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スタートアップ活性化時代にエンジニア個人としての市場価値を高める3つのスキル


近年、日本ではスタートアップ企業が増えてきて「新卒からスタートアップに就職することにした」とか「大手からスタートアップに転職します!」とか「起業します!」と言った方が身の回りに増えてきているんじゃないでしょうか。(関連記事: 新卒エンジニアが入るべきは大企業?スタートアップ? )

そこでふと「大手就職と比べてリスクの多い(と知られている)スタートアップに流れていったエンジニアやデザイナーの方々は将来どのようなキャリアを積んでいくんだろう?」と疑問に思いました。

エンジニアを取り巻く市場・環境が刻々と変わっている中、自分が将来どうなっているかはわからない人が多いと思います。私自身も今エンジニアとして2社目を作っていて、数年後自分がどのような状況にいるかもわかりません。ただ、私は(おそらく皆さんも)漠然と将来食っていくことはできるであろう、という感覚を持っています。

その漠然とした感覚は少し危険で、将来の自分の生活安定・充実の確度をあげていくために、スタートアップ活性化時代のキャリア戦略をこれまで以上に意識していったほうが良いと思います。

今回の記事では、いわゆる従来のキャリアアップのイメージである「社内での昇進」や「転職によるポジションのアップ」とは異なり、個人としての市場価値を高めていくという観点から今後のキャリア形成の方針を決めるために考えると良い方法を紹介します。


個人としての市場価値を高めることの必要性

キャリアの積み方として代表的なものとしては「社内で昇進する」、または、「企業に就職 -> 転職して年収を100万円あげる」を繰り返すようなビジネスマン的な大手をジョブホップするようなキャリアの積み方があると思います。いずれも大手企業や潤沢に年収が上がるような環境を持っている成熟企業である場合が多いため、独立したり世間にまだ認知されていないようなスタートアップ企業で働く場合とは状況が違います。

一方スタートアップなら株やストックオプションで一発当てれば良いという考えもありますが、それを実現できるのはほんの一握りです。数年働いていた会社が解散することだって大いにあり得ます。そのような「企業による安全が保証されない状況」でリスクをカバーできるように(キャリアパスの選択肢や年収などが上げるために)、エンジニア個人として市場価値をより一層高めていく必要があります。

また、今後エンジニア義務教育の導入や、エンジニア教育分野も盛んになっているため、エンジニア人口はどんどん増えていきます。現在はエンジニア需要が強い状況ですので問題はないかもしれないですが、近い将来「普通にプログラミングできて何かを作れる」だけではきちんとお金をもらって仕事をすることが難しくなってくる可能性はあります。そのような状況でどのようにエンジニア個人としてバリューを発揮していけば良いでしょうか。


代替の利かないエンジニア個人になるためのステップ

会社というバックアップなしでも市場価値を高めるためには、個人の提供できる価値を差別化を行うことです。もしあなたが、周りの関係者から「よくいる一般的なエンジニア」という認識を持たれた場合は代替が効いてしまうので、次第にあなたの市場価値は下がっていくことになります。あなた自身の市場価値を高めていくためには、他ではなかなか代替の利かない存在になることが重要です。

以下のようなステップでご自身の価値を考えてみると、差別化という部分をより明確に意識することができます。

・Step1 あなたのエンジニアのタイプは?

Step2 技術スキルを可視化する

Step3 基礎スキルを可視化する

Step4 特殊スキルを可視化する

Step5 「基礎スキル x 技術スキル x 特殊スキル」で伸ばすべき部分を考察


以下一つずつ見ていきましょう。

Step1 あなたのエンジニアのタイプは?

エンジニアのまずは適正として以下のようなタイプに分類されるのではないでしょうか。

- 開発者タイプ: プログラミングが好き、物造りに喜びを感じるタイプ

- 研究者タイプ: 物造りというよりも、特定の技術・研究をとことん追求したいタイプ

- マネージャータイプ: エンジニアリングの知識を持ってマネージメントし開発プロジェクトを回したいタイプ

- アーキテクトタイプ: プログラミング自体よりもシステムの設計をすることが楽しいタイプ

- 起業家タイプ: 何か新しいソフトウェア・サービスを世に生み出すために独立して生きていくタイプ

- ビジネスタイプ: ビジネスのため(経営や売上など)を第一判断軸として開発を行うタイプ

まずはあなた自身がどのエンジニアのタイプとして部類されるのか考えてみてください。

エンジニアの皆様はプログラミングが好きだとは思いますが、一度、「あなたにとってプログラミングは目的ですか、手段ですか?」と問いかけた時にどちらになりますでしょうか?どちらがエンジニアとして優れているといったものではありません、「目的です」と答える方は開発者タイプであると傾向が強いです。

ご自身がどういう傾向を持つエンジニアであるかが少しわかってきたのではないでしょうか。このタイプは、誰かの求めている人材像にあなたの専門性がフィットするかどうかの大きな初めの判断材料になります。

