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Netflix スヘルデの戦い

第二次世界大戦時のスヘルデの戦いを描いたオランダ・リトアニア・ベルギー合作の戦争映画

ナチス・ドイツと戦う連合軍の話で、各々が人種・立場・関係性の違う若者3人の視点で描かれた構成になっていて、一方的な見方ではない現代的な戦争映画になっていて見応えがあった

アメリカの戦争映画的ないかにもプロパガンダ映画な作風でなく、(とはいえドイツ側に関しては若干の偏りは仕方ない設定)直接戦争最前線の勇姿を描いているわけでもないストーリーの進行の仕方がとてもよかった

1944年あたりの資料を基に実話ベースで描かれていて、戦争状態も末期だし、全員の疲弊っぷりやうんざりした感じなども随所に伝わる作風が、このご時世になんでわざわざこれを観てるんだろう?とさえ思えてくるほど暗く、いいとこなしの世界観で、それでも戦況はどんどん悪くなっていく一方で救いのない感じは歴史上もう分かっている内容なのがとてもツライ内容だった 

今更急に大逆転もハッピーエンドもないというのはわかりきって観ているというのも結構シンドいものがる

演じている役者は普段観ることの少ない国の俳優達が多いので、見慣れた感じもなく、それが更にリアリティもアップされて作品の良さが際立っていた ここでアメリカの超有名俳優とかがいたりすると途端に話がチープになってしまう

万人におすすめできる戦争エンタメ作品という種類ではないけれど、こういった一部の戦地を取り上げただけでも十分な戦争映画ができてしまうほど酷い戦況だった地域が少しでも注目されることで、語り部的な役割になるのだとしたら悪いことでもないなと思う


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