第二の人生四年目
自分は一度は死んだ人間である。肉体的に死ぬ前に社会的に葬られた。そうすると精神もまた死んだ。他者とのつながりを断たれた精神は、もはや外からやってくるものに対して感情的に反応しなくなる。そうなるとあらゆる知も無意味なものに見えてくる。自分のなかに残ったのは、クラゲのように大海を漂って足を伸縮させているような感覚のみであった。
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コーヒー一杯ごちそうしてくれれば、生きていく糧になりそうな話をしてくれる。そういう人間にわたしはなりたい。とくにコーヒー飲みたくなったときには。