おとんの絵

無人君になった実家へはしばらく毎週通ってましたが、四十九日以降は２週間に一度、納骨を過ぎてからは1ヶ月に一度くらいになりました。今日久々にやって来た実家は、一言で言うと寒い！！　誰もいない実家に足繁く通ってた頃は大汗をかいていたのに、時の経過を感じます。

ところで、おとんは大小たくさんの絵を書き残しています。何年か前に「個展でも開かないか」と聞いてみたことがあるのですが、当時は「まだ早い」と言って、結局実現する事はありませんでした。なので、実家の片付けが一段落ついたら、いつか個展を開きたいなどと思っています。

おとんは整理整頓することができない人で、中途半端に使ったスケッチブックなんかも沢山残っています。ほとんど使ってないのに、なんで新しいの買うねん！　もしかして出先で思い立って買ったん？？などとあれこれ推理しましたが、出先でそんな都合よく本格的なスケッチブックが手に入るとは思えず、単に整理整頓が出来なくて、家の中で見失っては次々買っていたのでしょう。

さらっとこんなの描けてええな〜。暇さえあればスケッチする人だったので、家族がご飯を食べてる様子や、テレビを見てる表情をささっと描いたりもしていました。

ただ、おとんの描く似顔絵はなかなかに個性が強く、どうしようもなくブサイクな顔に描くので、私ら姉妹は必死におとんの標的にならないよう防御していました。

おとんの描いたものがどれくらい残っているのか、その全貌はまだ全然見えて来ません。それ以前に家の片付けが絶望的にはかどらず、どちらも目処が立つのは一体いつになるんだろうと思います。

なすすべもないので、とりあえず私は寒い実家のリビングで、ひとりもぐもぐとおはぎを食べるのでした。

☆ラクト山科店「葵餅」さんのおはぎと栗羊羹。甘さあっさりで食べやすいです。