と信じ、事故に関わった人々を追い詰め、それに便乗する形でメディアの報道も過熱し店主も自己否定に追い詰められていき、、、という話。
人間関係とメディアによって全員被害者、全員加害者になってしまうという現代社会を如実に表してしまい、それを古田新太や松坂桃李などの実力者たちの演技力で最初から最後まで圧倒された。



3 ラストナイト・イン・ソーホー

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『ベイビードライバー』という作品で一躍有名になったエドガー・ライト監督の最新作。
彼の作品は音楽映画というわけではないが、音楽が肝。
今作もたくさんの音楽が使われDJのように繋いでいくことで映画の場面も変えストーリーを転がしていく。
そして相変わらずビジュアル、カメラワークバチバチ決まっていて最高。
煌びやかなロンドンのソーホーという街の美しさとおぞましさを同時に見事にキャプチャーしていたのが何より最高。
話については何を話してもネタバレと言われそうなので敢えて触れません。
が、少しホラー要素もあるので怖いのがダメな方は無理せず。



2 街の上で

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下北沢を舞台にした今泉力哉監督の作品。
ここ数年で大きく変化した街だと思うが、その変化の過程も感じられる作品で下北沢の街の変遷の作品として見ても面白いと思う。(下北沢くわしくないけどね。笑)
話としては下北沢を舞台に若者の日常を描いた作品。
今泉監督はジム・ジャームッシュに色濃く影響を受けたということもあってやっぱり会話が最高。
若葉竜也演じる荒川青と中田青渚演じる城定イハの会話なんてほんと最高。
日常を描いた作品なので特に何か大きなことが起きるわけではないが、それでも本当に面白い。後半のアレはめっちゃ笑った。
古川琴音や萩原みのりなど既に他の作品でも大活躍中の若手役者さんたちが勢ぞろいしたこの作品、数年後も間違いなく語られる作品になると思う。
Netflixで見ることが出来るようなので年末年始良かったらぜひ。



1 DUNE/デューン 砂の惑星

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1位選ぶが今年は難しかったけど今年の一番はドゥニ・ヴィルヌーヴが撮ったDUNE。
圧倒的な映像体験。映画のスクリーンのフレームが無くなった作品。
実際に無くなったわけではないが、個人的に映画館で見てフレームが無いように思った初めての作品。
3Dや4Dなどいろいろと映像も進化してきたが、どの映像よりこの作品の映像が一番すごい。
映画館で見る映画最高!って思った作品。
それを体験できたこと、それだけでこの作品は凄く価値のあるもの。
話に関してはSFなので固有名詞も多く説明が長くなってしまうので省略するが1万年以上あとの話で一周周ってスマホなどの便利機器は持たなくなった時代のお話。
まだ前編でようやく話が転がり始めたな、というところで終わってしまうのでストーリー重視の人にはあまりお勧めできないが、映画としては本当に素晴らしい、最高の作品。


これが自分のトップ15です。
DUNEは映画館で見る映画の素晴らしさを再認識させてくれたので1位です。笑
ただ残念ながら日本では大コケの数字みたいですが、、、

日本の作品4本しか入ってないがトップ10に4本も入っているのは個人的にはかなり珍しいこと。
『偶然と想像』の濱口竜介監督と言えばどちらかと言うと『ドライブ・マイ・カー』だと思う。
『ドライブ・マイ・カー』の評価は全世界的に高く、賞レースでも主要部門で勝ち取っているので、この勢いだとアカデミー賞もあり得るくらい。(取ってほしいね)

あと『猿楽町で会いましょう』はダークホース的な存在で一番の衝撃だったかも。
こちらの作品を撮った児山隆監督、なんとこの作品が長編監督デビュー作。すごすぎ。
そしてこの作品で知った石川瑠華はすごく雰囲気のある役者さんで一気に今後注目の役者さんになった。(『うみべの女の子』にも出演していてこちらも良かった。)

あとNetflixオリジナルの作品は本当に強いですね!
韓国ばかりに資金配分せず日本にもくれ。笑 
『tick, tick... BOOM!: チック、チック...ブーン!』『ドント・ルック・アップ』はNetflixオリジナルの作品だけど本当にクオリティが高い。異常に高い。
『tick, tick... BOOM!: チック、チック...ブーン!』はリン=マニュエル・ミランダというミュージカルを愛している人が監督をしているのでミュージカル愛が詰まった作品。オープニングの音楽から最高で一気に引き込まれ最後まで楽しめるだろう。

『ドント・ルック・アップ』は超豪華役者陣を揃えたコメディ映画。
コメディ映画と書いてあってどうなんだろ?って思ったけど、コメディというよりはすごく風刺の効いた作品でそこまでコメディって感じでは無くて逆に良かった。
というかこのコロナパンデミックにおける社会の動きをキャプチャーし過ぎていて笑えないという感じかも。。笑

いろいろと書いてきたが、とりあえず何か新しい作品との出会いの一助になれば幸い。
そんな感じで来年もよろしくです。

Telkina


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