Step2 技術スキルを可視化する

上のタイプ別に分けた分野において、どのくらい自分の専門的な技術スキルがあるかどうかを確認のために、自分の経験・知識を洗い出しましょう。

また、自身の能力の客観的な可視化のために数値化してみるのもオススメです。数値化の目安は、1年未満の初学者である場合1ポイント、その分野でトップで活躍するエキスパートを5ポイントをした時に、自身のポイントを割り当ててみます。

開発者タイプの方の場合:

- 開発手法における理解: 3

- アルゴリズムに関する理解: 2

 - モダンフロントエンド技術の理解: 4

 - 機械学習の理解と実践: 3

など

マネージャータイプの方の場合:

 - エンジニアとのコミュニケーション能力: 4

 - 海外人材のマネージメント: 3

など

起業家タイプの方の場合:

 - サービスを発案力: 3

 - MVPに対する理解と実装力: 4

など

このようなイメージで洗い出しを行うと、過去の経験やスキルの成熟度から少し客観的に自身の専門スキルを表向きに顕在化することができます。また、このエンジニアタイプの中でまだ自分に足りないところ、強めるべきところを整理することができます。


Step3 基礎スキルを可視化する

専門分野のスキルはエンジニアという職能において非常に重要ですが、根本的なソフトスキル にあたるような部分も個人の市場価値を高める上で重要です。例えば、

- 論理的思考力

- コミュニケーション能力

- 責任感

- 自己管理能力

- 独学力

- 健康管理力

- 意思決定力

- 自発性

などです。個人として仕事をこなしていく上で、技術スキルと並んで重要視されるポイントが多いです。また、基礎スキルが高いことは他のスキルの向上を促進させられるような効果があります。


Step4 特殊スキルを可視化する

専門的な技術スキルや、基礎的なスキルの他に、私が今後「個人としての市場価値を高めるため・差別化を行うため」にすごく重要だと思っているスキルは特殊スキルです。あなた特有の特異性のあるポイントのことです。エンジニアの専門性の内容ではなく、以下の例のような、あなたという人間だからこそ発揮できる別の何かを考えてみてください。

- エンジニアらしからぬ営業スキル

- 堪能な外国語能力

- 海外での外国人チームでの経験

- コンテスト優勝経験

- 起業経験

- 絵を描くのが得意

- コミュニティ運営経験

- Twitterで影響力が高い

- ナンパ力に長けている

- 筋トレガチ勢

など。内容は人それぞれ異なるもので、例をあげればきりがないと思います。あなたが誇れる何かを記述していきます。一見エンジニアとしての市場価値に影響を与えないように思えるものでも、何か独特な方向で発揮したスキルは個人として仕事を行う際に、何らかのフィールドですごく力を発揮したりします。技術領域とあなた特異性を掛け合わせた領域では別できっと代替の利かない存在感を発揮することができると思います。

Step5 「基礎スキル x 技術スキル x 特殊スキル」で伸ばすべき部分を考察

最後に、基礎スキル、技術スキル、特殊スキル、それぞれ列挙したものを眺めてみてください。あなたの魅力を表すテキストがある程度可視化されているのではないかと思います。

それぞれのスキルのどの部分が強いかは人によってパターンが全く異なります。特に「技術スキル x 特殊スキル」を掛け合わせた領域がポイントです。そこにはあなた個人としての市場価値を高めるチャンスが眠っている可能性が高いです。例えば、「高度なセキュリティに関する技術力」と「エンジニアらしからぬ営業スキル」を持っていれば、その領域の立ち位置をもっと強めていく。他にも「フロントエンドに関する技術力」が高く「デザインが得意」で「コミュニティ運営経験」があれば、何かフロントエンジニア向けにデザインのコミュニティの運営をすることで市場価値を高めていくなんていうアプローチもありです。

「基礎スキル x 技術スキル x 特殊スキル」の中でどの部分が特徴的なのか考察して、そこを強みとして伸ばしていきましょう。もし差別化できるようなポイントが全然ない場合は、何か独特のスキルをまずは作るようなアプローチで次の実際のステップを進めていくのが良いと思います。

ご自身の対外的な市場価値を理解する

今回のこのようなスキルの可視化の方法は、この情報を採用担当者などにそのまま見せるというものではなく、ご自身でご自身の魅力を客観的に考察して、今後の個々としての価値を高めていくための指針を得ていくものです。

・あなたはどういう点で他者と違う価値を提供できているのか

・特に「技術スキル x 特殊スキル」を掛け合わせた領域を意識して、今後どの部分の価値を強めていくべきなのか

その点を把握することができれば、今後のキャリアに関するアクションプランを立てやすいのではないでしょうか。


まとめ

現在はエンジニアとしての生き方はバラエティに富んできています。あなたが特にスタートアップのような企業バックアップが強くない環境にいる場合は、あなた自身で市場価値を高めていくことを意識する必要性が大事です。

今回はその導入としてあなた自身の価値をどのように可視化するか、またどう次のアクションプランに生かすかという点についてお話ししました。


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元IBM・LINEエンジニアの海外連続起業家。現在バンコク・東京拠点のエンジニア事務所GAOGAOのCEO。海外泊まり込みプログラミング教育事業も運営。Udemy講師や共著「Vue.js入門」を出版。独立系VCのCTO/スタートアップ技術顧問https://gaogao.asia
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